2007/10/12

「国民年金・厚生年金保険改正法の逐条解説」


年金官僚御用達 年金を語る国会議員にも是非

国民年金・厚生年金保険改正法の逐条解説国民年金・厚生年金保険改正法の逐条解説

中央法規出版 2005-06
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経過措置だらけでとかく難解と言われる国民年金・厚生年金保険法の解説書。法律条文に沿って詳細に説明しているだけでなく、立法趣旨や経緯にもキチンと言及しており、改正内容がより深く理解出来る内容となっている。厚生労働省・社会保険庁の職員をはじめ、およそ公的年金業務に携わる者ならば必ずや一度は手にした事がある定番書。本書の記載内容すら把握していないようでは、ミスター年金などと名乗るのは100年早い(笑)。



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2007/09/12

「真島の年金がアッという間にわかる本」11訂版


年金科目に悩む社労士受験生のバイブルが2色刷りに!

「年金」がアッという間にわかる本 11訂版 (真島のわかる社労士シリーズ)「年金」がアッという間にわかる本 11訂版
真島 伸一郎

住宅新報社 2007-07
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年金科目に悩む社労士受験生の"駆け込み寺"としてつとに有名。社労士受験生向けに書かれているだけあって、解説が丁寧なのは勿論だが、「昭和36年と61年の2つをまず押さえろ」に代表されるように、憶えるべきポイントが上手く系統化されている点が秀逸。試験合格後も、法改正事項を追うのに重宝する一冊。
今回の11訂版からは2色刷りとなり読み易さがupした。また、前版のレビューで当BLOG管理人が指摘した、厚生年金基金に関する陳腐化した記述も幾分改善された。



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2007/05/16

「年金の誤解」


正統的・体制的ゆえに耳目を集めきれなかった悲劇の書

年金の誤解年金の誤解―無責任な年金批判を斬る
堀 勝洋

東洋経済新報社 2005-02
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社会保障審議会の委員を務める大学教授が、無責任かつ扇動的な年金批判に反論するべく、満を持して世に問うた渾身の一冊!
──となる筈だったが、その教科書的な面白みの無い文体が災いしてか、残念ながら、センセーショナルな年金報道に躍らされた一般市民の誤解を解くには至らず。それどころか、体制賛美的な姿勢と元厚生官僚という経歴を逆手に取られ、すっかり御用学者の戯言というレッテルを貼られてしまった悲劇の書(汗)。議論が盛り上がる法案審議時に刊行しなかったのがそもそもの敗因か。
とはいえ、無責任かつ扇動的な年金批判への反論はおおむね正鵠を射ており、2004年改正の意義と考え方を知る上では良い教科書である。前回改正から時を置いた今こそ、冷静になって本書を紐解いてみると、新たな知啓が得られることだろう。
なお各論に関する個人的見解は以下の通り。

○賦課方式と積立方式を混同した財政比較は無意味との指摘は、至極ごもっとも。
 だからといって「賦課方式に財政検証は不要」と言い切るのは単なる暴論。

○年金制度は政治的に崩壊させられないとの指摘は、確かにその通り。

○「労使折半で保険料はお得」との指摘には何故か批判が多いが、仮に事業主負担が
 廃止されても、企業がその分を給与に上乗せしてくれるとは到底思えないのだが。
 徴収システムとして考えると、労使折半は実は秀逸な制度ではないのか。

○「マクロ経済スライドは公的年金のインフレヘッジ機能を損う」等に代表される、2004
 年改正の問題点についても触れて欲しかった。
 



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2006/08/19

「真島の年金がアッという間にわかる本」10訂版


祝10訂版! 年金科目に悩む受験生の"駆け込み寺"

「年金」がアッという間にわかる本「年金」がアッという間にわかる本
真島 伸一郎

住宅新報社 2006-07
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年金科目に悩む社労士受験生のバイブルとしてつとに有名。社労士受験生向けに書かれているだけあって、解説が丁寧なのは勿論だが、「昭和36年と61年の2つをまず押さえろ」に代表されるように、憶えるべきポイントが上手く系統化されている点が秀逸。試験合格後も、法改正事項を追うのに重宝する一冊。
今回の10訂版では、「離婚時の厚生年金の分割」や「老齢厚生年金の繰下げ支給の復活」など、平成16年改正のうち平成19年4月施行分までが本文中に反映されている。

