2008年07月28日

矢野氏のWeb連載が終了

経済羅針盤 年金がわかる (NIKKEI-NET マネー&マーケット)
第34回 私はなぜモノを言い続けたか
2001年2月に当時の厚生年金基金連合会(現在の「企業年金連合会」、以下「連合会」という)の専務理事に就任して7年半が経った。この間、01年10月から議決権行使に取り組んだのを手始めに、企業との対話やコーポレートガバナンス(企業統治)原則と議決権行使基準の策定(03年2月)、ガバナンスの優れた企業に投資する「コーポレート・ガバナンスファンド」の創設(04年3月)、株主総会の分散化等議決権行使のインフラ整備の要請(05年2月)、買収防衛策に対する判断基準の策定(05年4月)などの活動を行ってきた。(後略)
(2008/7/28 NIKKEI-NET マネー&マーケット 経済羅針盤)

20080728NIKKEI-YANO.jpg2003年10月から始まった企業年金連合会矢野朝水専務理事のweb連載記事。延べ5年弱の間に34回の記事が執筆されたわけだが、今月末で現職を退任することに伴い、今回で最終回とあいなった。



矢野氏といえば、議決権行使によるコーポレート・ガバナンス活動の旗振り役として、それまで業界人以外には全く無名だった企業年金連合会(旧:厚生年金基金連合会)の知名度を急速に高めた実績がまず思い浮かぶ。資産運用環境の低迷と会計基準の変更により企業年金が日本経済のお荷物呼ばわりされていた当時において、「元役人ふぜいが」との批判にめげることなく議決権行使という新たな活路を見出した先見の明は評価に値する。その一方で、議決権行使活動以外の局面では随所で「元役人らしさ」を発揮していたように思う(汗)。実は当BLOG管理人も氏の不興を買ってしまった一人であるが、ともあれ、毀誉褒貶が相半ばする御仁であった。さて、今後の連合会のコーポレート・ガバナンス活動はどうなることやら。。。



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2008年07月26日

「DCプランナー教本」(全3冊)

通信教育テキストを市販化

DCプランナー教本 1DCプランナー教本1 わが国の年金・退職金制度
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DCプランナー2級試験対策用の通信教育「企業年金・退職金に強くなる講座」のテキスト(3冊セット)を分割・市販化したもの。市販化に向けて装丁を改めるでもなくまんま刊行するやっつけ仕事ぶりは賛否分かれるところだが、書店で気軽に入手できるようにしたのは宣伝面からも利便性の面からも賢明な戦略かもしれない。内容はテキストだけにオーソドックスかつ無難だが、章間の山崎元氏の辛口コラムが白眉。


DCプランナー教本 2DCプランナー教本2 確定拠出年金の仕組み
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2008年07月17日

日本年金学会の研究会に初参加

本日は、日本年金学会主催の第3回研究会に初参加した。発表者は日本大学の宮里准教授と三菱総研の白石研究員。いずれも興味深い発表内容だったが、それ以上に面白かったのは発表後の質疑応答で、参加者同士が侃侃諤諤の議論を戦わせる光景(しかも発表者は半ばそっちのけ)は、この手の発表会にしては新鮮であった。もっとも、議論の中心を形成していたのは殆ど我が師匠であったが(汗)。

なお師匠は、研究発表の場でただ聞いているだけの人間は「情報泥棒」「情報乞食」だと断罪する御仁なので、当BLOG管理人もそんな汚名を着せられてはたまらないと、本日は必死にかぶりついて質問した次第。さて来週は、当BLOG管理人もいよいよ研究発表デビューを飾るわけだが・・・質問なんて要りませんから(汗)。



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2008年07月15日

「想定利回りは大丈夫」との甘い誘いに気をつけよ

「早期退職は大丈夫」との甘い誘いに気をつけよ (日経ビジネスONLINE)
老後の蓄えを狙われて、米国“団塊世代”にトラブル続出
スタン・モリルさんは、これまでの蓄えによって退職後は妻と2人で不自由なく生活を送れるものと信じていた。31年間工員として働いた米イーストマン・コダック(EK)で、同僚が太鼓判を押す無料の資産運用セミナーに出席していたからだ。モリルさんは、講師を務めた米モルガン・スタンレー(MS)のトップ証券営業マン、マイケル・J・カザコス氏の提案する"49歳で悠々自適の退職"という夢のようなプランに魅了された。
─中略─
だが、最高で年14%という破格の投資利回りを想定したこのプランは、"夢物語"にすぎなかった。今やモリルさんの貯蓄残高はわずか5万7559ドル。ほかに目ぼしい蓄えもなく、生活費の捻出に苦労している。
(2008/7/14 BusinessWeek誌カバーストーリー)

