前回に引き続き、
2010年度公的年金決算から企業年金(主に厚生年金基金)の動向を見ることとする。
◆
厚生年金・国民年金の平成22年度収支決算の概要(厚生労働省) (pdfファイル)
上記資料の6ページおよび7ページには、年金特別会計(厚生年金勘定)の収支状況が掲載されている。歳入科目の中に
「解散厚生年金基金等徴収金」とあるが、これは
代行返上(過去返上)を行った厚生年金基金から徴収した最低責任準備金であり、いわゆる
代行返上資産額のことを指す。返上金額および過去返上基金数の推移は以下のとおりである。2010年度は、過去返上基金数は8基金と増加したものの、返上額は93億円と前年度より大幅に減少している。これは、過去返上を行った8基金中7基金が、
総資産に占める代行部分の比率が小さい(かつ資産規模も小さめな)
単独・
連合型基金であるためと思われる。
<年度> <返上額> <過去返上基金数>
2003年度 3兆5364億円 203
2004年度 5兆3855億円 438
2005年度 3兆4568億円 121
2006年度 6800億円 21
2007年度 5552億円 20
2008年度 3486億円 4
2009年度 1905億円 6
2010年度 93億円 8また、離婚時の年金分割に伴う離婚分割移換金の動きを表す
「厚生年金基金等徴収金」は46億円と、前年比4億円のマイナスとなっている。こちらも推移を以下にまとめてみた。
<年度> <厚生年金基金等徴収金>
2007年度 0.17億円
2008年度 30億円
2009年度 50億円
2010年度 46億円<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/8/13): 公的年金決算から見る代行返上の動向The企業年金BLOG(2009/8/13): 08年度公的年金決算からみる代行返上・離婚分割の動向The企業年金BLOG(2010/8/25): 09年度公的年金決算からみる代行返上・離婚分割の動向
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posted by tonny_管理人 at 01:52
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