2012年04月25日

「新版 年金数理概論」

年金数理を用いた企業年金の啓発書 9年ぶりのリニューアル

新版 年金数理概論新版 年金数理概論
日本年金数理人会

朝倉書店 2012-03
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年金数理人の職能団体である日本年金数理人会が大学院生向け講座の内容をベースにした年金数理の解説書『年金数理概論』の9年ぶりの改定版。ここ9年間の法改正や経済社会環境の変化等を反映していることは勿論だが、本書の最大の革新は、計算基数定常状態など従来の年金数理における大前提を大胆なまでに簡略化したことにある。これにより、年金に馴染みの薄い初学者にとっても年金数理の全体像がイメージし易くなったほか、アクチュアリー会の年金数理の教科書とも良い意味で差別化が図れたように思う。試験対策用としては本書だけでは不十分だが、年金数理に真面目に取り組まんとする実務家にとっては格好の啓発書。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2006/10/17): 「年金数理概論」



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2012年01月16日

アクチュアリー数学シリーズ3「年金数理」

試験科目だけではない、学問としての年金数理の可能性

アクチュアリー数学シリーズ3「年金数理」年金数理 (アクチュアリー数学シリーズ)
田中 周二、 小野 正昭、 斧田 浩二

日本評論社 2011-12
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大学教授と実務家のチームによる、試験対策と学術的アプローチの両立を目指した「アクチュアリー数学シリーズ」の第3弾。本書は、公的・企業年金制度の概要を解説した第T部、年金数理そのものを解説した第U部、そして、年金数理の新たな領域を扱った第V部の三部構成をとっているが。本書は何といっても各章末のコラム(BOX)および第V部が白眉であり、これだけでも星5つに値する。
コラムでは、およそ試験対策書とは思えない良質かつ骨太な年金論が展開されている。とりわけ「BOX1:厚生年金や国民年金はなぜ社会保険の仕組みをとっているのか?」「BOX7:年金財政の将来見通しにおける前提は甘いか?」は必読。また、第V部「年金数理の展開」では、年金数理および人口論の見地から分析した公的年金議論や、伝統的年金数理と金融経済学とのコラボレーションなど、試験科目としてだけではない新たな学術領域としての年金数理の可能性に触れることができる。

肝心の試験対策書としては、数式の表記が指定教科書とは微妙に異なるなど使い難い面はあるものの、類書に比べると演習問題がふんだんに収録されているなど、同じ著者グループによる前著「生保年金数理U」の反省が活かされていると言えよう。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2011/4/14): 「年金アクチュアリーのための金融経済学ガイド」
The企業年金BLOG(2010/5/5): 「アクチュアリー数学入門」
The企業年金BLOG(2009/11/8): 「生保年金数理U」



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2011年09月26日

「生命保険の数学」

数学を用いた生命保険の解説書

生命保険の数学生命保険の数学
成川 淳

オーム社 2011-09
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アクチュアリー受験生にとって知る人ぞ知るホームページの管理人である著者が、これまで書き溜めてきた生命保険数理に関する解説をまとめた一冊。他の類書に比べると、生命保険商品の類型(定期保険・終身保険など)ではアカウント型保険や医療保険など比較的新しい商品にもページを割いているほか、生命保険関係の用語や、保障性(死亡保障性・生存保障性)と貯蓄性のバランスに関する解説など、随所に著者なりの試行錯誤が凝らされている。
全般的には、生保数理の教科書というよりは「数学を用いた生命保険の解説書」という側面が強いため、アクチュアリー試験対策に直結しているとは言い難い。とはいえ、大まかに生命保険数学の内容を知りたいという業界関係者(主に文系)にとっては、逆に最適な入門書であると言えよう。惜しむらくは、収支相等の原則を「相当」と初歩的な誤植をやらかしている点であるが(p.26および85)、本書全体の価値を損ねるものではない。

※著者の成川氏のサイトはこちら



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2011年04月19日

「新年金財政シリーズ 年金財政入門」第5版

イメージを重視した年金数理・財政の入門書

年金財政入門(第5版)新年金財政シリーズ 「年金財政入門」(第5版)