余談だが、本書は公的年金に関する記述は隙が無いものの、厚生年金基金に関する記述はすっかり陳腐化しており、当BLOGとしては非常に気になるところ。資産運用の低迷と硬直的な予定利率により基金は崩壊寸前云々って、アンタそれ前世紀のハナシですから! 著者の真島氏といえばかつて「誰も書けなかった厚生年金基金」という名著を世に贈ったものだが、どうやら企業年金に関する知識はその当時(1998年頃)から時が止まったままのようだ。



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2006/07/06

「持続可能な公的年金・企業年金」


呉越同舟!? 年金論客のオールスター戦

持続可能な公的年金・企業年金持続可能な公的年金・企業年金
日本年金学会

ぎょうせい 2006-04
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学・業・官の三界より構成される日本年金学界の創立25周年記念論文集。タイトルこそ"記念論文集"と仰々しいが、まあプロ野球で言えばオールスター戦みたいなものと思って差し支えない(嘘)。執筆陣も、学者から実務家、社会保険方式論者から税方式論者までと左右一堂に会しており、オールスター戦の名に相応しいラインナップ。執筆陣の各メンバーに焦点を当てると、大半は相変わらず持論を展開するばかりで、メンバー間での論争(確執)が絶えなさそうな一触即発の雰囲気(特に第2章のH氏vs第3章のT氏)を醸し出しているのもまたオールスター戦ならでは(汗)。とはいえ、2006年春時点の公的年金・企業年金の論点を俯瞰するには最適な一冊といえよう。

ちなみに、当BLOG管理人の概感は以下の通り。
第1章(S氏):資料的価値高し。 
第2章(H氏):年金不信はマスコミの責任も勿論あるが、本当にそれだけか?
第3章(T氏):筆者の図示するバランスシートはいつもバランスしていない(汗)。
第4章(S氏):あとは経済成長次第。以上!
第5章(S氏):「雇用政策も踏まえるべし」という毎度お馴染みの論調。
第6章(A氏):開発途上国の年金改革にも言及している小論は初めてかも。
第7章(S氏):所詮は女性間(専業主婦vsバリキャリ)の権益争いなのか!?
第8章(K氏):企業年金の日米間の相違はもっと喧伝されるべき。
第9章(I氏):結語は明快だが、経過の文脈は相変わらず意味不明。
第10章(F氏):支払保証制度に関する考察は久々に目にした。
第11章(T氏):性善説に依っていれば済んだ時代はとうに過ぎ(遠い目)。
第12章(G氏):「数学も出来ない馬鹿は資産運用するな」と言いたげな不遜ぶり。
第13章(U氏):皆が満足できる解決策って結局無いのよね。議論は続く・・・



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2006/03/20

「年金、もっと知りたいな」


誠実な姿勢に好感! 男性にもオススメの「年金絵本」

年金、もっと知りたいな。―女性に贈るみわ子さんの年金絵本年金、もっと知りたいな。―女性に贈るみわ子さんの年金絵本
菅野 美和子

ビーケイシー 2004-09
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福岡の社労士・FPの菅野氏が発行している殿堂入りメールマガジン「知っておきたい年金のはなし」をまとめた一冊。菅野氏のメルマガは当BLOG管理人も購読しているが、ソフトな語り口も然ることながら話題の切り出し方がものすごく絶妙なため、ついつい引き込まれてしまう。本書でもそのメルマガの魅力が如何なく発揮されており、「●●の場合はどうなの?」といった実務的な情報はもちろん、年金制度の問題点や課題に対する言及も正鵠を射ており本質的。

こうした著者の姿勢の根底にあるのは「年金制度は皆で支え合って行くべきもの」という良心・理念である。特に本書15ページの「厚生年金の創設が軍事費調達をも視野に入れてた」旨のくだりに、著者の人間味が如実に表れているように感じる。以下に引用しよう。

