2006年07月31日

「誰も書けなかった厚生年金基金」

一般向けの基金本としては最も秀逸 改訂版を切に望む

誰も書けなかった厚生年金基金誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集
真島 伸一郎、 神野 聡

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厚生年金基金について一般向けに書かれた書籍としてはダントツの分かり易さを誇る一冊。また、分かり易いだけでなく、
 ・基金の物価スライド相当分は厚生年金本体から出る
 ・遺族年金や障害年金を受けてても基金からの老齢年金は貰える
など、一般の加入員・受給者が最も気になるであろう事項を多分に意識しており心憎い。刊行当初は、むしろ基金事務局の職員が大挙して買い求めたという。つうか当BLOG管理人も新人の頃は大いに世話になった。ただし最後の改訂が1999年と古いため、その後の代行返上、免除保険料率の拡大、更にはポータビリティーの制度化といった直近のトピックはもちろん反映されていない。そろそろ改訂版の刊行が望まれる。

なお著者の真島氏は、その後「年金がアッという間にわかる本」でブレイクし、現在は自身の社労士受験参考書シリーズの編纂を中心に活動中。そろそろ続編出してくれんかのー?


↓99年改訂版はコチラ。

誰も書けなかった厚生年金基金誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集Q&A
(99年改訂版)

真島 伸一郎、 神野 聡

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2006年07月27日

「企業年金の法務と実務」

企業年金実務の百科事典

企業年金の法務と実務企業年金の法務と実務
住友信託銀行年金信託部

金融財政事情研究会 2004-04
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タイトルの通り、企業年金に関わる法律・実務全般を体系的・包括的に収録した一冊。600ページ弱にも及ぶブ厚さが示す通り、あらゆるトピックを(書類の様式に至るまで)キメ細かく網羅しており、まさに企業年金実務の百科事典といった様相。当然ながら値段もそれ相応の水準だが、およそ年金実務に携わる者であれば、一人に一冊とはいかないまでも一課に一冊は装備しておきたいところだ。



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2006年07月24日

久々に目にした「積立余剰」「給付増額」という単語

企業年金連合会、「積み立て不足」14年ぶり解消 (YOMIURI ONLINE)
国内有数の機関投資家である企業年金連合会は18日、株価の回復などの運用環境の改善で2006年3月末時点で剰余金が1兆円を超え、将来の年金支払いに必要な運用資産よりも実際の資産が少ない「積み立て不足」が14年ぶりに解消したことを明らかにした。
連合会は、超低金利などの運用環境の悪化で解散した企業の厚生年金基金の債務を引き継ぎ、運用している。転職などで厚生年金基金を中途で脱退したサラリーマンも含めて約2800万人分(延べ人数ベース)の年金資産を保有しており、運用収益の改善で、加入者の年金が予定通り支払われるメドが立ったことになる。
(2006/7/19 読売朝刊 2面)

2006年春の株高で好決算を記録したのは公的年金ばかりではないようだ。企業年金の総本山である企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)もその恩恵に与ったYO!というのが上記の記事。それにしても、2002年度末には2兆円弱あった積立不足がたった3年で1兆円の余剰に転じるとは、3年前は誰が予想できたであろうか・・・
要因としては、2002年から03年前半の株価低迷期に、国内株式をせっせとリバランス買いした事が功を奏したのだろう。中には、この現象を「運用技術が改善したのではなく、たまたま株価が高騰しただけですからぁー!残念っ!」などとしたり顔で述べる自称プロもいるが、その"たまたま"を甘受するのが資産運用ですからぁー!(笑)
どんな書き方をするかはBLOG主の自由ではありますが、FPを名乗っているのであれば、もう少し本質を捉えていただきたいものです(汗)。

さて、以前のエントリで「自分の会社の企業年金が積立余剰に転じた時に、どのような運用方針に転じるのかチェックすべし」と書いた。引き続きイケイケ路線を走るのか、それとも積立余剰をFIXするべくとっとと債券にシフトするのか・・・。
ところが企年連は思わぬ策に↓

通算企業年金の見直しについて (企業年金連合会)
現行0.5%の予定利率(保証利率)が本年10月1日から2.25%となります。
昨年10月から本年9月までの間に通算企業年金を選択した方にも、その時点に遡って2.25%の予定利率を適用し、年金額を増額改定します。

