2008年10月27日

小説の舞台は「代行返上」から「適年移行」へ!?

企業年金を題材にした小説といえば、幸田真音著「代行返上」余りにも有名(色々な意味で・・・汗)だが、その二匹目のドジョウを狙ってか、近年は「適年移行」を題材とした小説があるのはご存じだろうか。それも二本も。


小説・適年移行小説・適年移行
富島 知也

「年金時代」(社会保険研究所)
2007.6[529号]〜【連載中】

まずは、社会保険研究所から刊行されている月刊誌「年金時代」の連載記事からご紹介。同族企業の社長に就任した若き新米女社長が、怪しげなコンサルタントとともに自社の適年改革に乗り出すというストーリー。明らかに某ベストセラーに感化された設定なのはご愛嬌(汗)。途中から企業買収の魔の手を匂わせるなど工夫している描写もあるが、全般的には植田まさしばりのほのぼの路線。毎回見開き2ページとコンパクトな分量なので、適年移行の概要をサラっと掴むには丁度良い。



適年移行:激動の10日間小説:企業年金制度「適年移行:激動の10日間」
山本 御稔

「別冊会計情報」(監査法人トーマツ)
2006.12[第5号]

一方こちらは、企業年金業務にも注力している監査法人の手による読み切り記事。web版だけでなくpdf版も公開されている。こちらは多国籍企業による買収劇をメインに据えており、適年移行にも関わらず舞台はパリ・メキシコ・アメリカ・ロンドン・琵琶湖etcにまで及ぶなどスケールだけは無駄にデカい。しかし本作の白眉は、日ペンの美子ちゃんをインスパイアしたであろう堂々たる自社PRぶりである。読んでいてペン習字を習いたくなってしまうほどだ(嘘)。

 (そんな自社PRはコチラ)



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2008年10月25日

「月刊企業年金」

企業年金業界の代表的な広報誌兼情報誌

月刊企業年金月刊企業年金

企業年金連合会
(月刊)

企業年金の役職員なら誰もが知っているであろう代表的な月刊誌。業界団体が手掛けているだけあって、「年金情報」(R&I)とは対極を為す人畜無害な記事(セミナー開催報告、各種委員会報告、果ては行政関係者による随筆・・・)が誌面の大半を占める時代が永らく続いていた。
ところが、発行元の厚生年金基金連合会が2005年に企業年金連合会へと組織改変したのを期に、理事長と著名人の対談や著名コンサルタントによる執筆記事など、会員以外の目を意識した読み応えのある記事が増えてきた。ようやく広報誌としてだけでなく情報誌としても一皮剥けつつあるように思う。

なお当BLOG管理人は、本誌に無記名記事を1・2度執筆した経験があるが、今年になって初の署名入り記事を執筆した次第。ただし何月号かはこの場では言及しない(汗)。



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2008年10月23日

「りそな企業年金ノート」

受託機関ニュースレターの老舗

りそな企業年金ノート企業年金ノート

りそな銀行年金信託部
(月刊)

企業年金の受託金融機関が年金基金向けに発行しているニュースレターは数あれど、その中でも老舗といえばりそな銀行(旧大和銀行)の「企業年金ノート」である。2008年10月号で通算486号ということは、月イチ換算すると40年半も続いていることになる、まさに老舗中の老舗。
内容も、時事的なトピックを一つ取り上げて4〜8ページ程度で解説するという老舗らしいオーソドックスさ。昔は社内で回覧される際に奪いあってチェックしたものだが、現在では、バックナンバー(の一部)がweb上で公開されている。つくづく世の中便利になったものだ(遠い目)。
なお、りそな信託のwebサイトでは、「りそな年金FAX情報」のバックナンバーも併せて公開されている。情報に敏感な業界人は要チェキラ。



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2008年10月16日

さらば「大和年金ニュースレター」

大和年金ニュースレター大和年金ニュースレター

大和ファンド・コンサルティング
1999.7 〜 2008.9

金融機関が年金基金向けに発行しているニュースレターの類は数多存在するが、このたび、大和ファンド・コンサルティング(2006年7月に大和総研から分離設立)の「大和年金ニュースレター」が、2008年9月号を以って刊行物としての歴史に幕を閉じるという。現在のタイトルに衣替えしたのは1997年からだが、その前身である「ダイワの年金ニュースレター」時代を含めると約15年もの歴史を誇る、業界ではりそな信託銀行(旧大和銀行)の「企業年金ノート」に次ぐ老舗レターであった。
現在のように企業年金に関する良書が巷に溢れていなかった時代、当レターは貴重な情報源の一つであった。とりわけ、「物語MPT」(1994.11〜1997.7)、「年金ALM基本解説」(1994.7〜1996.9)、「年金数理基礎講座」(1999.1〜1999.5)などの連載記事は、現在でこそ目新しさはないものの、当時の自分にとってはまさしくバイブルであった。これらを熟読せずして、今日の自分は存在し得ないと断言できる(遠い目)。

