2011年04月25日

「投資インデックス・ハンドブック」増補版

投資指標(インデックス)の概要をサラッと掴むのに最適

投資インデックス・ハンドブック(増補版)投資インデックス・ハンドブック
住友信託銀行インデックス・クオンツ運用部

金融財政事情研究会 2011-03
売り上げランキング : 331,896
おすすめ平均

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国内外の株式・債券からコモディティ、クレジット、REITに至るまで代表的な投資指標(インデックス)の概要をコンパクトに収録した良書。インデックスの「算出方法」「採用銘柄」「変動の特徴」等が見開き2ページでまとめられている様は、同じ住友信託銀行が刊行している『投資家のための金融マーケット予測ハンドブック』の長所を活かしているものと思われる。うろ覚えな際にサラッと概要を把握するのに最適この上なく、手元にあると何かと重宝する一冊。
今回の増補版では、リーマン・ショック後のインデックスの変動の推移のほか、採用銘柄の変更、算出方法の調整といった直近のトピックが網羅されているものの、収録されているインデックスの数(合計88)は変わらず。前版の所持者が敢えて買い替えに走る必然性は薄い気もするが、そこは好みによる。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/9/26): 「投資家のための金融マーケット予測ハンドブック」第4版



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2011年04月19日

「新年金財政シリーズ 年金財政入門」第5版

イメージを重視した年金数理・財政の入門書

年金財政入門(第5版)新年金財政シリーズ 「年金財政入門」(第5版)

企業年金連合会 2011-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズだが、刊行元の企業年金連合会は数年前から「新年金財政シリーズ」に徐々に再編しつつある。
本書は、年金制度のしくみ、年金数理の基礎、掛金の算定、財政運営および給付設計の基礎など、企業年金の年金財政全般に関する基本知識を網羅した入門書である。今回紹介する第5版では、数値等を用いた部分など詳細な説明をこれまで以上に簡略化し、表や図解など概念(イメージ)を重視した構成と化している。昨年刊行された同シリーズの「企業年金の年金数理」と重複するトピックが多いものの、「企業年金の年金数理」では具体的な数値例を用いた解説を主としていることから、シリーズ内における役割分担を上手く図ったとも言えよう。
なお、タイトルの「入門」の二文字に偽りが無いのは第3章第2節まで。それ以降はそれなりに骨のある内容なので、心してかかられたし。とはいえ、他の類書に比べると親切だが。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/2/5): 「新年金財政シリーズ 企業年金の年金数理」
The企業年金BLOG(2007/5/10): 「年金財政シリーズ1 年金財政入門」第4版
The企業年金BLOG(2005/12/21): 「年金財政シリーズ1 基金財政のしくみ」第3版



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2011年04月14日

「年金アクチュアリーのための金融経済学ガイド」

保険・年金数理と金融経済学のコラボレーション!?

年金アクチュアリーのための金融経済学ガイド年金アクチュアリーのための金融経済学ガイド
日本アクチュアリー会年金・医療委員会 訳

日本アクチュアリー会 2011-03

本書は、米国アクチュアリー学会(AAA)および米国アクチュアリー会(SOA)が2006年に共同作成した「Pension Actuary's Guide to Financial Economics」を、日本アクチュアリー会年金・医療委員会が翻訳したものである。
アクチュアリーの専門分野といえば年金以外にも生命保険・損害保険などが挙げられるが、とりわけ企業年金は財務、会計、ファイナンス、投資理論、法律、リスク管理など多岐にわたる専門領域との近接が著しい分野であり、今後もこれら領域と無関心ではいられないことは論を待たない。本書は、伝統的な保険・年金数理を専門とするアクチュアリーに、金融経済学のエッセンスを伝授することを目的としたガイドブックである。米国の法令・税制を前提とした内容であり、また理論の全てをカバーするものではないが、金融経済学が企業年金にどう関係するかが簡潔かつ平易に解説されている。読み易さといい、巻末の参考文献リスト充実ぶりといい、ガイドブックとしての役割は十二分に果たしている。



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2011年04月11日

災害時における「選択一時金」という選択

東日本大震災の発生からちょうど1月が経過したが、被災地住民においては、復興に向けて金銭面の負担が重くのしかかるところである。こうした事態に対し、企業年金は被災した加入者・年金受給者のために財政的な支援は行えないものだろうか。。。

実は、企業年金には選択一時金という制度があるのをご存じだろうか。企業年金はその名の通り年金を給付する制度だが、日本においては、企業年金制度を退職金制度から振り替えて創設した制度が多いため、従業員は年金ではなく一時金での受取を望む場合もかなり多い。こうしたニーズに応えるべく、年金規約に定めれば年金受給者本人の希望に基づいて年金原資を一時金で支払うことが可能となっている。これが選択一時金である。
選択一時金の受給時期は、年金支給開始時あるいは支給開始5年後以降とするのが一般的だが、災害時のような非常事態には、前述の規定に関わらず選択一時金を申請・受給することが可能である。具体的には、以下の通りである。
 (選択一時金に係る規定:続き)



