2007年07月30日

「人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?」

租税論の超入門書として高評価

人にいえない仕事はなぜ儲かるのか?人にいえない仕事はなぜ儲かるのか? 角川oneテーマ21
門倉 貴史

角川書店 2005-11-10
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タイトルからして「さおだけ屋〜」「社長のベンツ〜」系の業界ウラ話の二番煎じかと思ったが、中身は著者お得意の「地下経済」に「税制」を絡めた構成。「地下経済」はこの著者のライフワークだけに安定感はあるが、既に自ら類書を何冊も出しているだけに、内容はやや食傷気味。むしろもう一方のテーマである「租税論」の方が新鮮に感じた。芸能人の節税対策といった身近な話題から入り、終章では(包括的)所得税と支出税の違いについて言及するなど、租税論の"超"入門書としてオススメ。初学者が税法の専門書に挑む前のウォーミングアップに是非。



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2007年07月27日

年金もゴルフも虚偽申請がスタンダード!?

民主党・さくらパパ 年金履歴の虚偽申請を「奨励」 (KOCHI-MINPO ONLINE)
参議院全国比例区選挙に民主党公認で立候補している「さくらパパ」こと横峰良郎氏が、年金納付履歴の確認時に虚偽の申請を奨励する発言を行いました。
この発言は7月21日夜、高知市九反田の中央公民館で開かれた同党の武内則男・高知選挙区候補との合同個人演説会で飛び出したもので、「年金なんかみんな言えばいいんですよ。みんな65歳以上の人が言って、はい私納めてましたと、納めてなくても言ってもいいと思います。言ってもいい」と述べました。
民主党は参院選にあたって「消えた年金」を解決するために「調査の上でなお納付記録が確認できない場合でも、一方的に立証責任を被保険者・受給者に押しつけずに、申し出を前提に尊重する」(民主党年金第一次緊急補償策)という政策を掲げています。
(2007/7/21 高知民報)

もしかして本業(ゴルフ)でも過少申告してたりして・・・(汗)



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2007年07月20日

「拠出型企業年金保険」は確定拠出年金とは別物

ネットを巡回中、こんなやりとりを見つけた↓

拠出型企業年金保険とは、どういうものをいうのでしょう? (Yahoo!知恵袋)
【質問】
拠出型企業年金保険とは、どういうものをいうのでしょう。?
年金保険の税金控除の調べをしていてこの言葉を見つけましたが。どなたかわかる人いませんか?
【回答】
従来の企業年金を確定給付型、最近登場して普及が進んでいる企業年金を確定拠出型といいます。(中略)退職までの運用方法は各従業員自身が洗濯するという従業員責任負担型の退職年金制度が登場しました。これが拠出型企業年金です。

↑嗚呼、げに恐ろしきは勘違い(汗)。

拠出型企業年金保険は、生命保険会社において厚生年金基金保険・新企業年金保険(適年、特退共など)・確定給付企業年金保険・確定拠出年金保険と並ぶ、団体年金保険の一種である。「拠出」という語感から確定拠出年金(DC)と混同されがちだが、似て非なる別物である(DCに対応しているのは確定拠出年金保険)。
通常の団体年金保険は強制加入かつ企業(事業主)拠出中心が原則だが、拠出型企業年金保険は任意加入かつ加入者(従業員)拠出中心というのが特徴である。その他概要は以下の通り。

<加入>
 企業または団体の構成員であることが要件だが、加入・脱退は任意。
<掛金拠出>
 加入者(従業員)拠出が主体。
 生命保険料控除(要件を満たせば個人年金保険料控除も)の適用あり。
<運用>
 主に保険会社の一般勘定にて運用される。運用益および運用資産は非課税。
<給付>
 年金給付(雑所得課税)のほか、一時金給付(一時所得)も選択可。

商品特性や税制措置は、個人年金保険とほぼ同一。大手・中堅の保険会社ならば、法人向け商品のラインナップに必ずや列挙されている。厚生年金基金確定給付企業年金など企業拠出主体の制度に比べると税制面では見劣りするものの、団体保険の分野では市場規模はそこそこ大きい。主に業界団体や労働組合が構成員の自助努力支援のために導入するパターンが殆どである。


