2006年04月10日

年金問題は企業の重要な経営課題ではなくなった!?

企業年金 利回り最高19.2%
 株高・円安が追い風
 (日経新聞)
企業年金の運用成績が好調だ。格付投資情報センター(R&I)によると、2005年度の企業年金基金の運用利回りが19.2%と過去最高を更新したもようだ。国内株式相場が大幅に上昇したほか、海外株式・債券も好調で円安も追い風となった。運用利回りは03年度から3年連続のプラスとなり、年金運用難に悩まされた企業も一息ついた格好だ。
(2006/4/7 日経新聞朝刊 3面)

企業年金の運用状況は、2000年度から3年間は大幅なマイナスをつけたものの、2003年度から3年間は平均でプラスを確保した(下表参照)。

20060410rimawari.jpg

03年度以降のプラス運用利回りには、国内株式市場の回復が大きく寄与している。ほんの数年前は株式運用する奴は白痴呼ばわりされたものだが、時代は変わったものだ(汗)。ただ、標準偏差(年度間のブレ)は年々大きくなっており、企業経営に与える影響は依然として無視できない。一業界人としては、相場に一喜一憂せず、引き続き年金運用のコントロールに注力せねばなるまいて。

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さて余談だが、本記事の某シンクタンク研究員氏のコメントに脊髄反射しているブログが幾つか散見された。何でも、「年金問題は企業の重要な経営課題とは言えなくなった」というのは誤解を招く表現で楽観に過ぎるとの事。
あれ、そんな表現あったっけか!? そこでさっそく記事のコメントを読んで見た。
ニッセイ基礎研究所の臼杵政治上席主任研究員は、「運用環境好転を受け、年金問題は企業の重要な経営課題とはいえなくなった。だが、年金運営のリスク管理をおろそかにすると市場環境次第で業績に悪影響を及ぼしかねない」と指摘する。
(以上、前出の記事より抜粋)

・・・どこをどう読んでも、楽観的なコメントには見えませんが?

何のことはない、記事のコメントのうち前半だけ切り取って「事実誤認だ」と叫んでいるのだ。企業年金の今後に警鐘を鳴らしていただけるのは結構なのだが、自説に都合の良いように記事を曲解する輩に「新聞報道に疑問を感じる」だの「報道が全てだとは思わないが」と論じられても説得力ゼロ。むしろ疑問なのは彼らの読解力だ(汗)。本題から外れたが、今回の新聞報道に関する一部ブログの反応には大いに疑問を感じた次第。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG: 企業年金の運用利回り報道に関する留意点






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posted by tonny_管理人 at 23:58 | Comment(2) | TrackBack(0)
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この記事へのコメント
トラックバックありがとうございました。私の論調も若干偏っていたかもしれません。ただ、実際に先週「これで大丈夫だ!」と言っていた社長がいましたので、危惧をおぼえ、記事にした次第です。

いずれにせよ、私も批判をする前に自分の襟を正さないといけないということですね。良い教訓になりました。
Posted by 社労士「越後の虎が斬る」 at 2006年04月11日 10:07
> 越後の虎さま
TBありがとうございます。
越後の虎さまの論調そのものは至極真っ当であると感じております。こちらこそ物言いが刺刺しくなってしまいまして、もしご気分を害されたようであれば謹んでお詫び申し上げますm(__)m
これに懲りず今後ともお気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。
Posted by tonny_管理人 at 2006年04月11日 22:54
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