企業年金連合会 国内株運用基準 脱TOPIX (NIKKEI-NET)
企業年金連合会が国内株式パッシブ運用の基準として使う株価指数をこれまでの東証株価指数(TOPIX)から、「ラッセル野村プライム指数」に切り替えたことが分かった。TOPIXは流動性にかかわらず東証一部の全上場銘柄を含むため、資金量が大きいと運用が難しくなるためだ。トヨタ自動車やブリヂストンの企業年金もラッセル野村を採用しており、TOPIXが長らく保ってきた「業界標準」の地位も変化する可能性がある。
(2006/8/11 日経金融新聞 1面)
これまで年金運用における国内株式のベンチマークといえば
TOPIXが定番であったが、銘柄入替の頻度や流動性の低い銘柄の取り扱いなど、パッシブ運用のベンチマークとしてはそぐわない面もこれまで度々指摘されてきた。今般、日本の企業年金の中心団体である
企業年金連合会(企年連)が、国内株式パッシブ運用のベンチマークをTOPIXから
Russell野村プライムに変更したとの事。さっそく企業年金連合会の
「年金資産運用の基本方針」をチェキラしてみた。
企業年金連合会 年金資産運用の基本方針 (抜粋)
W.自家運用(インハウス)
(4)運用手法
国内株式運用については、Russell/Nomura Primeインデックスの変動と一致することを目的とするインデックス運用とし、原則として当該株価指数に採用されている全ての銘柄の株式について、当該株価指数における個別銘柄の時価総額構成比率に応じて算出される株数を選定する方法(完全法)を採用する。
(中略)
Y.運用受託機関の評価及びシェア変更
1.運用受託機関の評価
(2)ベンチマーク
連合会として各資産の運用状況の指標とするベンチマークは、各資産毎に次のとおりとする。
○円建債券:NOMURAボンド・パフォーマンス・インデックス総合
○円建株式:TOPIX(配当込み)
○外貨建債券:シティグループ世界国債インデックス(日本を除く、円換算)
○外貨建株式:MSCI(KOKUSAI、円換算・配当再投資・GROSS)
○短期資金:コール・ローン(翌日物、有担保)
(以上「年金資産運用の基本方針」より抜粋。2005年10月1日版。)
どうやら、今回ベンチマークを変更したのは
パッシブ運用のみ。資産ベンチマークやアクティブ運用機関の評価に関しては
引き続きTOPIXを用いるようである。
それにしても不可解なのは、昨年8月に実施された今回の件を
なぜ1年も経った今頃記事にしたのか。企年連が市場へのインパクトを避けるため公表を遅らせたことが一因としても、同じ日経グループの
「年金情報」誌は
今年6月に既報済みだっただけに、尚更不可解・・・と思いきや、記事中にこんな図が↓

なるほど、
ベンチマークビジネスの一環でしたか(汗)。 企業年金連合会 国内株運用基準 脱TOPIX (記事全文)
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posted by tonny_管理人 at 23:58
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