2009年02月07日

「エリサ法の政治史」

企業年金への規制は何故生まれたか

エリサ法の政治史エリサ法の政治史―米国企業年金法の黎明期
James A. Wooten著、みずほ年金研究所訳

中央経済社 2009-02
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米国ERISAの制定・立法経緯を綴ったJames A. Wooten著「The Employee Retirement Income Security Act of 1974: A Political History」。本書の邦訳プロジェクトには、当BLOG管理人が在籍している大学院の指導教員・学生OBも何名か携わっていることもあり、昨春からその進捗状況を小耳に挟んでいたが、今般ようやく刊行の運びとなった。

本書は、米国における企業年金の基本法に相当する従業員退職所得保障法(通称ERISA)の制定・立法経緯を綴った政治史。米国といえば自由主義に基づく市場原理主義が幅を利かしていることは周知の事実だが、そんな米国において、なぜ企業年金に限っては社会主義国家も真っ青な厳格な規制が敷かれるに至ったのか。本書は綿密な取材および文献を基にその詳細を綿密に描いており、単なる企業年金法制の歴史絵巻に留まらず、市場経済における規制のあり方を考える上でも示唆に富んだ一冊である。邦訳版では、米国における立法機構および法案制定プロセスに関する補論が追加されており、理解の一助となる。

なお個人的には、企業年金の税制優遇措置の起源を綴った第1章がとりわけ興味深かった。当BLOG管理人がこのたび執筆した修士論文も、本書第1章から多分にインスピレーションを受けた次第。それにしても、論文提出直後に邦訳版が刊行されるとは(汗)。



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posted by tonny_管理人 at 15:01 | Comment(0) | TrackBack(0)
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