だれにも、人に知られたくない過去があるものです。厚生年金も、過去を知られたくないのかもしれません。でも、過去は過去でいいのです。これからどんなふうにして、私たちにとって住みやすい家にしていくかが問題です。ただ、過去を振り返ることで、未来への警告ができると思いませんか。同じことを繰り返さないために。
(以上、本書15ページより引用)

上記と同じ史実を「戦争=悪」のイメージと短絡的に結び付けて「今の年金制度は全てダメ」「こんな制度は潰してしまえ」とのたまう革新・労組系評論家と比べると、何という格調の高さ! 思うに、こうした革新・労組系評論家の思考回路って、人(この場合は厚生年金)を出自や門地だけで評価する差別思想の最たるものではないか。こういう言動の端々に、その人の本性というか人間性が滲み出てくるものよのう・・・(遠い目)。

いずれにせよ、今後の年金改革に必要なのは「国民vs政府による分捕りあい」という対決姿勢ではなく、「国民と政府が共に支え合う」共生の姿勢ではないだろうか。本書を読んで改めて感じた次第。

※ 著者の菅野氏のサイトはこちら



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2006/01/22

「年金をとりもどす法」


実用的なアドバイス&余計な提言

年金をとりもどす法年金をとりもどす法
社会保険庁有志

講談社 2004-12-18
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2004年の年金改正議論から何かと批判の矢面に立たされてる社会保険庁(将来は「ねんきん事業機構」だそうな)の現役職員による「制度・組織への愚痴」と「実用アドバイス集」の2本立てだが、本書のウリはやはり後者。実務に裏打ちされた適格な助言の数々は、繰下げ支給レベルの措置を「裏技でござい」と書いて悦に入ってる自称年金裏技本は裸足で逃げ出すこと必至。

特に「一つの相談窓口で納得できなければ、他の担当者や社会保険事務所にも問い合わせるべき」という助言は、医療分野におけるインフォームドコンセントなどではかねてより提唱されていたものの、それが年金請求の場面でも必要なご時世になったとは・・・(汗)。
専門家や窓口担当者の言を鵜呑みにしてれば良かった古き良き時代の終焉を嘆くべきか、それとも専門家の言であっても鵜呑みにせず自分で検証できる能力を磨ける時代の到来を喜ぶべきか、人によって判断の別れるところである。

ところで、著者の執筆動機は「矛盾に満ちた年金制度と、不勉強で無責任な年金官僚への憤り」だとあるが、その割には、悪いのは全てキャリア官僚や労働組合であって自分らノンキャリア官僚には無関係と言わんばかりの態度が文中に滲み出ており、執筆者自身の当事者意識が希薄なのが鼻につく。だいいち、本当に義憤とやらに駆られてるのであれば、本書を刊行して印税を手にするよりも、自庁のWebサイトにこれら事例集を広く公開する方が先では? ともあれ、世直し人を気取った戯言は無視して、アドバイスだけを取捨選択するのが本書の賢明な使用法。



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2005/12/19

「年金改革の原点―『年金の鬼』からのメッセージ」


故きを温ねて新しきを知る

4324077746年金改革の原点―「年金の鬼」からのメッセージ
久保 知行

ぎょうせい 2005-09
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先日の記事で税方式論者の書籍についてレビューした以上、社会保険方式を支持する側の言い分についても紹介しておかないとフェアじゃなかろう。社会保険方式論者と聞いてまず思い付くのは法律・社会保障学系の学者(厚生省OB多し)だが、彼らもまた経済学者らと同様、自説に対する愛情の深さゆえか、反対論を無知と切り捨てたり無視を決め込むきらいがある。学者ってこんなんばっかりやね(汗)

そんな中、公的年金改革を議論する上で当BLOG管理人が最も自信をもってオススメするのが本書。本書がスポットを当てているのは、基礎年金制度の導入等を盛り込んだ昭和60年年金改正時の厚生省(現厚生労働省)の年金局長を務め、病魔に侵されつつも年金改革に邁進し「年金の神様」「年金の鬼」と呼ばれた故山口新一郎氏。そんな氏のエピソードや語録を引用しつつ、現在の公的年金制度の課題やその対応策を模索する内容となっている。適切かつ本質に迫った解説も然ることながら(個人的には図表2-5や図表7-4には思わず唸らされた)、「鬼」の足跡を辿ることによって制度創設・改正の理念や歴史的経緯を回顧させるという構成がユニーク。