◆拠出型企業年金保険の主な提供元
 日本生命:ハッピーライフプラン(拠出型企業年金保険)
 住友生命:ニューエイジ
 AIGスター生命:拠出型企業年金保険のお手続きについて
 全労済:団体ねんきん共済

◆拠出型企業年金保険の主な導入事例
 東京商工会議所:マイライフ年金共済制度
 日本医師会:医師年金
 (社)大阪市工業会連合会:積立共済年金
 電機連合福祉共済センター:ねんきん共済



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2007年07月17日

本人拠出解禁では解決しない自動移換問題

確定拠出年金、運用放棄7割増 (NIKKEI-NET)
転職で手続き忘れなど 制度周知の課題浮上
確定拠出年金(日本版401k)制度で資金を運用しながら転職などで手続きを忘れ、「運用放棄」と見なされている人が2006年度に8万638人いることがわかった。国民年金基金連合会の調べで判明したもので、前年度より7割程度増えている。公的年金の記録漏れが問題となるなかで、制度の運営がうまくいかないもうひとつの年金問題ともいえそうだ。
(2007/7/16 日経朝刊 3面)

確定拠出年金(DC)制度の特徴の一つに、転職してもDC資産を持ち運び出来るというポータビリティがあるが、これが全く機能してネーヨというのが上記の記事。持ち運び先(移換先)の選択肢は一昔前に比べると増えてはいるのだが、移換手続きは原則として加入者本人が行わねばならない。これを6ヶ月以内に行わないと国民年金基金連合会に資産が自動的に移換される。この自動移換者数が2006年度末で約8万人と、正規の個人型DC加入者数(約6万人)よりも遥かに多いのだから始末が悪い。

手続きが煩雑なのか、はてまた企業・金融機関の説明がなっていないのかは定かではないが、こんな状態で加入者拠出を解禁したらどうなることやら(汗)。金融機関や企業サイドは、拠出限度額拡大だの本人拠出解禁だのを唱えるよりも、転職者への制度説明の徹底が先決だろうに。そうした取組みすら行わずに、ひたすら「本人拠出で身銭を切らせれば自ずとDC制度への関心が高まる」と夢想するDC業界関係者を見るにつけ、どんだけぇ〜(他力本願な連中なんだか)と突っ込まずにはいられない今日この頃(汗)。



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2007年07月11日

予想通り恣意的な見出しが並んだ件

厚労省研究会、401k掛け金の個人拠出解禁を提言 (NIKKEI-NET)
厚生労働省の企業年金研究会(座長・森戸英幸上智大教授)は10日、確定拠出年金(日本版401k)の規制緩和を求める報告書をまとめた。企業が導入した401kについて、企業にしか認めていない掛け金拠出を会社員にも解禁することなどを提言した。会社員の老後の所得保障を充実し、投資意欲を高めるのが狙い。
(2007/7/11 日経朝刊 5面)

企業型401kに本人拠出解禁 制度見直しへ報告書 厚労省研究会 (jiji.com)
厚生労働省の企業年金研究会(年金局長の諮問機関)は10日、企業年金制度の見直しに関する報告書をまとめた。確定拠出年金(日本版401k)のうち、企業が掛け金を拠出する企業型401kについて、従業員負担で掛け金を上乗せする「本人拠出」を解禁することが目玉。厚労省は報告書に基づいて見直し案をまとめ、2008年度税制改正要望に盛り込む方向。早ければ来年の通常国会に関連法改正案を提出したい考えだ。
(2007/7/10 時事通信)

昨日の企業年金研究会の報告書を受けての翌日の新聞報道だが、見事に先日のエントリで予見した通りの展開に。どんだけ一直線なんだか(汗)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/7/10): 企業年金研究会の報告書がまとまる
The企業年金BLOG(2007/7/5): 経済団体が加入者拠出にご執心なのは何故?



