2007/05/19

「年金問題 要点を教えて!」


昨今の年金不安の解消に最も貢献するであろう一冊

年金問題 要点を教えて!年金問題 要点を教えて!
金子 幸嗣

ランダムハウス講談社 2007-04-21
売り上げランキング : 131,891
おすすめ平均

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昨今の年金不安・年金不信の誤解を解消すべく刊行された書としては「年金の誤解」(堀勝洋著)が代表的だが、正確性を優先するが故に記述が難解になり、一般市民にとっては却って敷居が高くなってしまった。そのため「年金は難解だ→難解な制度はけしからん!」という負のスパイラルを招いてしまい、誤解を解くはずが逆効果となってしまったのは記憶に新しい。

そんな「年金の誤解」の戦略上の失敗を教訓にしたかのような書が本書。サブタイトルの「細かいことはいいから」というのがまさに本書のキモで、分かり易さを重視したレイアウトは「これなら読めそうだ」と気軽に手に取らせる効果大。それでいて内容も正鵠を射る本質的なもので、昨今の年金報道がいかに的外れであるかが実感できる。特に「年金制度が破綻することはないが、年金のしくみを知らないと貴方の老後が破綻するかもしれない」という著者の言葉は重い。また、こうした本を官僚出身者が著すと「体制擁護」と批判されがちだが、著者は市井の社労士なのでそうした不当なバッシングとも無縁。いずれにせよ、官僚や大学教授による著作以上に年金制度に関する誤解の解消に貢献してくれること必至。まさに"出藍の誉れ"を具現化した一冊といえよう。



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2006/11/06

「図解 年金のしくみ」第5版


公的・私的を問わない年金の入門書

図解 年金のしくみ図解 年金のしくみ―年金制度の問題点を理解するための論点40
みずほ総合研究所

東洋経済新報社 2006-10
売り上げランキング : 76,829
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年金関係の書籍と聞くと、

 ・定年間近の高齢者向け、1円でも多く分捕ろう! 自称「裏ワザ」本
   (→本当は裏技でも何でもなくて、きちんと法律に定められてる訳だが)

 ・いたずらに制度不安を煽るだけの「批判だけならサルでもできる」本
   (→この手の連中が有効かつ具体的な解決策を口にする事はまず無い

 ・専門家向けの「難解さと分厚さがステータス」本
   (→難しい事を分かり易く解説することの方が本当は難しい・・・)

・・・というパターンばかりで、一般向け、特に保険料を負担している我ら現役勤労世代に向けて公正に書かれた書籍は殆ど無いのが現状である。そんな数少ない例外の一つが本書。正しい情報をわかり易く伝えようという執筆陣(とりわけ、全体を監修している堀江奈保子主任研究員の手腕に依るところが大きいとみた)の意気込みが感じられ、実際本当にわかり易い仕上がりとなっている。制度概要から財政・運用まで、年金に関するあらゆるトピックが網羅されており、公的・私的を問わず「年金」の入門書としては掛け値なしに最高峰の一つに入る。本書の内容を少しでもかじっていれば、新聞や週刊誌の記事の大半がいかに的外れであるかが実感できよう。

なお第5版では、「公的年金の一元化」「離婚分割」「未納問題」が新たに手当てされている。その一方で、企業年金の「運用規制緩和」「財政危機」といった一昔前のトピックや「退職金制度」「財形制度」の記述が削除されている。このように、版によって盛り込まれるトピックに差異が生じるため、改訂版が出たからといって旧版を廃棄するような愚は犯さぬよう注意されたし。



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2006/01/20

「退職金、黙っていてはもらえない!」


実録! 退職金コンサルタントの事件簿

退職金、黙っていてはもらえない!退職金、黙っていてはもらえない!
萩原 京二

PHP研究所 2005-12-20
売り上げランキング : 6,650
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退職金コンサルを生業とする社会保険労務士による、いわば「退職金コンサルタントの事件簿」といった様相。中小企業の世界ではさもありなんと思われる退職金トラブルの実態が赤裸々に綴られている第1章がやはり一番の読みどころ。本来はシリアスな案件なのだろうが、著者のどこかコミカルめいた文体がその深刻さを絶妙に和らげており、面白く読み進むことができる。それでいて、退職金で損をしないためのポイント解説もきちんと論拠に基づいており、読み物としての娯楽性と解説書としての実用性が上手く両立している。中小企業における退職金制度改革のイロハを知るための"一冊目"としては最適この上ない。社員にも社長にもオススメの一冊。労使双方に推奨できる書籍はそうザラにはない。

※ 著者の萩原氏のサイトはこちら



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2006/01/03

「会社の年金が危ない!」


タイトルに騙されるな! ホンネで語る企業年金

会社の年金が危ない―厚生年金基金・適格退職年金はこうして減らされるそして会社は行き詰まる会社の年金が危ない―厚生年金基金・適格退職年金はこうして減らされるそして会社は行き詰まる
奥村 佳史

生活情報センター 2004-05
売り上げランキング : 7,233
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煽動的なタイトルに騙されてはいけない(最近多いねえ、この手の仰々しい題名)。中身は企業年金の加入員・受給者に向けた真っ当な解説書で、入門書としての分かり易さはかなりのもの。
本書の魅力は何と言っても部外者(公認会計士)ならではの歯に衣着せぬ本音トーク。まず前文からしてぶっ飛んでいる。
この本により、企業年金の給付減額から逃れることはできませんが、企業年金の仕組みと現状を理解することで給付減額にあきらめがつくかもしれません。企業年金に対して漠然とした不安や不信感を抱いているよりも、事情を理解して年金を減らされたけど仕方がないと考えたほうが楽しい毎日を過ごせることだけは間違いありません。
(以上、本書まえがきより抜粋)

こんな台詞、仕事ではとてもじゃないが言えねえ!

