2010年06月28日

特別法人税に関するQ&A

平成23年度税制改正に関する要望について (生命保険協会)
生命保険協会(会長:佐藤義雄 住友生命保険社長)では、本日、平成23年度税制改正に関する要望書(下記参照)を取りまとめましたので、お知らせいたします。
 【重点要望項目】
◎公的年金制度を補完する企業年金制度(確定給付企業年金制度、厚生年金基金制度、適格退職年金制度)および確定拠出年金制度等の積立金に係る特別法人税を撤廃すること。(後略)
(2010/6/18 生命保険協会ニュースリリース)

気が付けば、2010年も半分を経過しようとしている。特別法人税(退職年金等積立金に対する法人税)の課税凍結期限が来年3月末に迫っていることから、早くも各種業界団体が凍結延長を要望する時期になったものだ。All Aboutの山崎俊輔氏が特別法人税に関する良記事を取りまとめたことだし、当BLOGもその余勢を駆って、特別法人税に関するQ&Aを以下に取りまとめることとしたい。特別法人税に関するQ&A(続きを読む)



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2010年06月25日

日本年金機構も研修教材を公開

国民年金法(平成22年5月版)国民年金法(平成22年5月版)

日本年金機構研修部 2010-05

厚生年金保険法(平成22年4月版)厚生年金保険法(平成22年4月版)

日本年金機構研修部 2010-04

2010年1月に社会保険庁から組織改変した日本年金機構の一般職員向け研修で使用されているテキスト。社会保険庁時代にも同様の研修テキストがWeb上で公開されていたが、国民年金法は89ページ増、厚生年金保険法に至っては229ページ増と、それぞれ大幅増量されている。内容も、わが国の公的年金制度のいわば胴元が編纂しただけあって、社会保険の体系および情報が細微に至るまで網羅されており、資料的価値は高い。巷に出回っている凡庸な実務書を購入するくらいなら、本書を利用する方がコストパフォーマンスは遥かに良い。これらテキスト群が事業仕分けによって廃刊の憂き目にあわないよう切に祈る(汗)。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/7/20): 「社会保険のテキスト」(研修教材)



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2010年06月19日

東工大大学院「年金数理」2010年度レジュメ

以前当BLOGで紹介した東京工業大学大学院の年金数理の講義レジュメだが、何と今年度版も新たに掲載されていることが判明した。内容も、昨年度版の単なる使いまわしではなく、手が加えられてより充実したものとなっている。昨年度版の資料も引き続き掲載されているので、両者を見比べるのもまた一興かと。
なお、講師を勤める年金数理人は昨年度と同一人物だが、レジュメをよーく見ると勤務先が昨年と変わっている模様。図らずも転職業界におけるアクチュアリー・年金数理人の優位性を垣間見た気がする(汗)。

講義資料(東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻)
「年金数理」シラバス(TOKYO TECH OCW)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/9/5): 東京工業大学大学院「年金数理」講義資料



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2010年06月16日

あの名物メルマガが満を持して復活!?

●発行者からのメッセージ (あなたの年金大丈夫?〜老後資金を考える)
当メールマガジンをご購読の皆様、大変ご無沙汰しております。
本当に久し振りの発行になりました。個人的な事情のため、2年以上休刊していましたが、状況が落ち着いたので、復活します!
また年金を取り巻く環境が厳しくなっています。国や企業の負担能力の問題から、年金運営が厳しさを増す状況です。この問題を、従業員や受給者といった個人の立場から、わかりやすく説明していきたいと思います。 
今週もどうぞよろしくお願いいたします。
(2010/6/7 「あなたの年金大丈夫?〜老後資金を考える」第301号)

「あなたの年金大丈夫?〜老後資金を考える」と言えば、かつて企業年金業界では知らぬ者のいない名物メルマガであった。ニュース・ヘッドライン+解説コメントというスタイルこそオーソドックスだが、企業年金・退職金ニュースに特化したものは当時としては異例であった。しかも、1999年12月から2006年までほぼ毎週刊行されるのだから大したもの。当BLOG管理人も、若かりし頃は本メルマガの受け売りを随分と繰り返したものだ(汗)。
その後、2007年の第300号を最後にメルマガの発行が途絶えていたが、今月より連載が急遽再開されたとの報を耳にした。とりあえず2週続けて刊行されたことから、当BLOGでも満を持して紹介する次第。いずれにせよ、企業年金関係者にとって良質な情報源が増えたことは率直に歓迎したい。

【関連Webサイト】
◆横浜マネーライフネット (メルマガ発行人m-life氏のサイト)
◆おカネはもっと増やせます!現代投資理論入門 (同じ発行人によるメルマガ)



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2010年06月14日

NTT企業年金減額訴訟が結審したわけだが

NTTのOB年金減額認めず 最高裁が上告棄却 (nikkei.com)
企業の慎重姿勢、拍車も
NTTグループが申請した退職者の年金減額を厚生労働省が承認しなかったのは不当だとして、グループ67社が不承認処分の取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は9日までに、NTT側の上告を退ける決定をした。NTT側敗訴の一、二審判決が確定した。今回の決定を受け、産業界でOBの年金減額に慎重な姿勢が一段と広がる可能性もある。
(2010/6/10 日経朝刊 4面)

