2006年10月22日

「マンガ LTCM」

金融工学の可能性と限界をサラッと描写

マンガ LTCMマンガ LTCM
清水アキラ 狩谷ゆきひで

パンローリング 2005-05-27
売り上げランキング : 55,316
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

LTCM(Long-Term Capital Management)と言えば、ノーベル経済学賞を受賞した大学教授や伝説的敏腕トレーダーらを擁したヘッジファンドのドリームチーム。94年の設立から当初4年間こそ年平均40%ものリターンを叩き出し名声を得ていたが、東南アジアやロシアでの相次ぐ通貨危機の煽りを受けて98年に破綻したことはつとに有名。LTCMの興隆から破綻までを綴った書としては、これまでにも「天才たちの誤算―ドキュメントLTCM破綻」「LTCM伝説―怪物ヘッジファンドの栄光と挫折」等があったが、これらのエッセンスを一冊にまとめたのが本書。マンガだけあって人間ドラマの描写が秀逸なのは勿論だが、トレードに関する解説も、読書の流れを妨げないよう難解な部分はあえて端折って基本事項のみに留めているあたり心憎い。一連の顛末をサラッと俯瞰するのに最適なだけでなく、企業年金の運用においても示唆に富む内容。本件に更に興味を持ったら、前述の2冊を読むと理解が更に深まること必至。

余談だが、LTCMの破綻については「ロシアの通貨危機」「図体がデカくなり過ぎた」「不得意な分野に手を拡げた」などが主な原因として良く挙げられるが、当BLOG管理人は、図らずも本書のとある一コマから破綻の兆候を見出してしまった↓


汚名を挽回するチャンスが欲しいと思っています」

「汚名?」


LTCM_omei.jpg

(以上、本書37ページより引用)

・・・なるほど、「名誉」ではなく「汚名」を挽回した故の顛末だったのか(汗)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2006/10/23): LTCM破綻から学ぶアクティブ運用の留意点






 ←気が向いたら是非クリック願います

posted by tonny_管理人 at 21:57 | Comment(0) | TrackBack(1)
| 書評:年金資産運用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。