↑なんと、最低保証利率を一気に1.75%も引上げ! (しかも遡及改訂)
・・・いや、給付増額そのものは加入者・受給者にとっては朗報だが、さてその資金的裏付けはどうなのだろうか? このエントリを書いている時点では、企年連のサイトには2005年度(平成17年度)の決算報告はまだUPされていない。「2006年4-6月期の企業年金利回りはマイナス3%」という報道もあるだけに、今後企年連がリスクテイクに走るのかそれともリスクを抑制するのか、業界人は要チェキラ。



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2006年07月21日

公的年金は赤字?それとも黒字?

(1)公的年金、運用益8兆6811億円で過去最高 05年度 (NIKKEI-NET)
公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(旧年金資金運用基金)は20日、2005年度の公的年金(厚生年金と国民年金)積立金の運用結果を発表した。株価の上昇などを背景に、運用損益は8兆6811億円の黒字になり、過去最高を更新。運用益のうち基準額を超えた1兆9611億円分は年金特別会計に納付し、将来の年金給付に充てる。
(2006/7/20 日経夕刊 3面)

2005年後半からの株式市場の好転により公的年金運用も好調だという話はかねてより伝わっていたので、今回の報道も特に驚くべき点は見当たらない。06年度は一転して株安に転じてはいるものの、まあ一喜一憂せずどっしり構えて欲しいものだ。
ところで、公的年金の黒字・赤字といえば、1ヶ月ほど前にこんな記事が出たばかり↓。

(2)厚生年金、実質3兆円の赤字に 2004年度 (NIKKEI-NET)
厚生労働省は22日、2004年度の厚生年金と国民年金の財政状況を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)年金数理部会に報告した。会社員が加入する厚生年金の収支は、厚生年金基金の代行返上による特別収入を除いた実質(時価ベース)では約3兆円の赤字。
(2006/6/23 日経朝刊 5面)

・・・で結局、公的年金って赤字? 黒字?

という疑問に答えるべく、この辺のところを整理してみたい。
公的年金の収支・運用に関する公表は、主に以下のような流れで行われる。

@資産運用結果の公表 (7月頃)
  出所:年金積立金管理運用独立行政法人
  資料:「資産運用業務概況書」
  概要:運用結果に関する報告のみ。


A収支決算の公表 (8〜9月頃)
  出所:社会保険庁 (報道発表資料を参照)
  資料:「厚生年金・国民年金の収支決算概要」
  概要:上記@に加え、保険料収入や年金給付など収支状況を加味。


B社会保険事業概況の公表 (翌年3〜4月頃)
  出所:社会保険庁 (報道発表資料を参照)
  資料:「社会保険事業の概況」
  概要:上記Aに、医療保険の決算を加味。ソースは同一。


C審議会への報告 (翌年6〜7月頃)
  出所:厚生労働省 (審議会議事録等を参照)
  資料:「●●年度の財政状況」
  概要:上記AおよびBの内容の報告。


@はあくまでも資産運用の結果のみであるのに対し、A以降は運用結果に収支状況を加味したものである。そういう意味では、Aの数値こそ公的年金財政の真の姿であると言ってよい。BとCで公表されるデータは、Aとほぼ同一(つうか使い廻し)である。
さて、前述の記事(1)および(2)の記事の報道内容を整理すると以下の通り↓。

             <公表内容>      <年度>
 (1)7/20の記事  @資産運用結果    2005(平成17)年度
 (2)6/23の記事  
C審議会への報告  2004(平成16)年度

公的年金財政に関する記事を読むときは、「運用報告なのか収支報告なのか」「いつの年度の話か」を良く見極めなければならない。(2)の記事を以って「いまさら2004年度決算を公表かよ」とか「資産運用もロクに出来ないのか」と批判するのは的外れも甚だしい。ネットの片隅ではともかく、くれぐれも人前で知ったかぶらないように。さもないと・・・さもないと・・・???