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2011年04月06日

「敗者のゲーム」原著第5版

インデックス投資家のバイブル リーマン・ショック後の世相を反映

敗者のゲーム 金融危機を超えて <原著第5版>敗者のゲーム ─ 金融危機を超えて <原著第5版>
チャールズ・エリス著、 鹿毛 雄二 訳

日本経済新聞出版社 2011-02
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「運用基本政策の堅持」「長期資産配分」の意義をお節介なまでにこんこんと説く、インデックス投資家のバイブル。とはいえ、本書で述べられている「敗者のゲーム」の概念をはじめとした資産運用に関する数々の考察は、インデックス投資家のみならず、あらゆるスタイルの投資家に重要な示唆を与えてくれること必至。「表現が回りくどい」「抽象論ばっかり」etcといった批判はあるものの、資産運用を語る上で外すことのできない「古典」としての地位は依然健在である。
今回の第5版も基本的なメッセージは変わらないものの、リーマン・ショック後の世相を反映してか、「投資信託をどう選ぶ」「2008年の大暴落」「資産家のためのアドバイス」の3章が新たに加わるなど、随所に加筆修正が為されている。



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2011年04月02日

特別法人税の課税停止の延長は6月まで?

平成23年度税制改正大綱に盛り込まれた特別法人税(退職年金等積立金に対する法人税)の課税停止措置の2014年3月までの延長だが、特別法人税の課税停止を規定している租税特別措置法第68条の4の改定を盛り込んだ「所得税法等の一部を改正する法律案」(2011年1月25日国会提出)の可決・成立は昨今の政局の状況をみるに困難が予想されており、このままでは2011年4月から特別法人税が復活(正確には課税停止の解除する懸念があった。同様の事態は3年前の2008年にも発生しているが、この時は、特別法人税の第1回納付期限である5月末までに法案が可決・成立したため難を逃れた経緯がある。

今回、政府・与党(民主党)は、各種租税特別措置の期限を暫定的に本年6月30日まで延長する「つなぎ法案」(国民生活等の混乱を回避するための租税特別措置法等の一部を改正する法律案)を3月22日に国会提出、3月31日付で可決・成立したことから、特別法人税の課税停止措置も6月30日まで延長されることとなった。なお、特別法人税の課税標準となる退職年金等積立金の金額は事業年度開始(期首)時点の額を用いることから(法人税法第84条)、4月1日に事業年度が開始する受託機関(生保・信託)については、少なくとも2012年3月までは特別法人税は課されないこととなる。


<参考>
適用期限が平成23年6月30日まで延長された租税特別措置 (財務省Webサイト)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/3/25): ガソリン値下げの代わりに特別法人税が復活!?
The企業年金BLOG(2010/6/28): 特別法人税に関するQ&A
The企業年金BLOG(2010/12/17): おやおや凍結延長ですか(byぶらり途中下車の旅)



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2011年04月01日

企業年金における被災者支援措置(第3報)

東北地方太平洋沖地震を受けて、企業年金の世界においても様々な措置が講じられていることは過去にも触れたが(第1報第2報)、今回はその続報を幾つか。
厚生年金基金以外の企業年金制度(確定給付企業年金確定拠出年金適格退職年金など)についても厚生年金基金と同様の特例措置を講ずるよう行政へ要望する動きがあることは前回も触れたが、このたび、確定給付企業年金および確定拠出年金に係る特例措置を網羅した通知が出状された(年企発0329第1号および第2号)。概要は以下の通り。

1.規約変更・代議員会運営における特例措置
被災地域に所在地のある厚生年金基金が行う規約変更について、代議員会等の開催が困難な場合は、理事長専決による対応が認められることとなった。なお、この措置は基金型確定給付企業年金(企業年金基金)にも適用される。

2.年金等の請求手続における簡素化措置
被災地域に住所地を有する加入者に係る厚生年金基金の年金給付等の裁定請求については、添付書類等の簡素化等の措置が認められることとなった。なお、この措置は確定給付企業年金および確定拠出年金にも適用される。

3.行政宛届出書類の提出期限延長措置
今回の東北地方太平洋沖地震は、3月13日付けで公布された「平成23年東北地方太平洋沖地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令(平成23年政令第19号)により、「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置法に関する法律」(平成8年法律第85号)第2条第1項に規定する特定非常災害に指定された。この措置により、今回の震災の被害者については、法令上の義務の不履行については6月30日まで刑事責任が免責されることとなった。上記でいう法令上の義務には、法令上の根拠法を有する企業年金制度(厚生年金基金・確定給付企業年金・確定拠出年金)における行政宛届出書類の提出も含まれることから、これら企業年金制度に関する各種申告・提出期限も6月30日まで実質的に延長されることとなった。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2011/5/12): 企業年金における被災者支援措置(第4報)
The企業年金BLOG(2011/3/18): 企業年金における被災者支援措置(続報)
The企業年金BLOG(2011/3/15): 企業年金における被災者支援措置



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