2007年01月11日

「中途引出し緩和」より「ポータビリティの充実」を

確定拠出年金、引き出し条件を緩和 厚労省方針 (NIKKEI-NET)
厚生労働省は確定拠出年金(日本版401k)の加入者が転職した場合、積立金を引き出せる条件を緩和する方針を固めた。会社員が自営業者や企業年金がない中小企業などの社員になると、現在は基本的に引き出しができない。この規制を見直して、「積立金の残高が25万円以下」など一定の条件を満たせば、認めるようにする。通常国会に関連法の改正案を提出する。
(2007/1/8 日経朝刊 3面)

確定拠出年金(DC)制度は施行5周年という制度改正の節目を迎えたものの、かねてからの要望事項であった「拠出限度額引上げ」や「マッチング拠出解禁」は夢叶わず。今般認められたのは「加入年齢の65歳への引上げ」「中途引出し要件」のごく僅かな緩和のみとなった。
中途引出し要件の緩和については、とりわけDCを退職金・企業年金制度と捉えている向きからの要望が凄まじい。中には「自由に引出し可能になれば普及に弾みがつく!」などと夢想する輩も少なくない。確かに加入者数は増えるかもしれんが、年金資産は取り崩されるばかりで先細り一直線ですな(冷笑)。

それにしても、昭和初期の金融不況じゃあるまいに「引出し」「引出し」と五月蝿い輩に物申しておくが、確定拠出年金のキモは「中途引出しができない」代わりに「年金資産の持ち運び(ポータビリティ)ができる」ことを忘れてやいないか。持ち運び可能からこそ、中途引出しなんて本来不要なわけ。対照的に、かつての給付建て制度(DB)は、持ち運びできないが故に脱退一時金などで清算を余儀なくされていたとも言える。真に問題なのは、中途引出し要件が厳しいことではなく、ポータビリティが機能していないことにある。中途引出し推進派が良く用いる「積立額は僅かだけど専業主婦になっちゃった♪」という事例では、「中途解約を認めろ!」ではなく「専業主婦でも掛金拠出させろ!」と要望すべきなのだ。
以下に、現行ポータビリティに関する不満を吼える。

 @専業主婦や公務員も加入できるようにしろー!
 Aたまたま転職先がDBやってるからって積立できなくなるのは理不尽だー!
 B個人型年金に加入するのに、勤務先の許可など不要だー!
  (企業年金の無いサラリーマン対象)


Bについて補足すると、企業年金の無いサラリーマン(第2号加入者)が個人型年金に加入する際には、勤務先企業が国民年金基金連合会に対して事業所登録などを申請する必要があるほか、当該加入者に係る加入資格証明を年1回提出して貰わねばならない。"個人"型年金に加入するのに"企業"の対応を要するという不合理なシステムになっている。これでは、勤務先が上記の事務手続を嫌って事業所登録を拒否した場合、個人型年金への加入の途は事実上閉ざされることとなる(しかも罰則は無い)。個人型年金の普及を阻んでいる隠れた(しかし大きな)要因ではないだろうか。






 ←気が向いたら是非クリック願います

posted by tonny_管理人 at 18:18 | Comment(0) | TrackBack(0)
| 年金ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。