その中で気になったのは、参考資料3「企業年金制度等の現状」の1ページ目の図。適格退職年金からの移行状況などを表している毎度お馴染みの図だが、図中左やや下の適格退職年金の直近の件数を見ると、なんと2008年9月末時点の数値(29,321件)が掲載されていた。適格退職年金の件数といえば、従来は年度ベースでしか発表されていなかっただけに大変興味を引いた。なお、適年移行が始まった2002年以降の件数の推移は、以下のとおりである。
<年月> <件数> <減少数>
2002.3 73,582 ──
2003.3 66,741 (▲6,841)
2004.3 59,163 (▲7,578)
2005.3 52,761 (▲6,402)
2006.3 45,090 (▲7,671)
2007.3 38,885 (▲6,205)
2008.3 32,826 (▲6,059)
2008.9 29,321 (▲3,505) ※半期ベース
2008年4-9月期で3,505件減少というのは、年間ペースでは約7,000件の減少に過ぎず、減少幅は例年と大差ないことがうかがえる。減少契約の約半数が他制度への移行ではなく解約を選択しているであろうことを考慮すると、そりゃ移行支援本部の一つも立ち上げる衝動に駆られる心情は理解できなくもない(あとは実効性の問題だが)。
※参考資料 「企業年金制度等の現状」(参考資料3) (pdfファイル)
<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/12/26): 「本部」の開催!?
The企業年金BLOG(2008/7/13): 適年からの移行は進んでいるか
The企業年金BLOG(2008/5/30): 適格退職年金の2008年3月末の状況
