2007年09月03日

財形給付金・財形基金にも課税される特別法人税

企業年金積立金への課税 完全撤廃を要望 厚労省
厚生労働省は2008年度の税制改正で、企業年金の積立金に課税される特別法人税を廃止するよう財務省に要望する。課税は株価が低迷した1999年度から凍結されているが、08年3月末で期限が切れる。完全に撤廃することで企業年金の資金運用を支える考えだが、財務省は慎重な姿勢を示している。
企業年金の積立金には、国税と地方税を合わせて1.173%の特別法人税が課税されることになっている。不況が深刻化した90年代後半に、企業年金の資金運用を少しでも改善するため課税が凍結された。凍結措置はこれまで三度延長されてきたが、同省は「凍結が続くなら、廃止すべきだ」としている。
(2007/8/24 日経朝刊 5面)

税制改正要望における特別法人税の撤廃は、業界団体あたりは飽きずに毎年要望しているが、監督官庁が同様の要望を行うのは課税凍結期限が切れる直前のみと相場が決まっている。なお特別法人税の廃止が要望されるのは、平成17年度改正要望以来、3年ぶり●回目(←高校野球の出場歴か)。

さて、平成20年度税制改正要望項目では、企業年金に関する要望項目は「第6」に列挙されているが、肝心の特別法人税に関する項目を見ると・・・

第6-(6)厚生年金基金、確定拠出年金、確定給付企業年金、勤労者財産形成給付金及び勤労者財産形成基金に係る積立金に対する特別法人税の撤廃〔法人税、法人住民税〕

厚生年金基金、確定拠出年金、確定給付企業年金、勤労者財産形成給付金及び勤労者財産形成基金の積立金に対する特別法人税を撤廃する。
平成20年度厚生労働省税制改正要望項目より抜粋)

勤労者財産形成給付金? 勤労者財産形成基金? 何やら見慣れない制度名が並んでいるが、勤労者財産形成給付金制度(財形給付金)および勤労者財産形成基金制度(財形基金)とは、サラリーマンにお馴染みの勤労者財産形成促進制度(財形)の一種である。財形貯蓄を行う勤労者に対し、事業主が1人につき年10万円を限度に拠出を行い、7年経過毎に拠出金の元利合計額を支給することにより、勤労者の財産形成を援助・促進する制度である。なお、財形給付金と財形基金の主な違いは以下の通り。

<制度の開始>
 財形給付金:厚生労働大臣の承認
 財形基金 :厚生労働大臣の認可
<運営主体>
 財形給付金:事業主
 財形基金 :財形基金
<人数要件>
 財形給付金:要件なし
 財形基金 :100人以上(設立時)
<助成制度>
 財形給付金:中小企業の事業主に対して拠出金の一部を助成(財形助成金制度)
 財形基金 :上記の財形助成金制度のほか、基金設立奨励金(一律30万円)を支給

こうして比べるとお気付きだと思うが、財形給付金は確定給付企業年金(DB)における規約型企業年金に、財形基金は基金型企業年金(企業年金基金)に相当する制度と言える。なお資産規模は財形給付金が503億円、財形基金が21億円(ともに2006年度末)と慎ましやかだが、無情にもこれら全額に対して特別法人税が課税される。特別法人税の餌食となるのは、何も企業年金制度(厚生年金基金、適格退職年金、確定給付企業年金、確定拠出年金)に限った話ではない。

※平成20年度厚生労働省税制改正要望項目はこちら
※財形給付金制度についてはこちら
※財形基金制度についてはこちら

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/6/28): 特別法人税に関するQ&A
The企業年金BLOG(2008/3/25): ガソリン値下げの代わりに特別法人税が復活!?






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posted by tonny_管理人 at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0)
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