2006年に提訴されたNTTの確定給付企業年金における給付減額訴訟だが、足掛け4年を経て、このたび最高裁でも上告棄却となり、NTT側の敗訴がほぼ確定した模様。まあ、行政側の手続きが現行法規に沿っている以上は、妥当な判断であろう。当BLOG管理人はこの手の話題には疎いので、真っ当な論評は森戸教授Dr.Kubo氏の論説を参照して貰いたい。

当BLOG管理人の見解を改めて述べると、企業年金の給付減額については企業側にも受給者側にもどちらにも与するつもりはない。むしろ当事者同士で勝手にやれ労使間の合意に委ねるのが原則とすら考えている。しかし、厚生年金基金確定給付企業年金および確定拠出年金(企業型)など税制優遇を受けている制度については、一定の公的制約下に置かれても致し方ないとも考える。今回のNTTはまさに後者。「従業員の老後所得保障」の大義名分のもと税金を減免して貰いながら本来の目的を果たさないというのは、補助金の不正受給と同じである。厚生年金基金および確定給付企業年金において給付減額の要件が厳格なのは、受給権保護も然ることながら、税制優遇の不正利用を防ぐためでもある。よって、「一民間企業の労使合意に行政がいちいち介入するな」ともの申すのなら、税制優遇とは無縁な自社年金でやれという結論に帰する。自社年金はそれこそ労使合意で自由な制度設計・運営が可能であり、行政からも余計な介入はされない(はず)。

一方で、わが国の税制優遇措置は「制度の普及・拡大」を目的に設置されるものの、一旦設置されると既得権益化してしまい、以後の返上あるいは廃止が非常に困難なものとなりがちである。制度の普及・拡大だけが目的なら、税制優遇を恒久的にするのではなく、例えば設置から一定期間内の有限措置にするか、またはかつてのマル優みたいに将来的な廃止を前提とした設計が必要ではないだろうか。1962年の適格退職年金の創設から早48年、わが国の企業年金制度は「税制優遇するが規制付き」か「規制しないけど税制優遇なし」かの選択を迫る時期に来ているのかもしれない。いずれにせよ、規制と税制優遇はトレード・オフ。「ローリスク・ハイリターン」などというフリーランチが存在しないのと同様、「ロー規制・ハイ税制優遇」が成立する由は皆無(汗)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/10/24): 規制が嫌なら税制優遇を返上すればぁ?
The企業年金BLOG(2006/5/6): 企業年金減額、NTTが行政提訴
The企業年金BLOG(2006/2/23): NTTの年金減額、厚労省認めず



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2010年06月11日

「企業会計」の企業年金特集

企業会計 2010年7月号企業会計 2010年7月号

中央経済社



『企業会計』(中央経済社)といえば会計専門誌の老舗として名高いが、このたび刊行された2010年7月号にて、久しぶりに企業年金の特集が組まれた模様。企業会計の特集記事は、会計学者・会計士だけでなく多岐にわたる分野の学者、実務家、官僚などが集うのが特色で、今回の特集もそこそこ興味深い仕上がりとなっている。
本号の目次は以下のとおり。またいつものメンツかよ(汗)と思わなくもないが、そこはまあご愛嬌(笑)。なお、座談会記事「投資家はIFRSをどう見るか―日本企業のコーポレートガバナンスの観点からの検討」には、企業年金連合会のコーポレートガバナンス担当部長がパネリストの一人として登場している。

【特集】IFRS対応に向けた企業年金制度の再検討(2010年7月号 第62巻第7号)
 ◇わが国企業年金制度の変革と会計 (山口修)
 ◇国内外における退職給付会計基準の見直しの動向について (三輪登信)
 ◇退職給付会計基準が英国の年金制度運営に与えた影響 (北野信太郎)
 ◇退職給付の期間帰属方法の選択 (大山義広)
 ◇受給権の法律問題―JALの事例から考える (森戸英幸)



なお『企業会計』誌では、企業年金の特集が過去に何回か組まれている。近年は企業年金というよりも退職給付会計の特集が目立つが(会計専門誌だから当然か)、特集タイトルから刊行当時の企業年金の栄枯盛衰がうかがえて興味深い。


【特集】退職給付会計基準改訂の検討課題 (2008年3月号 第60巻第3号)
 ◇退職給付会計基準のフレームワークの転換 (今福愛志)
 ◇海外における退職給付会計基準をめぐる動向 (小澤元秀)
 ◇わが国における退職給付会計の現状と今後の課題 (三輪登信)
 ◇年金制度改革と退職給付会計の論点 (藤井康行)

【特集】退職給付会計基準の総合解説 (1998年11月号 第50巻第11号)
 ◇退職給付会計基準の設定と概要 (中島公明)
 ◇企業会計審議会意見書の解説 (多賀谷充)
 ◇退職給付会計基準の役割と課題 (今福愛志)
 ◇退職給付会計基準の論点 (黒川行治)
 ◇企業年金の財政運営と退職給付会計基準 (位田周平)