企業年金連合会 2011-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズだが、刊行元の企業年金連合会は数年前から「新年金財政シリーズ」に徐々に再編しつつある。
本書は、年金制度のしくみ、年金数理の基礎、掛金の算定、財政運営および給付設計の基礎など、企業年金の年金財政全般に関する基本知識を網羅した入門書である。今回紹介する第5版では、数値等を用いた部分など詳細な説明をこれまで以上に簡略化し、表や図解など概念(イメージ)を重視した構成と化している。昨年刊行された同シリーズの「企業年金の年金数理」と重複するトピックが多いものの、「企業年金の年金数理」では具体的な数値例を用いた解説を主としていることから、シリーズ内における役割分担を上手く図ったとも言えよう。
なお、タイトルの「入門」の二文字に偽りが無いのは第3章第2節まで。それ以降はそれなりに骨のある内容なので、心してかかられたし。とはいえ、他の類書に比べると親切だが。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/2/5): 「新年金財政シリーズ 企業年金の年金数理」
The企業年金BLOG(2007/5/10): 「年金財政シリーズ1 年金財政入門」第4版
The企業年金BLOG(2005/12/21): 「年金財政シリーズ1 基金財政のしくみ」第3版



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2011年03月09日

「新年金財政シリーズ 給付設計」第5版

体系的・網羅的な給付設計の「虎の巻」

給付設計(第5版)新年金財政シリーズ 「給付設計」(第5版)

企業年金連合会 2009-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズだが、刊行元の企業年金連合会は数年前から「新年金財政シリーズ」に徐々に再編しつつある。
本書は、厚生年金基金および確定給付企業年金の給付設計について、法令(法律政令省令)のみならず、法令解釈通知や承認・認可基準にも言及して解説している一冊。今回紹介する第5版では、直近の制度改正が反映されているほか、近年流行のポイント制キャッシュバランスプランの設計に関する記述が手厚くなっている。更に、代議員会等における制度改定の説明ポイント等もまとめるなど、金融機関のコンサルタント・営業担当者のみならず、年金基金関係者にとっても有用な内容となっている。読破するのにはやや骨が折れるものの、給付設計についてここまで網羅性の高い書籍は他に見当たらない。

なお、年金財政シリーズ全体に共通する厚生年金基金と確定給付企業年金とで記述の重複が多いという特徴だが、本書に限っては、両制度で異なる規定(例:保証期間の制限規定など)を比較参照するのに思いのほか役立っている。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/2/5): 「新年金財政シリーズ 企業年金の年金数理」
The企業年金BLOG(2010/4/9): 「新年金財政シリーズ 企業年金の財政運営」第2版



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2010年10月30日

「損保マンのための数理入門」

文系出身の保険会社社員のための数学・統計学入門

損保マンのための数理入門損保マンのための数理入門(改訂2版)
小暮 雅一

(財)損害保険事業総合研究所 1989-08

アクチュアリー受験生の定番書として知られる「例題で学ぶ損保数理」の著者による数学・統計学の入門書。内容そのものは、指数・対数、微分・積分、行列などの高校数学の復習と、順列・組合せ、分布、時系列予測、標本調査、推定・検定などの統計学の基礎というよくある構成だが、本書が異色なのは、数学・統計学の基礎を損保会社の経営や実務になぞらえて学べる点にある。保険会社社員の数理センスの醸成だけでなく、アクチュアリー試験における統計学の入門・導入編としても有用。初版刊行から20年以上経過しているものの、文系出身の保険会社社員が数学・統計学の基礎を学ぶのに、これ以上最適な書籍は他にないと当BLOG管理人は断言する。
ただし、刊行がなにぶん古いせいか、現在では著しく入手困難となっている。当BLOG管理人も紆余曲折を経てようやく入手した次第(汗)。同じ著者による「保険の数理」が今春「保険の数学」として復刻されただけに、是非本書も復刻して欲しいものだ。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/5/9): 「保険の数学」
The企業年金BLOG(2008/4/25): 「保険の数理」



