2008/06/29

「年金財政シリーズ14 企業年金の財政運営」


むしろアクチュアリー試験の2次対策に有用

zaisei14_2006年金財政シリーズ14 「企業年金の財政運営」

企業年金連合会 編
2006-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第14巻。厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営(財政決算財政計算など)に関する内容で、読破するのにはやや骨が折れるが、直近の財政運営基準についてここまで詳細に解説した類書は他にない。とりわけ巻末の参考資料は、財政運営基準改正の経緯や、決算・再計算の根拠条文が政省令レベルから掲載されており、資料的価値は高い。実は、アクチュアリー試験の専門科目(2次試験)対策用の隠れた名著でもある。ただし、厚生年金基金と確定給付企業年金で記述がタブり過ぎなのが唯一の難点(汗)。



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2008/04/25

「保険の数理」


一冊で生保・損保・年金数理の基礎をカバー

保険の数理(改訂第3版)保険の数理 ─損保・生保・年金─
(改訂第3版)

小暮 雅一

(財)損害保険事業総合研究所 1998-01

アクチュアリー試験で求められる生保数理・損保数理・年金数理の基礎を網羅した、知る人ぞ知る名著。そもそもアクチュアリー会の指定教科書は、ただでさえ解説が難解なうえに、読者にある程度の知識があることを前提に端折っている箇所が多く、初学者には不親切この上ない。本書は、そんな指定教科書のスキマを埋める解説が秀逸。また、一般的な公式だけでなく、試験で使える実践的な公式も随所に散りばめるなど、試験対策書としての完成度は高い。とりわけ、独学で試験に挑む文系出身者は、指定教科書よりもまず本書を押さえておくべき。

なお、著者の小暮氏は同じ版元からアクチュアリー試験対策用の書籍を何冊か刊行しているが、いずれも秀作揃い。当BLOGでも追って取り上げることとしたい。



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2007/05/10

「年金財政シリーズ1 年金財政入門」第4版


タイトル一新&大幅加筆!

zaisei1_2007年金財政シリーズ1 「年金財政入門」(第4版)

企業年金連合会 編
2007-03

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第1巻が、装いも新たにパワーアップ。タイトルをそれまでの「基金財政のしくみ」から「年金財政入門」に一新するとともに、ボリュームも70ページから150ページへと倍増。前版はどちらかというと年金数理に重きを置いた内容だったが、第4版では、年金数理については現価計算の解説が強化されたほか、決算書の見方や給付設計といった、これまで手薄だった財政関連のトピックも網羅。これにより、年金数理のみならず年金財政全般を網羅した書へと進化した。
なお、タイトルの「入門」の二文字に偽りが無いのは第2章まで。第3章以降はそれなりに骨のある内容なので、心してかかられたし。とはいえ、他の類書に比べると全然マシだが。



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2007/02/11

「年金マネジメントの基礎」


Excelで体感する企業年金財政

年金マネジメントの基礎年金マネジメントの基礎
田中 周二、上田 泰三、中嶋 邦夫

朝倉書店 2004-02
売り上げランキング : 373,780
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企業年金の財政運営から資産運用の最先端に至るまで、プランスポンサー(年金基金や母体企業)が受託者責任を果たす上で知っておくべき必須事項を解説する「シリーズ年金マネジメント」の第1巻。
第1巻では、年金数理・財政運営といった制度設計全般を扱っている。難解めいた数式もたびたび出てくるものの、本書では実務経験者であれば読み進めるのに苦にならない程度に上手くまとめている。以前当BLOGで紹介した「年金数理概論」が苦にならない向きであれば大丈夫かと。

しかし本書の一番のキモは、付録のExcelソフトにあるといっても過言ではない。財政計算や給付改定の影響等を実感できるだけでなく、ALM(資産・負債の総合管理)手法を用いた将来推計が、簡易なものなら本ソフトでも十分できてしまうくらい高品質。同程度の性能でウン百万円もせしめる受託機関のALMサービスは裸足で逃げ出すこと必至。こうした書籍が市井に出回って基金事務局サイドが知識を付けてくると、専門家サイドとしては安穏としてられまい。装丁は素っ気ないが侮れない一冊だ。

※付録ソフトのアップデート情報は朝倉書店サイトより入手可能



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2006/11/22

「企業年金の数理と設計」


数式の丁寧な解説はむしろ文系向き

企業年金の数理と設計企業年金の数理と設計
三菱信託銀行

ダイヤモンド社 1987-09
売り上げランキング : 893,995
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1987年の刊行と古臭さは否めないが、年金数理の基礎理論から給付設計までを網羅した名著。第2章以降の記述(当時の適格退職年金・厚生年金基金の実務基準)はさすがに前時代的な内容(ただし歴史的・資料的価値は高い)だが、第1章「年金数理の基礎」は、具体的な計算例に基づいて詳しく説明されており、現代でも通用する分かり易さ。特に文系出身者にとっては、Σで表記された(理系出身者にとって)簡潔な式よりも加減乗除のみを用いた四則式で説明して貰った方が理解し易い面があり、このへんは刊行当時の購読者層(企業年金の実務担当者)を完全に意識しており心憎い。年金数理に関する入門書としては「やさしい企業年金教室」(日本生命)と双璧を成す一冊。

余談だが、本書を含めて年金数理に関する良書は80年代後半から90年代にかけて相次いで刊行されている。ある意味企業年金が最も"熱い"時代であったと言えよう。企業年金の解説書がダイヤモンド社から刊行されるなど、現代では冗談にも使えない(汗)。