【特集】企業年金をめぐる会計上の諸問題 (1998年5月号 第50巻第5号)
 ◇年金をめぐる諸問題と企業会計 (今福愛志)
 ◇我が国の年金会計をめぐる論点と検討方向 (多賀谷充)
 ◇企業年金の新しい財政検証と母体企業への影響 (清水時彦)
 ◇米国における事業主の年金会計基準 (五十嵐則夫)
 ◇年金債務の開示状況─SEC基準採用企業を中心に (柏崎重人)
 ◇企業価値評価と年金ファクタ─P/Lモデルによる実証分析 (中野誠)
 ◇国際会計基準(IAS)改訂第19号「従業員給付」の概要 (西川郁生)

【特集】企業年金会計の現代的課題 (1996年6月号 第48巻第6号)
 ◇企業年金会計の争点 (今福愛志)
 ◇年金基金と企業財務─年金基金の運用パフォーマンスと企業業績 (若杉敬明)
 ◇わが国の年金会計と退職給与引当金会計の問題点 (松本敏史)
 ◇年金資産への時価評価導入と資産運用 (津野正則)
 ◇年金受給権と負債概念 (田中周二)
 ◇国際会計基準の動向とわが国の年金会計 (沢悦男)




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2010年06月03日

マッチング拠出よりも個人型DCへの拠出解禁を!

本年3月5日に法案(国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案)が提出されたものの、鳩山政権の一連のゴタゴタで審議が一向に進まず、今回の首相辞任でまたも導入が危ぶまれている確定拠出年金(DC)マッチング拠出。またもやDC業界関係者および投信業界関係者の嘆きが聞こえてくるようで、当BLOG管理人にとっては実に心地良い(笑)。
さて本題に入ろう。当BLOG管理人は、現在のマッチング拠出導入案には問題があると過去に何度か言及している。そこで、今回の廃案(予定)を機に、行政・立法関係者に声を大にして再検討を要請したい。

マッチング拠出よりも、個人型DCへの拠出解禁を!

現在の確定拠出年金制度は、企業型年金個人型年金の2種類に分かれているが、双方を併用することは出来ない。また、勤務先企業が企業年金制度(厚生年金基金、確定給付企業年金、企業型DC)を導入している場合、個人型年DCへの掛金拠出は出来ない。当BLOG管理人は、企業型DCの枠内でマッチング拠出を導入するよりも、企業型DC加入者に個人型DCへの掛金拠出を解禁すべきであると考える。以下にその理由を述べる。

【理由1】税制優遇は全国民が広く享受できるものにすべき
現行のマッチング拠出案の最大の問題は、企業型DC加入者のみが対象となっている点にある。これは、企業型DC加入者のみを優遇する差別的な取り扱いである。
そこで、企業型DC加入者に個人型DCへの掛金拠出を解禁し、個人型DCの拠出限度額を企業型並みに引上げる方向で検討すべきである。これにより、企業型DC加入者だけでなく個人型DC加入者も税制優遇を享受できる。更に言えば、個人型DCへの加入を全国民に広く解禁すれば、ポータビリティのインフラ拡充にも繋がる。

【理由2】企業拠出と本人拠出の区分管理の煩雑さを回避
現行のマッチング拠出では、企業型DCの枠内で限度管理を行う必要があるが、企業拠出と本人拠出を合算した限度管理の負担がかかるなど、事務的な検討課題は少なくない。とあるアンケート調査でも、大企業の8割以上がこの点を問題視している。また、企業型DCは企業年金制度の一つとして捉えられているため、マッチング拠出の限度額を検討するに当たっては労使折半という制約が常に付きまとう。
そこで、本人拠出の管理は、個人型DCという既存のインフラを有効活用すべきであると考える。企業型DCの枠内で管理しようとすると複雑でやっかいな話になるが、企業拠出(企業型DC)と本人拠出(個人型DC)を別々に切り離した方がスッキリする。

<結語>個人型DCを主体とした制度再編を
個人型DCへの拠出解禁を契機に、将来的には、企業型DCはすべて個人型DCに統合し、DCを加入者本人が主体となる制度に再編成すべきである。確定拠出年金の本質は老後貯蓄支援であり、そもそも企業年金の一形態として捉える現状こそ適当ではないと当BLOG管理人は考える。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/11/30): 進展ゼロなのに1面掲載ですかそうですか
The企業年金BLOG(2009/6/9): 頭を冷やす良い機会かと
The企業年金BLOG(2009/3/21): マッチング拠出の支持率はたった6割弱!?
The企業年金BLOG(2009/2/10): マッチング拠出など砂上の楼閣!?
The企業年金BLOG(2007/12/15): 単なる「金持ち優遇税制」要望は通用しない
The企業年金BLOG(2007/1/11): 「中途引出し緩和」より「ポータビリティの充実」を



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posted by tonny_管理人 at 23:09 | Comment(2) | TrackBack(0)
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