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2010年08月31日

アカラックス「生命保険数学入門」

たまたまネットを探索していたら、「生命保険数学入門」というpdfファイル集が掲載されているWebサイトを発見した。作者は、現役の生保アクチュアリーにして、保険コンサルティング企業「アカラックス」を運営する坂本嘉輝氏。作成は今春から始まったようで、現時点(2010/8/31)では「金利計算」「死亡率」「保険料計算」まで完成している。生保数理の参考書といえば二見本(『生命保険数学』)山内本(『生命保険数学の基礎』)が定番だが、本書はこれら既存の参考書とはまた違った切り口から解説しており、生保数理の理解向上に大いに役立つこと必至。興味のある向きは今のうちにチェキラされたし。

◆「生命保険数学入門」はこちら
◆著者が運営しているWebサイト「アクチュアリーの練習帳」はこちら
◆著者の運営会社「アカラックス」のWebサイトはこちら



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2010年07月20日

「続・新企業年金教室(全27回)」

あの「やさしい企業年金教室」の続編 書籍化望む!!

続・新企業年金教室(全27回)続・新企業年金教室 【全27回】
畑 聡

『企業福祉情報(現:福利厚生情報)』(日本生命)
2002.6[2002-3号]〜 2007.4[2007-2号]

年金数理・年金財政を日本一分かり易く解説している名著「やさし企業年金教室」だが、実は続編が存在することをご存じだろうか。
日本生命が法人顧客向けに刊行している『企業福祉情報』(2009年より『福利厚生情報』にリニューアル)で2002年から07年にかけて連載されていた(前作も元は同誌の連載記事)のが、この「続・新企業年金教室」。前作同様、会話形式による親しみ易い語り口と明快な図解による分かり易い解説は折り紙つき。なお前作とは違い、解説する対象が確定給付企業年金確定拠出年金キャッシュバランスプランなど新しい制度および給付設計が主体となっているほか、登場人物も僅かに出世・異動・成長しているところに、前作からの歳月の流れを垣間見ることができる。

できれば、本編も前作同様書籍化して欲しいところだが、ただでさえ出版不況な上に、企業年金を取り巻く厳しい情勢がそれを許さないであろう(汗)。同じく日本生命が刊行している『年金制度設計ハンドブック』と合わせて読めば、アクチュアリー2次試験(年金コース)の企業年金分野の対策はほぼ万全なのに・・・両者の長所を併せ持った書籍・参考書の編纂を切に望む。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2006/6/16): 「やさしい企業年金教室」
The企業年金BLOG(2006/1/16): 「年金制度設計ハンドブック」



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2010年06月19日

東工大大学院「年金数理」2010年度レジュメ

以前当BLOGで紹介した東京工業大学大学院の年金数理の講義レジュメだが、何と今年度版も新たに掲載されていることが判明した。内容も、昨年度版の単なる使いまわしではなく、手が加えられてより充実したものとなっている。昨年度版の資料も引き続き掲載されているので、両者を見比べるのもまた一興かと。
なお、講師を勤める年金数理人は昨年度と同一人物だが、レジュメをよーく見ると勤務先が昨年と変わっている模様。図らずも転職業界におけるアクチュアリー・年金数理人の優位性を垣間見た気がする(汗)。

講義資料(東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻)
「年金数理」シラバス(TOKYO TECH OCW)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/9/5): 東京工業大学大学院「年金数理」講義資料