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2006年07月18日

「実務家が答える 年金基金資産運用相談室」

実務家による実務家のための年金運用実践書

年金基金資産運用相談室実務家が答える 年金基金資産運用相談室
山口 登 編著

東洋経済新報社 2005-07-29
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これまで年金運用の書籍といえば学者金融機関によるものが大勢であったが、本書は文字通り日本の年金基金で資産運用実務に携わっている実務家らにより書かれたものである。年金運用というとっつき難いテーマを扱う関係上、文体は学術的でお世辞にも分かり易いとは言い難い。その点では「企業年金マネジメントの考え方と実務」(山口登著)に比べるとやや敷居が高い感はある。そのため、本書を頭から通読しようとすると途中で挫折する可能性大。むしろ、自分が携わっている業務に該当する部分からつまみ食い(読み)して行った方が良いかも。なお個人的には、第3章「運用機関の選定・評価・モニター・解約」が有益であった。

ともあれ、運用規制の緩和が始まって十余年、退職給付会計の導入や代行返上といった大変革の荒波に揉まれつつも、わが国の年金基金の実務家のレベルは着実に上がっていることを証明する一冊である。執筆者一覧は以下の通り。

 ・山口登(JTB企業年金基金)
 ・相川弘行(富士通企業年金基金)
 ・石田英和(大阪ガス財務部)
 ・河原信次(東芝企業年金基金)
 ・古谷芳秀(全国情報サービス厚生年金基金)
 ・御厨東雄(NEC企業年金基金)



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2006年07月14日

「企業年金マネジメントの考え方と実務」

年金基金による年金基金のための資産運用実践書

企業年金マネジメントの考え方と実務企業年金マネジメントの考え方と実務
山口 登

PHPエディターズグループ 2004-11
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年金運用の書籍というと、ただでさえとっつき難い上に、

 ・官公庁や業界団体の刊行物にありがちな「概要は以上、あとは知らん」本
 ・金融機関やコンサルによる「ウチと契約したらもっと噛み砕いて説明しまっせ」本
 ・野党議員や労組系にありがちな「株は博打だ、ケシカラン!」本
 ・国家破産や預金封鎖など終末論(ハルマゲドン)を煽る「ハルマゲ本」


──といったパターンが殆どで、年金運用の当事者である年金基金自身が、投資理論を踏まえた上でどう行動するべきかについて述べた書籍は、これまで皆無であった。
そんな折、満を持して刊行されたのが本書。これまで年金運用の世界では「分散投資」「長期投資」「運用基本方針の遵守」etcが喧伝されて来たものの、2000年から02年までの3年連続マイナス利回り局面では実際に効果があるんやろか?と訝しがる向きも少なくなかった。かつては当BLOG管理人もその一人だったりした(反省)。
しかし著者は、その重要性を説くだけに留まらず、2003年以降の運用利回りの回復を以ってその有効性を見事に実証して見せた。こうした理論と経験則の相乗効果が本書にこれ以上ない説得力を与えている。また、類書では概して軽んじられがちな「受託者責任」についての考察も手厚く、資産運用管理の適正な執行のためには欠くべからざる概念であることを改めて認識させられた。

ともかく、年金資産運用を語る上で欠かせない書として、今後広く読み継がれてしかるべき一冊。特に、以下の事例に心当たりのある業界関係者は、本書を熟読のうえ猛省すべし!

<2003年>          <2006年>
4月の株価 7,000円台    3月の株価 17,000円台
   ↓                 ↓
債券のウエイトを高める    株式のリバランス売りを怠る
   ↓                 ↓
7月以降株価が高騰       4月以降株価が急落
   ↓                 ↓
株価上昇の恩恵に与れず   株価下落をモロに被る
   ↓                 ↓
(+д+)マズー           (+д+)マズー




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2006年07月12日

「6色蛍光ペンでわかる経済」

経済学の思考パターンを伝授! 脅威の6色塗り分け法

6色蛍光ペンでわかる経済6色蛍光ペンでわかる経済
「思考パターン別・塗り分け勉強法」で経済・ニュースを理解する

石川 秀樹

ダイヤモンド社 2004-05
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前回のエントリで紹介した「経済学思考の技術」に引き続き、経済学の思考パターンを学ぶための一冊を紹介しよう。著者は、経済学の入門書として定評のある「経済学入門塾」の石川秀樹氏。経済学の基本ルールにまつわる解説も然ることながら、本書では更に、経済学の思考パターンを蛍光ペンで色分けしていく6色塗り分け法を提唱している。6色の使用区分は以下の通り。

