2007/01/22

「年金ガイドブック(理解編)」


批判や無関心に逃げ込まない! まずは現状認識を

年金ガイドブック(理解編)年金ガイドブック(理解編)
知らない間にお金が増える! 魔法の「年金パワー」を手に入れよう


山口 哲生
年金の不安/撲滅委員会 編
2006-11

知人のファイナンシャル・プランナー(FP)氏による無料進呈ガイドブック。タイトルこそやや胡散臭いが(笑)、およそ一般人が公的年金に対して抱いているモヤモヤ(年金の迷宮)とその対処策を余すところなく描いている良書。

公的年金に関する正確な情報を得たいと思っても、目にするのは「100年安心」を強弁する大本営発表か、もしくは「年金制度は潰れる、ケシカラン!」という批判のための批判(←野党政治家に多し)ばかり。しかし冷静に考えれば、これらの見解は両極端もいいところ。年金額が現行水準のまま継続するはずもないことは誰しも気付いているが、さりとて制度そのものが即座に廃止されるというのも非現実的(そんなリスクを侵す政治家など皆無)。極論同士をぶつけたところで所詮まやかしの議論に過ぎない。本書の言葉を引用すれば、現実的な解決策とはいつも中間にあるものなのだろう。

そんななか、「これから貰える年金額は減るだろうが、制度そのものがなくなるわけではない」という確信のもと、「将来の年金額を完全予想することは不可能だが、最悪のケースでもこれ位は確実に貰える」金額を分かり易く紐解いてくれるのが本書。全編を通しての著者の前向きな姿勢が、読み手をも前向きにさせてくれるからアラ不思議。一般向けだが、むしろ年金相談を生業とする社労士・FP・金融機関職員などのプロにも、初心に帰る意味でオススメしたい。なお、その後の対処策については続編「年金ガイドブック(実践編)」で披露するとのこと。

いずれにせよ大事なのは、最悪のケースでもこれ位は確実に貰えるという現状把握。逆に、最悪のケースを隠蔽されて「安心だ」「安心だ」とその場限りの対応でお茶を濁されると、却って不安が大きくなるものだ。現状認識なくして対策なし。批判や無関心に逃げ込むことなく年金制度に真摯に立ち向かった著者の姿勢は、当BLOG管理人も大いに見習いたい。

※本書の「お試し版」(プロローグおよび第1章のみ)はこちら
※著者のサイト「年金の不安/撲滅委員会」はこちら



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2007/01/17

「Q&A 労働組合のための新しい企業年金ハンドブック」


労組系の年金本は企業年金分野に限る!?

企業年金ハンドブックQ&A 労働組合のための新しい企業年金ハンドブック
(改訂版)


労働金庫連合会 監修
2006-01

労働組合系の団体・個人が著す年金本(とりわけ公的年金関係)と言うと、大概は「搾取する国家・企業」「搾取される労働者」といった対立構図でしかモノを見れない近視眼的な書籍ばかりで読むに堪えない(コレとかコレとか)。ところが企業年金に関しては、以前紹介した「退職金・企業年金制度移行対応ハンドブック」など、理知的かつ公正なスタンスの良書が多いのはどうしたことか。
本書もそのご多分に漏れず、昨今の企業年金の制度改正に関する留意点がコンパクトかつ分かり易く書かれている。前述の「移行対応ハンドブック」が労働組合の討議担当者向けだとすると、本書はむしろ一般組合員向けといった様相。なお本書の内容は既にWeb上で無償公開(FLASH形式)されているので、気に入られたようであれば冊子での購入をオススメしたい。これで1冊500円はお得!

※労働金庫連合会の確定拠出年金サイトはコチラ



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2006/12/19

「社労士が教える定年後の収入学」


制度を横断的に駆使した老後収入安定策

社労士が教える定年後の収入学社労士が教える定年後の収入学
渋谷 康雄 山田 理香

日経BP社 2006-12-14
売り上げランキング : 15,740
おすすめ平均

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高年齢者の労務管理を得意分野とする社労士コンビによる著作第2弾。前著「65歳定年時代の高齢者賃金最適設計ハンドブック」はどちらかというと事業主向けだったが、今度はこれから定年を迎える一般の高齢者向けといった様相。本書では、団塊世代の大量退職に伴う労働力不足・技能継承の断絶といったいわゆる「高齢者雇用2007年問題」に対して、とりわけ「在職老齢年金」「高年齢者雇用継続給付」の2制度を軸とした対策を提唱している。社労士や企業の総務担当者ならば、上記のほか「勤務延長制度」「再雇用制度」といったキーワードは誰しも一度は耳にしたことがあるはず。そうした各々の制度を分かり易く説明するだけでなく、それら複数の制度を紡いで紡いで横断的に駆使した活用方法を随所に散りばめており、まさに「プロのノウハウを垣間見た!」的な爽快感が得られること必至。また、統計も直近のものをきちんとした出所から提示しており、信頼度は高い。個人向けだが、事業主にも、顧客向けに一夜漬けを余儀なくされた某企業年金コンサル(←つうか当BLOG管理人のことですが何か?)にもオススメ。

なお、57ページの図表1−16では、厚生年金基金の「代行部分」と「基本部分」を一部混同した記述が見られるが、もっとも、これによって本書の価値が大きく損なわれるものではない。



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2006/07/31

「誰も書けなかった厚生年金基金」


一般向けの基金本としては最も秀逸 改訂版を切に望む

誰も書けなかった厚生年金基金誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集
真島 伸一郎、 神野 聡

住宅新報社 1998-05
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おすすめ平均

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厚生年金基金について一般向けに書かれた書籍としてはダントツの分かり易さを誇る一冊。また、分かり易いだけでなく、
 ・基金の物価スライド相当分は厚生年金本体から出る
 ・遺族年金や障害年金を受けてても基金からの老齢年金は貰える
など、一般の加入員・受給者が最も気になるであろう事項を多分に意識しており心憎い。刊行当初は、むしろ基金事務局の職員が大挙して買い求めたという。つうか当BLOG管理人も新人の頃は大いに世話になった。ただし最後の改訂が1999年と古いため、その後の代行返上、免除保険料率の拡大、更にはポータビリティーの制度化といった直近のトピックはもちろん反映されていない。そろそろ改訂版の刊行が望まれる。

なお著者の真島氏は、その後「年金がアッという間にわかる本」でブレイクし、現在は自身の社労士受験参考書シリーズの編纂を中心に活動中。そろそろ続編出してくれんかのー?


