2011年09月26日

「生命保険の数学」

数学を用いた生命保険の解説書

生命保険の数学生命保険の数学
成川 淳

オーム社 2011-09
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アクチュアリー受験生にとって知る人ぞ知るホームページの管理人である著者が、これまで書き溜めてきた生命保険数理に関する解説をまとめた一冊。他の類書に比べると、生命保険商品の類型(定期保険・終身保険など)ではアカウント型保険や医療保険など比較的新しい商品にもページを割いているほか、生命保険関係の用語や、保障性(死亡保障性・生存保障性)と貯蓄性のバランスに関する解説など、随所に著者なりの試行錯誤が凝らされている。
全般的には、生保数理の教科書というよりは「数学を用いた生命保険の解説書」という側面が強いため、アクチュアリー試験対策に直結しているとは言い難い。とはいえ、大まかに生命保険数学の内容を知りたいという業界関係者(主に文系)にとっては、逆に最適な入門書であると言えよう。惜しむらくは、収支相等の原則を「相当」と初歩的な誤植をやらかしている点であるが(p.26および85)、本書全体の価値を損ねるものではない。

※著者の成川氏のサイトはこちら



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2011年09月21日

「投信保有割合」「リスク性資産割合」からの脱却を!

本日は横浜国立大学第7回企業年金フォーラム「創設10年を迎えた確定拠出年金」を観覧した。内容そのものは、確定拠出年金(DC)関連のセミナーにありがちな「○○が問題だ!」「もっと使い勝手の良い制度にしろ!」のオンパレードで食傷気味。とりわけ、デフォルトファンド(注:ここで言うデフォルトとは「初期設定」の事であって「債務不履行」の意味ではないw)の取り扱いについては、「デフォルトファンドを設定しないことが問題」と主張するそばから「デフォルトファンドが多すぎるのも問題」という主張も飛び出す始末。そうやって問題の指摘だけが嵩じると、そのうち「問題が無いのが問題だ!」などとぬかす輩の登場も近いことだろう(汗)。

また、相変わらず噴飯モノだったのが、「元本確保型商品偏重を解消してリスク性資産(≒投資信託)の割合を高めよう」という一大お節介キャンペーン。しかし、とある講演者が示した過去3〜5年の運用商品の実績を見ると、国内債券以外の資産クラスは平均リターンが軒並みマイナス。結果的には投信保有割合が低いほどパフォーマンスが良好だったのだから、何をか言わんや(汗)。「想定利回りからの卒業を!」とは山崎俊輔氏の主張だが、これを受け売りして、当BLOGでは「投信保有割合やリスク性資産割合からの脱却を!」と主張したい。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/10/2): 2年目で早くも寂れつつある「確定拠出年金の日」
The企業年金BLOG(2009/3/4): 「リスク資産割合」に代わる尺度は誕生するか
The企業年金BLOG(2007/9/28): 横浜国立大学の企業年金フォーラムを観覧



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