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2010年05月09日

「保険の数学」

一冊で生保・損保・年金数理の基礎をカバー

保険の数学―生保・損保・年金保険の数学―生保・損保・年金
小暮 雅一

保険毎日新聞社 2010-05
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アクチュアリー試験で求められる生保数理・損保数理・年金数理の基礎を網羅した、知る人ぞ知る名著「保険の数理」のリニューアル版。そもそもアクチュアリー会の指定教科書は、ただでさえ解説が難解なうえに、読者にある程度の知識があることを前提に端折っている箇所が多く、初学者には不親切この上ない。本書は、そんな指定教科書のスキマを埋める解説が秀逸。とりわけ、保険・年金の現価計算を「価格×評価×確率」と単純化して解説する手法(p.25)はお見事。もちろん本書の内容だけでは本試験の全範囲に太刀打ち出来ないものの、初学者のための入門書としての完成度は高い。
なお新版では、装丁がハードカバーからソフトカバーに変わったものの、内容的には、数学に直接関係のない章・トピックを削除した以外は前版と殆ど変化が無い。まあ、前版の完成度がそれだけ高かったという事の証左ではあろうが、前版所有者が敢えて買い替えに走るべきかどうかは判断が分かれるところ。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/4/25): 「保険の数理」



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2010年05月05日

「アクチュアリー数学入門」

アクチュアリー資格&試験のガイドブック 随所に意欲的な解説

アクチュアリー数学入門アクチュアリー数学入門
(アクチュアリー数学シリーズ 1)

黒田 耕嗣、 斧田 浩二、 松山 直樹

日本評論社 2010-04
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月刊誌『数学セミナー』での連載等を基に構成された、アクチュアリー資格・試験のガイドブック。内容の大部分は一次試験の数学科目(数学・生保数理・年金数理・損保数理)の解説に割かれているが、冒頭および巻末では、アクチュアリーの業務全般や資格取得後の展望にまつわる解説や座談会記事が収録されている点がこれまでにない特徴。公認会計士・税理士・社会保険労務士などの資格紹介本ではさんざん使い古されてきた構成だが、ことアクチュアリーに関しては本書が初めてではないだろうか。
また一次試験の各科目の概論も、全般的には基礎的な内容の解説に終始しているものの、アクチュアリー会の指定教科書にはない実践的な公式(生保数理の一時払・分割払の公式etc)や新しい図解(年金数理の財政方式etc)を掲載するなど、単なる入門書の域を超えた意欲的な試みを随所で見せている。もちろん本書の内容だけでは本試験の全範囲に太刀打ち出来ないものの、練習問題もそこそこ充実しており、初学者だけでなく中級者以上にとっても有用な一冊。次回以降のシリーズに期待したい。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/1/16): アクチュアリー数学シリーズ3「年金数理」



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2010年04月09日

「新年金財政シリーズ 企業年金の財政運営」第2版

財政運営の教科書 改訂成果は一長一短!?

企業年金の財政運営(第2版)新年金財政シリーズ 「企業年金の財政運営」(第2版)

企業年金連合会 2010-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズだが、刊行元の企業年金連合会では、昨年から「新年金財政シリーズ」に再編しつつある。
本書は、厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営財政決算財政計算など)を取り扱った「企業年金の財政運営」の改訂版。前版が当時の制度改正の解説書の域を出なかったのに対し、今回の第2版は、関連項目を教科書的に網羅することに主眼が置かれているほか、記述も分かり易く整理されており、完成度は明らかに増している。読破するのにはやや骨が折れるものの、財政運営についてここまで詳細に解説した類書は他にない。

ただし、財政運営に係る根拠条文を政省令レベルまで網羅するなど前版で好評を博していた巻末参考資料が削除されたのは改悪と言わざるを得ない。また、厚生年金基金と確定給付企業年金とで記述の重複が多いという欠点も解消されたとは言い難い。前版から100ページ以上も分量を増したのだから、「厚生年金基金編」と「確定給付企業年金編」とに分冊化するなど構成を見直すべきではないだろうか。もちろん巻末資料の再収録も望みたい。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/6/29): 「年金財政シリーズ14 企業年金の財政運営」



