加入日・月給誤記 放置なら年金減額も
厚生年金の支給額算出のもとになる会社員の年金記録に多数の間違いがあり、年間の訂正件数は支給額に影響するものだけで25万〜30万件にのぼることが、記録を管理する社会保険庁の調べでわかった。原因は会社側が提出したデータ自体の誤りか、社保庁側の入力ミス。大半は訂正されなければ年金額が減ったケースとみられ、気づかずに誤ったままの記録も多いとの指摘もある。社保庁は記録に不安を持つ人からの相談を積極的に受け付けている。
(2006/9/3 朝日朝刊 1面)
【マネー外来】 年金の記録 間違いを直す 社会保険庁が相談を強化 (asahi.com)
8月8日付の当欄で年金の記録に間違いが多いことを指摘しましたが、社会保険庁は年内いっぱい、年金記録の相談を強化しています。この機会に自分の年金歴をチェックしたい方のために注意点などをまとめました。
(2006/9/2 朝日朝刊 b5面)
国(社会保険庁)が管理している国民年金・厚生年金の被保険者記録データベースに記録ミス・記録漏れが存在する可能性ついては、当BLOGでも8月8日および4月25日のエントリで言及したが、今回はその第3段。朝日新聞は一連の年金記録ミスの検証に注力しており、特に9月2日の記事では被保険者記録照会回答票の見方まで図解する力の入れよう(下図参照↓)

以前にも述べたが、複数の組織・人間の手を介する以上、こうしたミスを完全に撲滅することは残念ながら不可能。記事にもある通り、これは社会保険庁だけを責めれば済む問題でもないし、ましてや税方式に代えれば解決するというものでもない。大事なのは、ミスを発見したら速やかに修正できる体制の整備だろう。そういう意味でも、今回の朝日新聞の記事は前回よりも踏み込んだ内容となっている。年金受給間近の高齢者の方々のみならず、社会保険労務士など専門家にも一読をオススメする。あと、朝日の松浦新記者Good Job!
とはいえ、医療だけでなく年金までも、専門家(医者や社会保険庁)に任せていればよかった古き良き時代はとうに終焉したようで・・・自己責任という決まり文句だけでは割り切れないものがある。ところで、医療も年金も所管が厚生労働省というのは単なる偶然だろうか・・・!?
※当BLOG管理人が直面した記録ミス事例はコチラ
※社会保険庁の年金記録照会サービスはコチラ
※自身の年金加入記録をチェックするのに有用な書籍はコチラ
<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/6/8): 基礎年金番号に反対してきた連中が年金記録不備を糾弾する矛盾
The企業年金BLOG(2006/8/8): 年金加入記録にミスはつきもの!?
The企業年金BLOG(2006/4/25): 年金加入記録の記載ミス・記録漏れにどう対応すべきか
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【2007.6.6追記】
画像のリンクが切れていたので貼り直しました。
それにしても、まさか今頃になって騒動になるとは・・・(汗)

掲載の記事、私も目を通しました。この状態のなかで、年金受給者の方・受給予定の方のお手伝いが出来れば、嬉しいですね。お互い頑張りましょう!
ご来訪ありがとうございます。
政府も企業もトホホな昨今ではありますが、私共としてはやれる事をコツコツやるだけです。
これを機に今後とも宜しくお願い致します。m(__)m
今後も年金記事に注意して勉強したいと思います。知らないと損をすることが多い世の中ですから。
突然のTB失礼致しました。また、ご来訪ありがとうございます。
知らないと損──だからこそ弁護士や社労士といった職業が重宝されるのでしょう。それはそれで割り切れないものがありますが。
これを機に今後とも宜しくお願い致します。m(_ _)m
専門的に扱っている方からみたご意見は、ためになります。