2011年03月26日

OECD「Pensions at a Glance」2011年版が公表

OECD加盟国の公的年金制度を比較検証する資料として定評のある『Pensions at a Glance』(邦題:図表でみる年金)の第4版(2011年版)がこのたび公表された。
第4版は、調査対象国が43ヶ国に増加したほか、「年金支給開始年齢」「退職行動」「年金による退職へのインセンティブ」「高齢労働者に対するニーズ」「年金と平均寿命のリンク」という構成が示すとおり、OECDがかねてより問題視している年金支給開始年齢と平均寿命が主要テーマとなっている。日本語概要が公開されているほか、海外では英語版がpdfファイルで全文公開されている。

なお、本シリーズは大変有意義なレポートではあるが、制度も歴史風土も異なる各国の制度を統一的な基準に置き換えているため、数値の解釈には慎重に挑む必要がある。また、本書の記述の一部を切り取って「OECDもかく語りき!」自説の権威付けに用いるマスメディア・研究者も多いので、その点要注意である。
さっそく反面教師的な事例を紹介すると、時事通信社の401kWebサイトでは、本レポートの紹介記事を確定拠出型年金の導入拡大と絡めて掲載していた。しかし、実際にレポートに目を通すと、「確定拠出型年金の導入では平均寿命の延びに対応できない」(給付減少という形で個々の受給者に影響が及ぶ)との見解が示されており(日本語概要にも記載)、記事とは様相が異なっている(汗)。

Pensions at a Glance 2011Pensions at a Glance 2011: Retirement-income Systems in OECD and G20 Countries
OECD 2011-02

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<参考資料>
日本語概要(OECD東京センター) (pdfファイル)
原文ファイル (pdfファイル)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/12/5): OECDが提唱する日本の年金改革(総論)
The企業年金BLOG(2009/6/25): OECDの公的年金所得代替率に関する留意点
The企業年金BLOG(2008/5/15): 「図表でみる世界の年金」2005



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posted by tonny_管理人 at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0)
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