その他にも「代議員会の形骸ぶり」「相場の後追いになりがちな資産運用」といった業界の実情を本音ベースで構わずぶっちゃけており、業界人ならば顔をしかめつつもウンウンと頷ずかざるを得まい。全般的に給付削減や掛金引上げといった「後ろ向き」なトピックてんこ盛りにも関わらずワクワクしながら読み進められるのは、この種の書籍では異色である。知識をただ羅列しただけで悦に入ってるようでは、書籍としてもコンサルタントとしてもまだまだ半人前ということか(大いに反省)。

強いて本書に苦言を呈するならば、やはりタイトルの羊頭狗肉さか。コイツコイツみたいに危機やら不安やらを煽らないと本って売れないものなのだろうか?



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posted by tonny_管理人 at 17:27 | Comment(0) | TrackBack(0)
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2005/11/28

「年金これだけ心得帖」


ホントにこれだけで済んじゃう

4532351170年金これだけ心得帖
山口 聡

日本経済新聞社 2004-10
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公的年金制度の概要および2004年改正の概要が恐ろしいほどコンパクトにまとめられている。読破に1・2時間もかかるまい。しかも分かり易い。前川しんすけ氏の4コマ漫画&挿絵も味わい深くて秀逸。挿絵と4コマ漫画のみを眺めるだけでも、本書の内容がかなり把握できてしまうという不思議。もし自分が超初心者向けに年金セミナーを開催しろと言われたら、迷うことなく本書をテキストにする。年金のネの字も知らぬという向きにはイチオシの一冊!

それにしても、日頃はトホホな論説を掲載して恥じない大手新聞社(の記者)が斯くも上質な一冊を著すとは、ようやくわが国のマスメディアも年金問題の本質を理解しつつあるのだろうか? それ自体は素直に評価したい。もっとも、個々人はナイスガイであっても集団になると変節してしまうという日本人の性を如実に反映した職種なだけに、今後もその動向には注意したい。

なお、紙面では「401(k)マンセー!」「代行返上マンセー!」をことさら煽る日経新聞だが、自身はというと401(k)どころか代行返上もせず厚生年金基金を存続してたりする事はあまり知られていない(汗)。



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posted by tonny_管理人 at 23:22 | Comment(2) | TrackBack(0)
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2005/11/23

「わかりやすい企業年金」


文庫本の利を最大限に生かした力作!

4532110203わかりやすい企業年金
久保 知行

日本経済新聞社 2004-05
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企業年金の全体像を短時間でサクッと掴むのにコレ以上最適な一冊はないだろう。企業年金に関するあらゆるトピック(制度・数理・運用・税制etc)がコンパクトなサイズに網羅されており、また、文庫本とは思えないほど図表・図解が充実している。特に、給付建て(確定給付)と拠出建て(確定拠出)の違いを、掛金+収益=給付という同一の数式で説明した図表2-2および図表2-3は秀逸。

本書では、複雑化した年金制度を分かり易く解説するために、著者が発行しているメールマガジンの読者からモニターを募るという手法を用いている。実は何を隠そう、当BLOG管理人である私もモニターとして携わっており、元原稿がブラッシュアップされて行く様を実際に目の当たりにした。

こうした工夫により、簡潔さと平易さの両立が求められる文庫本としては100点満点の出来栄えに仕上がった。モニターを引き受けたという思い入れを割り引いても、その完成度の高さには太鼓判を押したい。

※ 著者の久保氏のサイトはこちら



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posted by tonny_管理人 at 21:10 | Comment(0) | TrackBack(0)
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2005/11/12

「図解 年金のしくみ」


現役世代のための年金入門書

4492092315図解 年金のしくみ―年金制度の問題点を理解するための論点40
みずほ総合研究所

東洋経済新報社 2004-04
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年金関係の書籍と聞くと、

 ・定年間近の高齢者向け、1円でも多く分捕ろう! 自称「裏ワザ」本
   (→本当は裏技でも何でもなくて、きちんと法律に定められてる訳だが)

 ・いたずらに制度不安を煽るだけの「批判だけならサルでもできる」本
   (→この手の連中が有効かつ具体的な解決策を口にする事はまず無い

 ・専門家向けの「難解さと分厚さがステータス」本
   (→難しい事を分かり易く解説することの方が本当は難しい・・・)

というパターンばかりで、一般向け、特に保険料を負担している我ら現役勤労世代に向けて公正に書かれた書籍は殆ど無いのが現状である。そんな数少ない例外の一つが本書。制度から財政・運用まで、年金に関するあらゆるトピックが網羅されており(第4版では2004年公的年金改革案もキチンと完備)、公的・私的を問わず「年金」の入門書としては最高の出来。本書の内容を少しでもかじっていれば、新聞や週刊誌の記事の大半がいかに的外れであるかが実感できよう。



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