唯一、確定拠出年金の日について言及していたのが、大和総研の村山俊明氏のコラム。しかし中身を読むと、「元本確保型商品が過半数を占めるのは、加入者が無知だから」「加入者を教育するためにも、想定利回りに着目せよ」という噴飯ものの駄文。「元本確保型商品だけでは退職目標額に到達しない恐れが」と煽るが、そんなの投資信託のウエイトを増やせば解消する問題でないことは、2008〜09年の資産運用環境を振り返れば一目瞭然だろうに。まあ、シンクタンク研究員のレポートだと思うから粗が目に付くのであって、株屋の投信販促記事だと思えば腹も立つまい。
当BLOG管理人が思うに、確定拠出年金の普及が進まない最大の理由は、上記のコラムに代表されるように推進派にロクな輩がいないことに尽きる。手数料狙いの金融業者やオピニオンリーダー気取りの経済評論家や預貯金を過度に蔑む投資バカに確定拠出年金の素晴らしさを聞いても、「投資信託が安く買えまっせ」「確定給付型の企業年金はダメダメ」「貯蓄から投資へ(笑)」という的外れな回答しか返ってこない。確定拠出年金のポジティブな意義を世間に広めるうえで、こうした不埒な輩の妄言は害毒でしかない。
<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/10/1): 10月1日は「転がし計算の日」に決まってるだろ