驚くべきことは、本書が厚生省のOBでも部下でもない、民間の年金数理人(アクチュアリー)の手によって著された事である。専門性と中立性を兼ね備えた著者による「経過措置を重ねるため複雑化してしまう年金制度において、過去(歴史)を知らずして現在や未来を語ることは浅薄である」という言葉は重い。


<この本を読んで欲しい方>
 ・効率性や損得諭にしか目が行かない経済学者ご一行様
 ・制度充実一辺倒でコスト意識が希薄な社会保障学者ご一行様
 ・国民の不安解消に関心を示さない政治家、官僚ご一行様
 ・制度不安を煽ることしか能の無いマスゴミご一行様
 ・公的年金改革に関心のある全ての方


そういえば、ここんとこ公的年金ばっかり扱っていて、"企業年金ブログ"の体を成していない感がある(汗)。次回から仕切り直しつうことで宣しこ。



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2005/12/16

「消費税15%による年金改革」


消費税方式論者のガイドライン

4492701133消費税15%による年金改革
橘木 俊詔

東洋経済新報社 2005-08-31
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本書のレビューを書こうとしていたら、丁度良いことに、先日見学したRIETI政策シンポジウム「日本の年金制度改革」のパネルディスカッションに著者本人がパネリストとして名を連ねていたので、今回はその様子も踏まえてご報告しよう。

─────────────────────────

本書は「1階部分は全額消費税負担で定額給付、2階部分は民営化」という、絵に書いたような税方式論を展開している。経済的効率性に重点をおいた主張は経済学者ならではだが、巷で取り沙汰される「消費税の逆進性」批判に対抗するべく、食料品には低く贅沢品には高い「累進消費税」の導入を提唱するなど、消費税に抵抗を感じる向きにも配慮した姿勢を見せており心憎い。しかし、税方式の優位性を強調するあまりに、自説のデメリットについては過小評価している感がある。

  「消費税収や経済成長率だって、人口動態の影響を受けるのでは?」
  「税率を上げると低中所得者は貯蓄に走るから効果が薄まるのでは?」
  「間接税の高いヨーロッパ諸国は実際成長率が低いわけだが」  etc


など、税方式にも様々な疑問が生じるのだが、本書では「大したことない」と切り捨てるか無視を決め込む(意図的かどうかは知らんが)かで、反論に対処しようとする姿勢が感じられないのが残念なところ。先日のシンポジウムでも「本に書いてある」「とにかく税方式が一番効率的!」との発言が多かった。また、著者のゼミ生の見解を以って「若者も支持してる」とするのは、余りにもあざとい。「改革に妥協を許さない進歩的なオレ様」を夢想しがちな年頃に、抜本改革を唱えるなと言う方が無理な注文だろう。
シンポジウムでは見学者がペーパーでパネリストに質問することができたので、当BLOG管理人も上記の疑問を投げたのだが、多数の質問が殺到したこともあってか、残念ながら私の質問は見事にスルーされた。 _| ̄|○

ともあれ、本書は税方式vs社会保険方式の論点整理に有用な一冊であることは間違いない。もっとも、論点は整理できたとしても両社の溝が埋まるかどうかはまた別問題だが(汗)。著者もまた同じ認識のようで、「両者の議論は出尽くしたからあとは国民の選択に委ねるべき」と締めくくっていた。



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2005/11/27

「真島の年金がアッという間にわかる本」


キーワードは「昭和36年」「昭和61年」

4789225372真島の「年金」がアッという間にわかる本
真島 伸一郎

住宅新報社 2005-07
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年金科目に悩む社労士受験生のバイブルとしてつとに有名な書。社労士受験生向けに書かれているだけあって、解説が丁寧なのは勿論だが、「昭和36年昭和61年の2つをまず押さえろ」に代表されるように、憶えるべきポイントが上手く系統化されている点が秀逸。試験合格後も、法族正事項を追うのに重宝する一冊だ。



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