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2007年07月10日

企業年金研究会の報告書がまとまる

前回のエントリで取り上げた記事を再掲↓

企業型401k、掛金の個人拠出解禁 (NIKKEI-NET)
厚生労働省の企業年金研究会(座長、森戸英幸上智大教授)は26日、報告書の骨子をまとめた。企業が導入した確定拠出年金(日本版401k)で、企業にしか認められていない掛け金拠出を会社員本人にも広げることを提言する。老後の所得保障を充実させるとともに、会社員の投資意欲を高めるのが狙い。同省は7月10日に報告書をまとめる方針。
(2007/6/27 日経朝刊 5面)

↑良―く読むと、企業年金研究会が報告書を取りまとめるとサラッと書かれてたので、本日慌てて傍聴しに行った次第。企業年金研究会というと、日経新聞を筆頭としたマスメディアは確定拠出年金(DC)の規制緩和についてしか報じないが、そもそもは「DB法・DC法施行後5年を契機とした制度の施行状況の検証」が同研究会の設立趣旨であり、DB(給付建て制度)についてもリスク管理やガバナンスなどについて言及しているほか、企業年金そのものの性格・役割や税制優遇のあり方など、企業年金に関する広範なトピックを包括的に取り扱っている。確定拠出年金はあくまでも各論に過ぎない。今般取りまとめられた報告書「企業年金制度の施行状況の検証結果」は、そんな同研究会の設立趣旨に相応しい包括的に整理された一冊に仕上がっている。論点については両論併記を旨としておりメッセージ性は薄いが、あくまでも論点整理が目的なのだからそれはそれで由。

ところが、これがマスメディアの手にかかると「本人拠出解禁!」「拠出限度額引上げ!」とアジビラばりのメッセージが前面に出るのだから恐れ入る。国語のテストで「今般の企業年金研究会の報告書の内容を要約せよ」という問題に対して「加入者拠出を解禁すべき」などと解答しようものなら部分点すら覚束ない。さて明日の朝刊にはどんな的外れな見出しが並ぶことか・・・(汗)

─────────────────────────

【2007.7.13追記】
報告書の本文および概要が厚生労働省サイトにupされました。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/07/tp0713-1.html



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2007年07月05日

経済団体が加入者拠出にご執心なのは何故?

企業型401k、掛金の個人拠出解禁 (NIKKEI-NET)
厚労省研が報告書骨子、投資意欲向上狙う
厚生労働省の企業年金研究会(座長、森戸英幸上智大教授)は26日、報告書の骨子をまとめた。企業が導入した確定拠出年金(日本版401k)で、企業にしか認められていない掛け金拠出を会社員本人にも広げることを提言する。老後の所得保障を充実させるとともに、会社員の投資意欲を高めるのが狙い。同省は7月10日に報告書をまとめる方針。
(2007/6/27 日経朝刊 5面)

企業型DCの本人(加入者)拠出解禁については以前にも勇み足報道があったが、さて今回はどうなのだろう。去る6月19日に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2007」(pdfファイル)において「(中略)投資促進の観点から、確定拠出年金における拠出の在り方の見直しを検討する」との一文が盛り込まれたことが後押しになるのだろうか。

それにしても今回の決定にはいささか違和感を覚える。まず、加入者拠出が投資意欲向上に繋がるって、んなわけねーだろ(苦笑)。企業型DCしか話題に上がらないが、企業年金の無い会社の従業員や自営業者等が対象となる個人型DCは元より加入者拠出なわけだが、個人型DCが大盛況だという話は寡聞にして存じない。
更に、加入者サイドではなく経済団体(企業サイド)が加入者拠出を要望する理由って何!? 従業員の老後を真に憂いているならば、企業型と個人型とを問わず、まずは拠出限度枠そのものの引上げor撤廃を求めるのが筋だと思うが。これでは「あわよくば加入者に企業拠出の肩代わりをさせよう」という悪巧みと揶揄されても仕方あるまい。

念のため申し添えておくが、当BLOG管理人は決して加入者拠出解禁に反対なわけではない。自助努力支援という観点では歓迎すべき方向性だとは思う。しかし、(企業拠出だろうと加入者拠出だろうと)DC市場が拡大しさえすれば万々歳という金融機関ならともかく、いやしくも年金コンサルタントを自称するならば、「解禁マンセー」を能天気に叫ぶあまり本質を見失う愚は犯したくないものだ(戒)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/1/15): DC本人拠出解禁!・・・は『ガセ』でした
The企業年金BLOG(2007/1/11): 「中途引出し緩和」より「ポータビリティの充実」を



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