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2010年02月05日

「新年金財政シリーズ 企業年金の年金数理」

新シリーズの中核を成す一冊

企業年金の年金数理新年金財政シリーズ 「企業年金の年金数理」

企業年金連合会 2009-11

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズだが、刊行元の企業年金連合会では、昨年から「新年金財政シリーズ」に再編しつつある。
本書は、年金数理とりわけ掛金計算(財政方式・PSL償却方法・基礎率)および最低積立基準額の算定に特化した内容で、旧シリーズでいえば第3巻「財政方式」、第4巻「掛金計算の実際」および第5巻「基礎率の変更と年金財政」を一冊にまとめた様相。新シリーズの中では導入編あるいは入門編的な位置付けなのだろうが、入門書と称するにはやや敷居が高いかも(記述は丁寧だが)。入門書としては、旧シリーズ第1巻「年金財政入門」の方を推したい。

それにしても、タイトルの「企業年金年金数理」という不自然な表記は何とかならなかったものか(汗)。「企業年金の数理」あるいは「企業年金数理」という表記の方がスマートだと個人的には思うのだが。



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2009年12月02日

「生命保険数学の基礎 アクチュアリー数学入門」

生命保険数学のテキスト 歴史的・実務的解説に博識が滲む

生命保険数学の基礎 ― アクチュアリー数学入門生命保険数学の基礎 ― アクチュアリー数学入門
山内 恒人

東京大学出版会 2009-12
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保険会社に勤務する傍ら、アクチュアリー講座や大学院等で保険数理の講師を長年にわたり務めてきたアクチュアリーによる講義レジュメの集大成。生保数理のテキストといえば、アクチュアリー試験の指定教科書にもなっている『生命保険数学』(二見隆著)が定番だが、二見本があくまで保険数理の解説に特化しているのに対し、本書は、生命保険契約の定義・分類や計算基数の歴史といった歴史的・実務的解説が充実している。生保数理のテキストとしても、二見本では序盤に位置している「多重脱退」を後に回して「連生保険」「就業不能」と一緒に学ばせるなどの配慮が為されているほか、キャッシュフローの図示や表・数値例を駆使するなど、指定教科書のとっつき難さを絶妙に補う解説が見事。生保の実務に疎いアクチュアリー受験生にとっては、今後は格好の入門書となること必至。惜しむらくは、試験対策書としては演習問題が少なすぎることか。著者が講座等で配布・実施している小テストぐらいは是非掲載して欲しかった。

※本書の詳しい内容はこちら (pdfファイル)



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2009年11月08日

「生保年金数理U」

歴史的・実務的解説は示唆に富むも、試験対策には今ひとつ

生保年金数理〈2〉理論・実務編生保年金数理〈2〉理論・実務編
黒田 耕嗣 編
塩谷 實、小野 正昭、斧田 浩二 共著

培風館 2003-07
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大学教授と実務家のチーム(いずれも日大アクチュアリーコースで教鞭を執っている)による、生命保険数理および年金数理の解説書の第2巻。本書では、生保数理の後半および年金数理を取り扱っている。アクチュアリー試験対策を意識しているとの触れ込みだったが、指定教科書とは表記が微妙に異なっており(特に年金数理)、また解説もお世辞にも分かり易いとは言えない。第1巻に比べると演習問題が劇的に減少しており、試験対策書としてはイマイチ。
一方、試験とは縁遠い「死亡法則」「企業年金制度の選択」「国際アクチュアリー記号」などの歴史的・実務的トピックは読み応えバッチリ。 示唆に富む記述が多く、むしろ試験合格後にこそじっくり目を通したい。


※第1巻はコチラ↓

生保年金数理〈1〉理論編生保年金数理〈1〉理論編

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2009年09月05日

東京工業大学大学院「年金数理」講義資料

たまたまネットを探索していたら、東京工業大学大学院のwebサイトに年金数理の講義資料が掲載されているのを発見した。シラバスを見ると、講師を務めているのは、大学教員ではなく現役の年金数理人のようだ。おそらく年金数理人会あたりと提携しているのだろう。講義は「年金制度論」「年金数理」「年金資産運用」の3部構成だが、このうち講義資料が掲載されているのは、年金数理を取り扱った第5〜11回分の資料。年金数理のエッセンスが上手くまとめられているが、アクチュアリー試験対策と言うよりは、論点整理と言った方が相応しい。いつまでも掲載されているとは限らないので、興味のある向きは今のうちにダウンロードされたし。

