2008年01月25日

「自分の職歴ぐらい覚えてろ」というのは酷な注文かね?

ねんきん特別便、70万通を再送付 厚労相方針 (NIKKEI-NET)
舛添要一厚生労働相は22日、誰のものか分からない「宙に浮く年金記録」の持ち主とみられる人に送る「ねんきん特別便」の内容を全面的に見直し、送付済みの約70万通はすべて送り直す方針を明らかにした。社会保険庁は記録漏れの可能性が高い人を優先して特別便を送っている。だが書類を見ても自分の年金記録漏れに気づかない事例が多発しているため。
(2008/1/23 日経朝刊 5面)

2004年改正法で、公的年金の加入履歴通知サービスとして「ねんきん定期便」が導入されたが、それとは別に、年金記録漏れ対策として導入されたのが今回話題の「ねんきん特別便」である。しかし、ねんきん特別便を受け取った者の多くが「訂正なし」と回答していることが問題視されているという。マスコミは例によって結果論でしか批判していないが、記事を続けて読むと、何とも言えない違和感が漂う↓

特別便にはどんな年金記録が漏れているのかは書かれていない。全国の社会保険事務所などに問い合わせても勤務先などが分かるヒントを教えない仕組みになっていた。不正受給を防ぐためだが、特別便を受け取った人は自分の過去の勤務先などを正確に思い出さない限り、「宙に浮く年金記録」は自分の年金記録にならない。
(前掲記事より抜粋。太字は当BLOG管理人の強調。)

「どんな年金記録が漏れているのかは書かれていない」
「過去の勤務先などを正確に思い出さない限り自分の年金記録にならない」

・・・至極真っ当な措置だと思うが何か?

確かに、これまでの社会保険庁の数々の不手際は非難されても致し方ない。しかし、誰のものとも分からない記録まで開示せよと言うのは、情報漏洩を推奨しているのと同じ。これで「なりすまし」が横行したら、マスコミは責任を取るのか? いや、おそらく情報漏洩の片棒を担いだことを棚に上げて「またしても社保庁が!」と責任転嫁するに決まっている。まあ、それぐらい厚顔無恥なのがマスコミのマスコミたる所以か(汗)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2007/9/10): 問題は申請主義ではなく周知の不徹底だ






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posted by tonny_管理人 at 00:20 | Comment(6) | TrackBack(7)
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この記事へのコメント
高齢者には、職歴を明確に記憶していない人間も多かろう。根源は社保庁の杜撰な記録管理にある。紛失した記録を回復するには、本人の記憶と照合する以外の手立てはない。「なりすまし」のリスクを極限まで抑え、納付者に確実に支払うには、どうすれば良いのか?今後も議論の余地は大いにある。現制度は、余りにも思慮に欠く安直なシステムだ。
Posted by 鞍馬天狗 at 2008年01月25日 12:44
管理人様の御見解に賛同するものです。

納付記録が消えた、つまり納付した事実が記録されていないのは、社会保険庁の責任なのは理解できます。

しかし、複数の手番を有しそれが年番に未登録である方の存在を全て制度運営側の責任とするのは違和感を感じる訳です。国年規則や厚年規則を無視して複数の手帳を所持する結果を招き、かつ、手帳の管理を怠って紛失した責任は加入者側に皆無なのかどうか。

年番未統合の手番が存在するのは制度改正の沿革から必然であり、法令に従う限り(完全遵守した運営が行われたとしても)生じた事態な訳ですし。制度(=法令)への批判なら、社会保険庁より寧ろ厚生労働省本体(或いは内閣)、国会(究極的には有権者)の問題だと思いますし。
Posted by 素人の浅知恵 at 2008年01月25日 15:57
はじめまして。
年金特別便については、「どんな年金記録が漏れているのかは書かれていない」ことをもっと周知する必要はあると思います。ただ、受給者や被保険者の側ももっと年金に関心をもつとか、最低限の知識を知ろうとするとかしないといけないですね。社会保険庁の杜撰な記録管理が悪いわけですが、逆にそのために社会保険庁に任せきりではなく、国民の側も積極的に問題解決にかかわる姿勢を持たないといけないですね。
Posted by くーいるりる at 2008年01月25日 22:18
「ねんきん特別便」はわかりにくいと言われていますが、他の年金関係の通知や見込額や記録の照会票に比べるとかなりわかりやすいです。
しかし、状況を把握していない人にとっては、やはりわかりにくいんでしょうね。

年金記録は氏名、性別、生年月日で本人の特定をするわけですが、同姓同名で同生年月日の別人が存在する可能性がゼロでない限りは、別人に記録をつけてしまう可能性は排除できないわけで、漏れた記録を提示しないのはやむを得ないでしょう。
もし、一人でも別人に記録をつけてしまえば、やはりマスコミには叩かれると思います。

そもそも、今「ねんきん特別便」が届いている人については、記録自体に入力ミス等の瑕疵がないもので、また、これらの記録の持ち主は平成9年当時の「基礎年金通知書」の通知に反応してくれなかった人達でもあります。
通知の内容がわかりにくかったということもあるかもしれませんが、社保庁としても最低限の措置はしているのです。

私にはこの点で国民を責めるというほどの強い批判の気持ちは持っていませんが、国民にも責任の一端はあったと思っています。
社保庁の記録管理の杜撰さについてはその通りとしても、やることなすことすべてが悪いわけではありません。

今のマスコミの論調には賛同しかねます。
Posted by YS at 2008年01月26日 02:21
ワタクシはねんきん特別便とは関係ない人間です。が、20歳から国民年金が義務化されたけど、年金番号が統合されていないという特殊な世代なんです。なので記録が2種類存在するはずです。ですから去年に統合したいんだけど情報を教えてよという郵便が来ました。

このお知らせの問題は、出所について真偽を確かめる手段が特にない事です。
ねんきん特別便を配ってますと報道があるのですから、それを騙るウソ通知があるかもしれません。そう疑って読めば個人情報収集のために詐欺を働いてるとしか思えない体裁をしています。返事を出したら書いた電話番号に返金したいのでATMで操作をしろと連絡がきそうな文面でした。

通知毎に何かIDを振って社会保険庁HPで確認できるとか、そういう仕組は一切用意されてない。電話連絡先等がない。
返信先に社会保険庁という文字が入ってないし、社会保険庁HPで「ここで返事を受取ってますよ」という掲示がないので本当に社会保険庁宛の返事になるのかが解らない。
 返信先が直接に官庁ではないのは、業務をアウトソーシングしているからなのは理解できます。が、それなら委託している業者のリストやその連絡先ぐらいは判らないとどうしようもない。ウソと判定するのが正しくなってしまう。

今話題の「社会保険庁」の名前が大書きしてあるだけで信用してもらえるはずだとか本気で考えてるんでしょうか。考えているでしょうね。
 もうこの連絡関連は詐欺の可能性が有ることも念頭に置かないと酷い目に遭うとおもいます。転職してなさそうな大企業で終身雇用されてた裕福な人リストでも手に入れればウソ通知を出す価値もありますし。
Posted by まひわり at 2008年01月26日 15:30
> 皆様
それぞれ問題意識の高いコメント有難うございます。
どうも最近は「税方式にすれば、未納問題も記録管理も不要」の如き言説が流布しておりますが、もちろん妄言ですので(汗)。
Posted by tonny_管理人 at 2008年01月30日 00:42
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