もはや「アメリカの投資教育は先進的!」「アメリカ人は401kでハッピーリタイヤメント!」などという戯言を信じているようなナイーブな向きは少数派だろうが(まだ多数派か?)、当の米国では、資産運用セミナーで営業マンの口車に乗せられて虎の子をつぎ込んだ結果、大損こいた401k加入者が続出しているとの事。アメリカ人にとっては、「悠々自適の退職」というのがこの上ない殺し文句のようで(汗)。気の毒だとは思うが同情は一切しない。所詮、投資は自己責任つうことで。
ところで、日本の確定拠出年金(DC)もまた自己責任を旗印に導入された筈だが、にも関わらず、最近は「リスク性資産のウエイトを増やせ」と口を挟むお節介な輩が後を絶たない↓

 ○懸念される確定拠出年金加入者の運用収益率(野村総研)
 ○DCにおける投資教育の重要性(野村総研)
 ○わが国の確定拠出年金(DC)における加入者の資産配分(ニッセイ基礎研)
 ○確定拠出年金の運用割合を見直せ(三菱総研)

・・・つうかさ、自己責任ならほっとけタコ(汗)

この手の連中の発言を読み解くには、「リスク性資産」を「自社の投資信託」に読み替えると一目瞭然。結局、連中が問題にしているのは自社の投資信託が売れるか否かであって、冒頭の記事に出てくる営業マンと同様、加入者の老後などおそらく屁とも思っているまい。重要なのは、投資教育よりも、こうした甘言に騙されない消費者教育ではないのか?



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2008年07月13日

適年からの移行は進んでいるか

先日公開された第13回企業年金研究会配布資料のなかに、興味深いデータが収録されていた。

適格退職年金について (←pdfファイル)

 20080712tekinen_ikou.jpg

上記資料の2ページ目には、適格退職年金(適年)の直近の移行状況が掲載されている。他制度への移行が解禁される直前(2002年3月31日)で73,582件あった適年は、2008年3月末で32,826件と、この6年間で40,756件減少した計算になる。一方、同時期に他の制度へ移行した件数は、集計時点(08年3〜6月)が一致していないため厳密性にはやや欠けるものの、単純合計すると、厚年基金、DB、DCおよび中退共の4制度で23,577件であった(注:原典では23,977件となってるが、計算ミスだと思われ)。残り17,179件、すなわち減少件数の40%強が移行を行わず解約したものと推察される。



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2008年07月07日

成績不振を逆手にSWF阻止!?

公的年金 運用マイナス6.41%に (NIKKEI-NET)
2007年度の公的年金の積立金の市場運用利回りがマイナス6.41%と5年ぶりにマイナスになったことが3日分かった。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を背景に、国内外の株安が直撃。運用損失は5兆8,000億円に達した。運用低迷が長引けば、将来の国民負担につながりかねない。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が4日午後に発表する。
(2008/7/4 日経朝刊 5面)

本件については、相場なんて上下して当然なんだからいちいち騒ぐな!」「累積黒字はまだ7兆4,000億円以上もありますが何か?」「市場ベンチマークを上回っているかどうかで判断しろ」等々、マスメディアやブロガー諸氏に対して言いたいことは山ほどあるが、連中にはおそらく何を言っても馬の耳に念仏。特にブロガー諸氏は、普段は「マスコミに振り回されない自律したオレ様」を自負しているくせに、こういうときはマスコミ報道を鵜呑みに騒ぐ始末(当BLOGにもこんな的外れなコメントが寄せられた)。こうした手合いは、おそらく今回の業務概況書には目すら通していまい。自身を賢者と思い込んでいる馬鹿ほど始末が悪いものはない(苦笑)。

さて当BLOG管理人が今回の報道でむしろ気になったのは、年度業務概況の公表時期。例年だと毎年7月下旬頃に公表されるのだが(2007年は31日発表、2006年は20日発表)、今回は7月第1週に公表という手際の良さ。しかも、5年ぶりかつ過去最高の大赤字というネガティブな内容なだけに、尚更不可解・・・と思いきや、前日にこんなニュースが↓


日本版政府系ファンド 自民チーム、中間報告まとめる (NIKKEI-NET)
日本版の政府系ファンド(SWF)創設を目指す自民党国家戦略本部の「SWF検討プロジェクトチーム」(座長・山本有二前金融担当相)は3日午前の会合で中間報告をまとめた。公的年金基金の一部にあたる約10兆円を運用の原資として切り離し、外国人を含む運用のプロが高い利回りの確保を目指すという内容を確認した。
(2008/7/3 日経夕刊 2面)

・・・もしかして、大赤字を逆手にとって「やはり積極投資はリスクが大きい→SWFなぞ100年早いわ!」という世論形成を狙ったSWF撲滅作戦だったりして!?(汗)


※参考資料:2007年度業務概況所(GPIF) (←pdfファイル)

※見識のあるサイト一覧
http://taki.air-nifty.com/fukumenkamen/2008/07/post_a848.html
http://otsu.seesaa.net/article/102326117.html
http://fund.jugem.jp/?eid=720

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/5/29): プロは「雇う」ものではなく「委託」するもの
The企業年金BLOG(2007/12/9): 赤字のときだけ大騒ぎ2
The企業年金BLOG(2007/8/1): これぞ分散投資の威力!?
The企業年金BLOG(2006/9/6): 赤字のときだけ大騒ぎ



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