2008年11月26日

「脱=「年金依存」社会」

豪華執筆陣だったことに今更ながら気がついた・・・(汗)

脱=「年金依存」社会脱=「年金依存」社会
別冊環 (9)

神野 直彦、田中 優子、原田 泰、田中 秀臣 ほか

藤原書店 2004-12
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他分野の識者による、雑多かつ多彩な年金論
著名な経済学者から歴史学者や社会学者、更にはノーベル賞学者に至るまで多彩な執筆陣による、各々の専門分野から年金の本質と社会との関係性について論じている一冊。確かに豪華執筆陣ではあるものの、収録されている論文はまさに玉石混交。いたく目を見張るものがあるかと思えば、自説の開帳に終始したり、表層的な知識や根拠のない思いつきのオンパレードなものもあり、このような論文集特有の雑多さを「多面的」と見るか「方向性が不明瞭」と見るかは、読者によって判断の別れるところである。
とはいえ、年金議論が盛り上がりを見せている割には議論に加わる面子が固定されがちな昨今、他分野の識者の意見をこのようにまとまった形で読めるという意味では貴重な一冊である。
(2005/2/25 amazon.co.jpへの投稿レビュー)

↑・・・とまあ、約3年半前(まだ当BLOGも開設していなかった)に本書を読んだときの感想は「色んな所から寄せ集めたね( ´_ゝ`)フーン」程度の感想しか持たなかったが、現在になって読み返してみると、"寄せ集め"という言葉で括るには畏れ多い豪華執筆陣であったことに今更ながら気が付いた次第。ノーベル賞経済学者のスティグリッツは別格として、『さらば財務省』を皮切りに現在一躍ブレイクしている高橋洋一氏や、『経済学という教養』の稲葉振一郎氏らが名を連ねていることをスルーしていたとは、何という不覚。己の不見識を心より恥じる。 _| ̄|●



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2008年11月15日

「保険論」第2版

学部生向け定番教科書の後継者的存在

保険論 第2版保険論 第2版
大谷 孝一(編集)
江澤 雅彦、李 洪茂、土田 武史、中出 哲(著)

成文堂 2008-10
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大学学部における保険論の教科書といえば、かつては鈴木辰紀著「新保険論」が定番だったが、その後継者的存在が本書。編著者は鈴木教授の弟子達が中心となっている上に、第1部で総論、第2部で各論(海上保険・火災保険・自動車保険・生命保険・社会保険)という構成までもそっくり踏襲している。とはいえ、保険制度全般について基礎から最近動向まで一冊で学べる書籍はなかなかないだけに使い勝手は良い。保険論を専攻する学生はもとより、保険業界に身を置く者にとっては最適な教科書といえよう。
なお第2版では、データや地震保険料率等が最新のものにアップデートされたほか、誤字脱字がかなり改善された(←これが主目的だという噂も・・・汗)。



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2008年11月13日

「はじめての社会保障」

内容の網羅性・正確性は元厚生官僚ならでは

はじめての社会保障 第6版はじめての社会保障 第6版―福祉を学ぶ人へ (有斐閣アルマ)
椋野 美智子、田中 耕太郎

有斐閣 2008-03
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本書に限らず有斐閣アルマ全般に言えることだが、「解説が簡潔かつ分かり易い」「直近の時事的トピックが反映されている」「トピックの網羅性が高い」などの配慮がなされている。しかも本書は元厚生官僚の大学教授らが手がけているだけあって、当該分野における改正動向および統計数値の正確さは折り紙付き。とりわけ、医療・年金制度改正が相次いでいる2005年以降は毎年改訂を施しているほど。体系的な入門書のファーストチョイスには最適。



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2008年11月09日

積立不足に転じてリストラ再燃!?

企業年金連合会 資産運用利回り マイナス9.9%に
転職した会社員の企業年金資産を預かる企業年金連合会の2007年度の資産運用利回りがマイナス9.91%となったことが11日分かった。運用損失は1兆3千億円で、損失が出るのは02年度以来5年ぶり。米国のサブプライムローン問題などによる国内外の株式相場下落の影響を受けた。07年度末の純資産額は11兆7386億円、給付債務は12兆1666億円だった。
(2008/9/12 日経朝刊 5面)

2005年度にめでたく積立不足を解消した企業年金連合会(PFA)だったが、07年度はサブプライム問題に伴う株価下落の煽りを食って5年ぶりのマイナス運用となるとともに、3年ぶりに積立不足(▲4280億円)に転じた。連合会の2007年度業務報告書を参照すると、「トータルでは積立不足(96.5%)だけど最低責任準備金比では120.2%もありますよ」(p.23)だの「運用利回りは過去5年平均で8.04%、過去12年間の累積では54.56%も稼いでますよ」(p.37)だのといったなりふり構わぬ涙ぐましい記述が哀愁を誘う(苦笑)。

ところで、連合会でマイナス運用というと、↓の記事を思い出さずにはいられない。

素顔の企業年金連合会(下) 統治推進者のジレンマ
(中略)もの言う株主として活動に脚光が集まる連合会だが、本来の最大の使命は企業年金の中途脱退者のために年金受給権を確保することだ。現在、連合会の受給者は約300万人。延べ2700万人の中途脱退者を抱える。2002年度の運用悪化で2兆円近い積立不足を出して以来、人員を31%削減するなどこの数年はリストラ一色だったが、幹部からも「ちょっと人を削りすぎた」と反省の弁が聞こえる。(後略)
(2006/9/15 日経金融新聞 1面より抜粋)

積立不足が解消してから運用スタッフを大量に中途採用したと聞いているが、今度は「ちょっと人を採りすぎた」と来るのだろうか・・・(汗)。


<参考資料>
企業年金連合会業務報告書(平成19年度) (pdfファイル)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2006/7/24): 久々に目にした「積立余剰」「給付増額」という単語



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2008年11月04日

「財形徹底活用ガイドQ&A」

財形を究めたいならこの一冊!?

財形徹底活用ガイドQ&A財形徹底活用ガイドQ&A(平成19年版)

財形ビジネスネット 2007-07

勤労者財産形成促進制度(財形)といえばサラリーマンにはお馴染みの貯蓄制度だが、こと財形に関する書籍は驚くほど少ない。まあ、加入する側からすれば金融機関のパンフレットで十分事足りるのではあるが。そんな金融機関の出来合いのパンフレットでは飽き足らないという財形マニアにオススメなのが本書。実務家向けの内容だが、財形に関するあらゆるトピックが一問一答形式(その数じつに345問!)で掲載されており、その情報量および分かり易さでは他の類書の追随を許さない。あとは、最新情報を役所のwebサイト審議会資料などで補えば、財形に関する情報収集はほぼ万全である。

なお、本書の発行元は、DCアドバイザー資格を管轄している確定拠出型年金教育・普及協会(DC協会)の運営母体でもある。URLの末尾が「zaikei/」か「dc/」かだけの違いである。


※参考資料
勤労者財産形成促進制度について(厚生労働省)
労働政策審議会:勤労者生活分科会(厚生労働省)


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/9/3): 財形給付金・財形基金にも課税される特別法人税



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posted by tonny_管理人 at 15:46 | Comment(0) | TrackBack(0)
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