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2006/10/17

「年金数理概論」


年金数理を用いた企業年金の解説書

年金数理概論年金数理概論
日本年金数理人会

朝倉書店 2003-06
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年金数理人の職能団体である日本年金数理人会が大学院での寄付講座の内容をベースに作成した年金数理の解説書──と聞くと、つい院生向けの難解なテキストを連想しがちだが、本書はそもそも年金数理(ひいては年金数理人制度)の普及啓蒙を目的に作成されたこともあり、意外や意外、文章自体は予備知識が無くともそれなりについて行ける。もちろん難解めいた数式もたびたび出てくるものの、アクチュアリー試験の受験者ならともかく、実務家レベルの身が読む分には数式なんて文章を簡略化したものと割り切って読み飛ばすが賢明。
なお内容的には、年金数理そのものの解説書というよりは、むしろ企業年金制度の解説書といった色合いが強い。



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2006/08/14

「やさしい年金財政」


新任担当者向けの年金数理の解説書

やさしい年金財政やさしい年金財政
田村 正雄

社会保険広報社 1997-04
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おすすめ平均

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やや古くなった感はあるが、年金財政・年金数理を平易に解説している現役(絶版ではない)の市販本は本書くらいのもの。本書が刊行された1997年といえば、「予定利率の自由化」「時価評価の導入」など、企業年金(当時は厚生年金基金のみだったが)の財政運営基準が自由化されたまさに変革の第1期。現在ではやや陳腐化した記述も見受けられるが、年金数理のキモを語った第1章第3節〜第2章は今もなお普遍。

なお上記で「平易」と書いたものの、さすがにズブの初心者がいきなり挑むのはちと厳しい。「年金制度はそこそこ知ってるけど数理はからっきし」というレベルの層(例:年金基金の新任担当者など)に最もフィットするものと思われ。



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2006/06/16

「やさしい企業年金教室」


新入社員の頃に戻って年金数理を学ぶ

やさしい企業年金教室やさしい企業年金教室
日本生命保険相互会社

ぎょうせい 1997-07
売り上げランキング :
おすすめ平均

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それまで年金数理のスの字も知らなかった当BLOG管理人を、一転して年金コンサルタントの魅力に目覚めさせてくれた一冊。某生命保険会社の年金数理部門を舞台に、新入社員の英子さんが日々の業務の中で感じた疑問を、職場の先輩・上司との会話形式で解説するという構成。確かに「何だか分からない」ものを「何とか分かる」ようにさせる手法としてはOJT(職場での実地訓練)に勝るものはなく、ここに目を付けた著者の着眼点はお見事。また、脱退率や昇給率の変動が保険料率に与える影響を「制度の加入者が2人だけだったら」と仮定して解説する手法も秀逸。当BLOG管理人はこれを「世界がもし100人の村だったら」方式と命名する。

ともあれ、年金数理の入門書としては、解説の秀逸さと分かり易さが両立した最強の一冊。本書と出会わなければ、現在の私は無かったと言っても過言ではない。そもそも当BLOGを立ち上げた目的の一つは本書を紹介するがためである。とうとうこの日が来たかと思うと感無量である、ううう(←嘘泣き)。

しかし、このような名著が絶版となっているのは残念無念。ただし心配する事なかれ。現在はamazonマーケットプレイスにていとも簡単に入手可能(しかも安値で!)。当BLOG管理人は本書の入手にひどく苦労したものだが(結局古本屋では見つけられず、職場の先輩を拝み倒して入手)、便利な世の中になったものよ・・・(遠い目)



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2006/04/12

「年金財政シリーズ8 年金財政Q&A」


だんだん分厚くなってます

zaisei8年金財政シリーズ8 「年金財政Q&A」(第4版)

企業年金連合会
2006-01

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第8巻。企業年金の財政運営に関するトピックをQ&A方式で解説している。初版は厚生年金基金に関するトピックが少々掲載されているだけで、Q&A方式という形式以外に存在意義を見出せないチンケな造りだった。ところが、2000年以降の度重なる基金制度改正とともに改訂を重ねるにつれて質量ともにボリュームを増し、現在のページ数は約230と初版のじつに3倍に膨れ上がった。

今回の第4版では、厚生年金基金連合会から企業年金連合会に組織改組した後の刊行だけあって、厚生年金基金のみならず適格退職年金、さらに確定給付企業年金・確定拠出年金などの新制度にも対応している。ただし厚生年金基金と確定給付企業年金の記述は重複が多いのが気になる(汗)。つうかコピペやんけ。



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2005/12/21

「年金財政シリーズ1 基金財政のしくみ」


買うなら第3版以降

zaisei1年金財政シリーズ1 「基金財政のしくみ」(第3版)

企業年金連合会
2003-02

年金数理にまつわるあらゆるトピックを扱った年金財政シリーズの第1巻。「企業年金関係者に年金財政の理解を深めてもらう」──というフレコミとは対照的に、以前入手した第2版は、文章と数式の羅列で嘆きたくなるほど理解が深まらなかった事を記憶している(汗)。

ところが2003年に刊行された第3版は、図表をこれでもかとテンコ盛りに用い出したからたまげた。特に21ページの「現価」の概念図や、57ページ以降の「弾力償却」「定率償却」のイメージ図は、思わずパクらずには インスパイアせずにはいられない出来。厳密性に欠ける部分もあるものの、入門書としては十分。余談だが、以前はこれがたったの1,500円で購入できたのだが、版元が社名変更した2005年10月以降、一気に4,200円に跳ね上がった。山頂の自動販売機も真っ青のインフレぶりである(汗)。

このシリーズ、今回のように目を見張るべき良書があるかと思えば、未だ改訂される気配も無いグダグダな本もあったりして、冊子によって玉石混合。他の冊子についても、機を見て取り上げて行きたい。



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