↓99年改訂版はコチラ。

誰も書けなかった厚生年金基金誰も書けなかった厚生年金基金―厚生年金基金相談実例集Q&A
(99年改訂版)

真島 伸一郎、 神野 聡

住宅新報社 1999-07
売り上げランキング : 521,283
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2006/06/06

「一家に一冊!! 年金お助けBOOK」


むしろ社保事務所・年金基金の職員にこそオススメ

年金お助けBOOK一家に一冊!! 年金お助けBOOK
〈2006‐2007年版〉

企業年金研究所LPCチーム編


企業年金研究所 2006-05
売り上げランキング : 33,978
おすすめ平均

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昨今の公的年金不安を受けてか、「年金解説本」を名乗る書籍は枚挙に暇がないが、本書は、
 (1)直近の改正状況を網羅している
 (2)そこそこ分かり易く書かれている
 (3)生年月日別乗率表など資料が充実している
──などの点が類書に比べると秀でている。それでいてコンパクトなサイズに収まっており、使い勝手は良い。タイトルには「一家に一冊」とあるが、むしろ社会保険事務所や年金基金の新任職員にこそオススメしたい。あとは飽きずに毎年改訂版を出してくれれば、この分野でNo.1になれるだけの可能性を秘めている。毎年毎年改訂されている割には単なる法令集のコピペな駄本が書店の書棚で幅を利かせているのを見るにつけ、深く思う。

─────────────────────────

【2006.11.1追記】
初版の記述に一部誤りがあったとの事。初版の正誤表はこちら



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2006/04/01

「年金生活への第一歩」改訂版


「請求もれ年金」をなくすための指南書 一段とパワーアップ

daiippoちょっと待った! これから年金の50代の方
年金生活への第一歩


高野 義博
2006-04

当BLOGとリンクしている「@年金」「★萌え!年金」の高野氏による、これから年金が気になりだす50代のための「請求もれ年金」をなくすための指南書が一段とパワーアップした。

前版の完成度の高さについては以前のエントリで述べた通り。今回の改訂版では、請求者本人の視点から年金請求手続きの留意点が書かれた「終章 年金生活の実際」が新たに加わり、読者にとって親切度が一段とUPした。単に請求手続きを行うだけなら市販の書籍でも事足りるが、「請求漏れを無くす」という観点で書かれているのは日本狭しと言えども本書だけ。一般の方には勿論、年金相談を生業とする社労士・FP・金融機関職員にもオススメ。

※ 著者の高野氏のサイトはコチラ



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2006/02/02

「年金生活への第一歩」


「請求もれ年金」をなくすための指南書

daiippoちょっと待った! これから年金の50代の方
年金生活への第一歩


高野 義博
2004-07

当BLOGとリンクしている「@年金」の高野氏による、これから年金が気になりだす50代のための「請求もれ年金」をなくすための指南書。「請求もれだなんて、俺はそんなヘマしねーし、だいいちチマチマした真似は嫌いなんだよねー」とか抜かしてるオッサン!
そう、そこのアンタ!

侮るなかれ、年金実務25年のキャリアを誇る著者に言わせれば、月額はわずか数千円の違いでも、生涯受取額に換算するとウン十万円違ってくるとのこと。特に基礎年金番号導入前の世代(現在の50代も当然含まれる)は、年金の加入記録がかなりバラバラになっており、すべて統合されている人は10人に一人だそうな。

これでもチマチマした真似は嫌いと申されるか!?

肝心の中身はというと、年金請求の手続きがテンポよく書かれていて分かり易く、また「年金お調べ」「あなたの成功報酬」「年金履歴書」といった著者独自のチェックシートも充実。読者を心なしか前向きにさせる著者の語り口も手伝ってか、これなら自分でも出来そうだとソノ気にさせる構成が秀逸。50代への指南書としては勿論、むしろ年金相談を生業とする社労士・FP・金融機関職員の教科書としてもオススメしたい。さあ、これで貴方も年金カウンセラーの仲間入り!?

なお購入時はpdfや冊子など何通りかの方法がある。当BLOG管理人は値段の安いpdfファイルで購入したが、いかんせんプロテクトが掛けられていて印字が出来ないのが最大のネック。これでは折角のチェックシートを使おうにも書き込み不可能ではないか。なので冊子での購入を薦めざるを得ないものの、どうにも釈然としないものがある。その後の改良を期待したい。

※ 著者の高野氏のサイトはコチラ



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2005/11/21

「企業年金連合会 受給者のしおり」


shiori.jpg企業年金連合会 受給者のしおり (pdfファイル)

企業年金連合会
2005-10

参考リンク:
 年金受給者のページ (企業年金連合会)

年金受給者向けのパンフレットの典型例。年金証書の見方や支払月一覧表などは専門家にも参考になる。ただし、企業年金制度は企業によって三者三様・十人十色。本パンフレットはあくまでも参考例であるため、詳細を調べる際は、必ず各企業の年金基金または総務・人事部門に問い合わせるべし



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