講義資料(東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻)
「年金数理」シラバス(TOKYO TECH OCW)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/6/19): 東工大大学院「年金数理」2010年度レジュメ



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2008年08月08日

「年金数理」改訂版

協会指定テキスト かつての定番

actuary_nenkin-suri.jpg年金数理(改訂版)

(社)日本アクチュアリー会 1995-06

ご存じアクチュアリー試験の1次試験科目「年金数理」の指定教科書。無味乾燥な記述や、前回の改定から10年以上経過していることなどが嫌気されてか、テキストとしての評判はいまひとつ。現在では「年金数理概論」(朝倉書店)「保険の数理」(損保総研)の後塵を排している感はあるが、かつては年金数理を学ぶには本書しかなかった。とはいえ、指定教科書だけあって、試験問題では本書の記述から原文ママで引用されることも少なくない。そのため、現在でも受験生としてはチェックしておかざるを得ない侮れない一冊。

※新旧対照表はコチラ(←pdfファイル)


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/4/25): 「保険の数理」
The企業年金BLOG(2006/10/17): 「年金数理概論」



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2008年06月29日

「年金財政シリーズ14 企業年金の財政運営」

むしろアクチュアリー試験の2次対策に有用

zaisei14_2006年金財政シリーズ14 「企業年金の財政運営」

企業年金連合会 2006-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第14巻。厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営(財政決算財政計算など)に関する内容で、読破するのにはやや骨が折れるが、直近の財政運営基準についてここまで詳細に解説した類書は他にない。とりわけ巻末の参考資料は、財政運営基準改正の経緯や、決算・再計算の根拠条文が政省令レベルから掲載されており、資料的価値は高い。実は、アクチュアリー試験の専門科目(2次試験)対策用の隠れた名著でもある。ただし、厚生年金基金と確定給付企業年金で記述がタブり過ぎなのが唯一の難点(汗)。



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2008年04月25日

「保険の数理」

一冊で生保・損保・年金数理の基礎をカバー

保険の数理(改訂第3版)保険の数理 ─損保・生保・年金─ (改訂第3版)
小暮 雅一

(財)損害保険事業総合研究所 1998-01

アクチュアリー試験で求められる生保数理・損保数理・年金数理の基礎を網羅した、知る人ぞ知る名著。そもそもアクチュアリー会の指定教科書は、ただでさえ解説が難解なうえに、読者にある程度の知識があることを前提に端折っている箇所が多く、初学者には不親切この上ない。本書は、そんな指定教科書のスキマを埋める解説が秀逸。とりわけ、難解・複雑とされる保険・年金現価の計算を、価格×評価×確率(p.29)と単純化する手法はお見事。試験対策書としての完成度は高く、独学で試験に挑む文系出身者にとっては、指定教科書よりもまず本書を押さえておきたい。

なお、著者の小暮氏は同じ版元からアクチュアリー試験対策用の書籍を何冊か刊行しているが、いずれも秀作揃い。当BLOGでも追って取り上げることとしたい。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/5/9): 「保険の数学」



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2007年05月10日

「年金財政シリーズ1 年金財政入門」第4版

タイトル一新&大幅加筆!

zaisei1_2007年金財政シリーズ1 「年金財政入門」(第4版)

企業年金連合会 2007-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第1巻が、装いも新たにパワーアップ。タイトルをそれまでの「基金財政のしくみ」から「年金財政入門」に一新するとともに、ボリュームも70ページから150ページへと倍増。前版はどちらかというと年金数理に重きを置いた内容だったが、第4版では、年金数理については現価計算の解説が強化されたほか、決算書の見方や給付設計といった、これまで手薄だった財政関連のトピックも網羅。これにより、年金数理のみならず年金財政全般を網羅した書へと進化した。
なお、タイトルの「入門」の二文字に偽りが無いのは第2章まで。第3章以降はそれなりに骨のある内容なので、心してかかられたし。とはいえ、他の類書に比べると全然マシだが。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2011/4/19): 「新年金財政シリーズ 年金財政入門」第5版



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