2013年12月27日

2014年の最低責任準備金の付利利率

厚生労働省は本日12月27日、厚生年金基金の最低責任準備金の算定に用いる2014年の利率を9.57%と告示した(厚生労働省告示第387号)。最低責任準備金に付与する利率は、厚生年金本体の実績に基づき設定されることとなっており、今回の利率は、2012年度における年金特別会計(厚生年金勘定)の積立金の運用実績に基づき定められたもの。なお、特例解散における最低責任準備金の分割納付に用いる利率も同日付で8.65%と告示された(厚生労働省告示第388号)。

厚生年金基金の代行部分の予定利率については、1999年9月までは一律5.5%という固定利率だったものの、1999年10月以降は、厚生年金本体の運用実績に準拠した変動利率を用いている。このとき、厚年基金の最低責任準備金の算定に用いる利率と厚生年金本体の実績利回りには最大1年9ヶ月の乖離(いわゆる「期ズレ」)が生じることが問題視されていたが、来年4月からの改正厚生年金保険法(正式名称:公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律)の施行により、厚生年金本体の運用実績利回りをそのまま使用することとなったため、期ズレも補正(解消)されることとなった。1999年以来毎年12月頃に公布されていたこの告示も、今年で見納めである。付利利率の推移は以下のとおり。


 <暦年>  <利率>
 1999年   4.66% ※10〜12月のみ
 2000年   4.15%
 2001年   3.62%
 2002年   3.22%
 2003年   1.99%
 2004年   0.21%
 2005年   4.91%
 2006年   2.73%
 2007年   6.82%
 2008年   3.10%
 2009年 ▲3.54%
 2010年 ▲6.83%
 2011年   7.54%
 2012年 ▲0.26%
 2013年   2.17%
 2014年   9.57%



<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2013/8/12): 2012年度公的年金決算からみる最低責任準備金の利回り
The企業年金BLOG(2009/10/1): 10月1日は「転がし計算の日」に決まってるだろ
The企業年金BLOG(2006/12/14): 代行部分の予定利率は5.5%に非ず






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posted by tonny_管理人 at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0)
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