今後はwebサイト経由での情報発信に特化するとの事。全廃ではないにしても、時代の移り変わりを感じさせられた一件であった。今後の紙面(画面か?)の充実を祈念することとしたい。



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2008年10月14日

片棒を担いだ事業主を無視するマスメディアの罪

辻広雅文 プリズム+one(第47号):
 「消された年金」144万件――現場実務を無視する厚労省官僚の罪

昨年燃え盛った「消えた年金」問題の解決のめども立たないうちに、「消された年金」問題が火を噴いた。社会保険庁のずさんと腐敗が暴かれる陰に、本質的な問題が隠されていると思われる。
daiamond_online20081008.jpgそれは、霞ヶ関官僚の法制度の改正と、それを受けて全国の徴収現場で職員たちが執行する力との大きな乖離である。社会保険事務所における現場実務も能力も考慮に入れずに、ひたすら机上で制度設計に励む厚生労働官僚の罪、と言ってもいいだろう。
(ダイヤモンド・オンライン 2008年10月8日)

「消えた年金」問題の次は「消された年金」問題が紙面を賑わせているが、この両者は問題が本質的に異なる。「消えた年金」問題は、言うなれば社会保険庁の事務処理上の不手際に過ぎないが、「消された年金」問題は、収納率を上げたい社会保険庁と保険料負担を軽くしたい事業主との利害が一致した立派な犯罪的行為である。これを「従業員の雇用を守るための思いやり」だと擁護する向きもあるが、現在の雇用と引き換えに将来の老後設計を食い潰しているだけであり、狡猾な論理のすり替えである。

その意味では、社会保険庁だけを一方的に悪者にしても、問題の本質を指摘したことには到底ならない。にも関わらず、殆どのマスメディアは社会保険庁のみを批判し、記録改竄に唯々諾々と応じた遵法精神ゼロの事業主にはまるで頬かむり。その典型が上記のダイヤモンドオンラインの記事。筆者は元編集長で現在は論説委員だそうだが、現場を見ようともせず机上で批判記事をいじり続けて悦に浸っているから、こんな一面的な記事しか書けないのであろう。筆者には、論説委員室にばかり篭ってないで現場を見て来いとだけ忠告しておこう(汗)。



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2008年10月07日

企業年金連合会の年金フォーラムを観覧

本日開催された企業年金連合会主催の年金フォーラムを観覧した。所感は以下の通り。

◆基調講演1
元大蔵事務次官にして日銀総裁になり損ねたため大和総研理事長に天下った武藤敏郎氏による経済・金融情勢。データを用いた解説は説得力はあったが、講演者が武藤氏である必然性は感じなかった。

◆基調講演2
社会保障国民会議の座長を務める吉川洋東大教授による講演。経済学者にありがちなアンチ賦課方式&消費税マンセー主義者かと思いきや、賦課方式の安定性にも理解を示すなど、意外にもまともな御仁だった(客層に阿っただけかもしれぬが)。講演内容から特段の示唆は得られなかった。

◆パネルディスカッション
昨今の市況低迷を反映したかのような、何とも盛り上がりに欠けたディスカッションであった。唯一印象に残ったのは、モルスタ社長の日本株へのポジティブシンキングぶりくらい(汗)。

以上、付記事項なし。



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2008年10月05日

「払わずにもらう『年金の裏ワザ』」

外見は怪しいが、中身はごくごくオーソドックス

払わずにもらう「年金の裏ワザ」払わずにもらう「年金の裏ワザ」―現職の年金担当者が書いた極秘メモ
役所 ヒロシ

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「たった▲日で●●倍儲かった!」的な怪しげな株式投資・財テク本で名を馳せている出版社から刊行されただけに、業界ウラ話的なトピックを期待したのだが、どぎつい色調の表紙とは対象的に内容はごくごくオーソドックス。裏ワザといっても、「免除申請」「合算対象期間(カラ期間)」など条文にキッチリ記載されているものが殆ど(汗)。
とはいえ、凡百の社労士どもが手掛けた無味乾燥な解説書に比べると、この手の本にしては読み物としての面白さはなかなかのもの。初心者には勿論、実務家にとっても読書感覚で知識の再確認ができるという意味では、利用価値は高い。「年金相談員は人を選ばないとひどい目にあう」「今ならもらい忘れ年金に時効はない」など、言われてみれば・・・確かに(笑)。



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