 ・「定義」=ピンク
 ・「仮定」=水色
 ・「分析」=黄色
 ・「結論」=オレンジ
 ・「長所」=緑
 ・「短所」=紫


一見ばかばかしく思われるかもしれないが、これがやってみると効果絶大というか、効果がありそうな気にさせてくれる点が秀逸。大学受験時に「例の方法」「グリデン古文」といった"小手先テクニック系"にハマった過去を持つ向きならば、必ずや夢中になること請け合い。時間が無ければ、第1〜3章だけでも目を通しておきたい。あとは実践あるのみ。
それにしても、経済学の入門書とはもはや「分かり易く語る」だけでは足らず、「分かるための方法」まで伝授してくれる時代なのか・・・(遠い目) 学生時代にこそ出会いたかった一冊である。



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2006年07月10日

「経済学思考の技術」

経済学に入っては「経済学のルール」に従え!

経済学思考の技術経済学思考の技術
― 論理・経済理論・データを使って考える

飯田 泰之

ダイヤモンド社 2003-12
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経済学に馴染めない理由としてよく聞かれるのが「非現実的」「所詮は机上の空論だYO!」という声。そもそも経済学とは、複雑怪奇な現実世界の事象を単純化して突き詰める学問であるため、単純化したモデルを「現実と違う」と罵倒するのは、子供に向かって「オマエはなんて幼稚なんだ」と諭すくらい無意味(汗)。

そんな、経済学の世界と現実世界とのギャップを埋めるのに最適なのが本書。経済学における幾つかの前提条件や基本ルールの解説に特化した書籍はおそらく本書が初めて。いきなり経済学の基本書から入るよりも、本書をクッションにするとその後の理解が早まること必至。時間が無い向きは、せめて第1・2章および第3章補講だけでも目を通しておきたい。

本書を読んだ後で、日経新聞の記事やテレビの似非エコノミストどもの戯言を笑い飛ばせるようになれば、まずは合格。更に「何だ、本書の第3章以降は著者の持論のオンパレードやんけ」と気がつくようになれば、もはや本書のキモは余す所なく吸収したと言ってもよい。速やかに他の経済学の入門書に移られたし。



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2006年07月06日

「持続可能な公的年金・企業年金」

呉越同舟!? 年金論客のオールスター戦

持続可能な公的年金・企業年金持続可能な公的年金・企業年金
日本年金学会

ぎょうせい 2006-04
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学・業・官の三界より構成される日本年金学界の創立25周年記念論文集。タイトルこそ"記念論文集"と仰々しいが、まあプロ野球で言えばオールスター戦みたいなものと思って差し支えない(嘘)。執筆陣も、学者から実務家、社会保険方式論者から税方式論者までと左右一堂に会しており、オールスター戦の名に相応しいラインナップ。執筆陣の各メンバーに焦点を当てると、大半は相変わらず持論を展開するばかりで、メンバー間での論争(確執)が絶えなさそうな一触即発の雰囲気(特に第2章のH氏vs第3章のT氏)を醸し出しているのもまたオールスター戦ならでは(汗)。とはいえ、2006年春時点の公的年金・企業年金の論点を俯瞰するには最適な一冊といえよう。

ちなみに、当BLOG管理人の概感は以下の通り。
第1章(S氏):資料的価値高し。 
第2章(H氏):年金不信はマスコミの責任も勿論あるが、本当にそれだけか?
第3章(T氏):筆者の図示するバランスシートはいつもバランスしていない(汗)。
第4章(S氏):あとは経済成長次第。以上!
第5章(S氏):「雇用政策も踏まえるべし」という毎度お馴染みの論調。
第6章(A氏):開発途上国の年金改革にも言及している小論は初めてかも。
第7章(S氏):所詮は女性間(専業主婦vsバリキャリ)の権益争いなのか!?
第8章(K氏):企業年金の日米間の相違はもっと喧伝されるべき。
第9章(I氏):結語は明快だが、経過の文脈は相変わらず意味不明。
第10章(F氏):支払保証制度に関する考察は久々に目にした。
第11章(T氏):性善説に依っていれば済んだ時代はとうに過ぎ(遠い目)。
第12章(G氏):「数学も出来ない馬鹿は資産運用するな」と言いたげな不遜ぶり。
第13章(U氏):皆が満足できる解決策って結局無いのよね。議論は続く・・・




