厚生年金基金の代行部分の予定利率については、1999年9月までは一律5.5%という固定利率だったものの、1999年10月以降は、厚生年金本体の運用実績に準拠した変動利率を用いている。このとき、厚年基金の最低責任準備金の算定に用いる利率と厚生年金本体の実績利回りには最大1年9ヶ月の乖離(いわゆる「期ズレ」)が生じることが問題視されていたが、来年4月からの改正厚生年金保険法(正式名称:公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律)の施行により、厚生年金本体の運用実績利回りをそのまま使用することとなったため、期ズレも補正(解消)されることとなった。1999年以来毎年12月頃に公布されていたこの告示も、今年で見納めである。付利利率の推移は以下のとおり。
<暦年> <利率>
1999年 4.66% ※10〜12月のみ
2000年 4.15%
2001年 3.62%
2002年 3.22%
2003年 1.99%
2004年 0.21%
2005年 4.91%
2006年 2.73%
2007年 6.82%
2008年 3.10%
2009年 ▲3.54%
2010年 ▲6.83%
2011年 7.54%
2012年 ▲0.26%
2013年 2.17%
2014年 9.57%
<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2013/8/12): 2012年度公的年金決算からみる最低責任準備金の利回り
The企業年金BLOG(2009/10/1): 10月1日は「転がし計算の日」に決まってるだろ
The企業年金BLOG(2006/12/14): 代行部分の予定利率は5.5%に非ず