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2006年07月04日

企業年金・退職金に関する統計調査(各論)

前回のエントリで企業年金・退職金に関する統計調査を一通り紹介したが、今回は各論ということで、それぞれの統計調査の特徴について述べたい。


就労条件実態調査
 ・実施主体:厚生労働省(大臣官房統計情報部)
 ・実施時期:4・5年毎 →直近:2008年実施
 ・サンプル数:4,047社(2008年調査)

かつての「賃金労働時間制度等総合調査」が2001年にリニューアル。労働時間・週休制に関する統計は毎年更新されているが、退職給付(一時金・年金)に関する調査は4・5年毎の実施(福利厚生・出向といった他のテーマとのローテーション)。更新頻度が低いのがネックだが、退職金に関する統計としては最大のサンプル数を誇る、最もメジャーな存在。


民間企業における退職給付制度の実態に関する調査
 ・実施主体:総務省(人事・恩給局)
 ・実施時期:2008年・2009年 →直近:2009年実施
 ・サンプル数:757社(2009年11月調査)

「国家公務員退職手当制度の中長期的な見直しのための基礎資料」を得ることを目的に、民間企業における退職給付制度の調査・研究を行うもの。かつては「民間企業退職金実態調査」として同省にて直接調査していたが、現在は民間調査機関への委託調査に変わっており、そのせいかサンプル数は大幅減。2008・09年と実施されたものの、今後定期的に実施されるかは不明。


退職金・年金に関する実態調査
 ・実施主体:(社)日本経済団体連合会
 ・実施時期:隔年 →直近:2010年実施 NEW
 ・サンプル数:277社(2010年9月調査)

ご存じ日本経団連による調査。日本経団連というネームバリューと隔年実施という更新頻度の高さでから何かと重宝されがちだが、実はサンプル数は意外と少ない(汗)。従業員数500人以上の企業が7〜8割を占めるなど、比較的大企業が中心。


退職金・年金及び定年制事情調査
 ・実施主体:中央労働委員会
 ・実施時期:隔年 →直近:2009年実施
 ・サンプル数:219社(2009年6月調査)

「労働争議の調整のための参考資料」という位置付けだが、労働組合を有する資本金5億円以上かつ従業員数1,000人以上の企業が対象というブルジョワな統計調査(汗)。こちらもサンプル数は少なめ。


中小企業の賃金・退職金事情
 ・実施主体:東京都(産業労働局)
 ・実施時期:隔年 →直近:2010年実施 NEW
 ・サンプル数:1,388社(2010年7月調査)

タイトルにある通り、中小企業のみを対象とした統計。各都道府県でも同様の統計を取り扱っているので、興味のある向きは是非。


民間企業退職給付調査の結果
 ・実施主体:人事院(職員福祉局)
 ・実施時期:2006年 →直近:2006年実施
 ・サンプル数:3,850社(2006年3月調査)

本統計調査を知っている向きは、よほどの退職金統計ヲタク(汗)。2006年にひっそりと実施された調査だが、サンプル数は多いし、興味深い項目も多い良質な統計調査であった。是非とも定期的に実施してもらいたいものだ。


モデル退職金・年金制度調査
 ・実施主体:産労総合研究所
 ・実施時期:隔年 →直近:2007年実施
 ・サンプル数:約167社(2007年調査)


退職金・年金制度調査
 ・実施主体:労務行政研究所
 ・実施時期:隔年 →直近:2008年実施
 ・サンプル数:312社(2008年調査)


上記2調査はそれぞれ交互に隔年実施しており、共通項も多いのでまとめて取り上げる。両者とも、退職給付制度の併用状況や退職金額の規模を企業毎(一部実名)に横断的に把握できる点がウリ。産労総合研究所は「退職金・企業年金ハンドブック」で、労務行政研究所は「労政時報別冊 退職金・年金事情」でそれぞれ調査結果を公表している。価格は高いものの、関連記事はなかなかの読み応え。

2008年版退職金・企業年金ハンドブック退職金・年金・高齢者賃金現状分析
(2008年版退職金・企業年金ハンドブック)

産労総合研究所

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<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2006/6/29): 企業年金・退職金に関する統計調査(総論)



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