2015年01月26日

「図解 年金のしくみ」第6版

8年ぶりの待望の最新版! 公的・私的を問わない年金の入門書

図解 年金のしくみ(第6版)図解 年金のしくみ(第6版)―年金制度の問題点を理解するための論点40
みずほ総合研究所 著

東洋経済新報社 2015-01
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年金関係の書籍と聞くと、
 ◆定年間近の高齢者向け、1円でも多く分捕ろう! 自称「裏ワザ」本
   (→本当は裏技でも何でもなくて、きちんと法律に定められてる訳だが)
 ◆いたずらに制度不安を煽るだけの「批判だけならサルでもできる」本
   (→この手の連中が実現可能な解決策を口にする事はまず無い
 ◆専門家向けの「難解さと分厚さがステータス」本
   (→学術的な価値がある書籍も多いのだが、難しい・・・)

・・・というパターンが殆どで、一般向け、特に保険料を負担している我ら現役世代に向けて公正に書かれた書籍が皆無なのが現状である。そんな数少ない例外の一つが本書。公的年金から企業年金・個人年金まで、また、制度のしくみから財政・数理・資産運用まで、年金に関するあらゆるトピックが網羅されており、公的・私的を問わず「年金」の入門書としては掛け値なしに最高峰の一つ。本書の内容を少しでもかじっていれば、新聞や週刊誌の記事がいかに的外れであるかが実感できよう。

今回の第6版では、「社会保障・税一体改革」「平成26年公的年金の財政検証」「厚生年金基金の見直し」「日本版シュチュワーシップ・コード」等のトピックが新たに収録された一方、2012年3月を以って廃止された適格退職年金等のトピックは削除されている。このように、版によって収録されるトピックに違いがあるため、改訂版が出たからといって旧版を廃棄するような愚は犯さぬよう注意されたし。



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2011年05月01日

「いま、知らないと絶対損する年金50問50答」

新聞記者による良質な年金論 破綻幻想・抜本改革幻想の空虚さを暴く

いま、知らないと絶対損する年金50問50答いま、知らないと絶対損する年金50問50答(文春新書)
太田 啓之

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朝日新聞で長年にわたり社会保障を担当してきた名物記者による年金論。現在の公的年金は少子・高齢化とデフレ経済という難題を抱えているものの、破綻とは程遠い状態であり十分実用に耐えうる制度であることを、年金改革の歴史的経緯や現行制度への反対意見を踏まえつつ懇切丁寧に解説している。「いずれ年金は破綻する」「抜本改革すれば今よりずっと良くなる」と今まで漠然と考えていた向きにとっては、目から鱗が落ちよう。また、三神万里子氏による4コマ漫画&挿絵は、本文を読まずともイラストに目を通すだけで年金問題の本質がうかがえる秀逸さ。新聞記者とイラストがコラボした年金本というと「年金これだけ心得帖」(山口聡著)という名著があったが、上質さでは本書も双璧を成しており、早くも2011年の年金本ベスト1と言っても過言ではない。
なお個人的には、抜本改革を連呼する政治家・経済学者にこそ、現行制度で出来ること・出来ないことを把握するためにも本書を手にして欲しいところ。もっとも、抜本改革を叫ぶ輩に限って、現行制度をろくに知ろうともせず改革自体(あるいは自己顕示)を目的にしていることは、本書の「まえがき」のエピソードに出てくる大学教授の例を出すまでもない(汗)。

余談だが、上記の大学教授の著作について、当BLOG管理人はてっきりコチラ(文庫版はコチラ)だとばかり思ってたが、Amazonのコメント欄に寄せられた情報ではコチラ(文庫版はコチラ)が正しいとの事。

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2008/8/19): 公的年金の資産運用に関する論点整理
The企業年金BLOG(2006/9/5): 朝日新聞の年金記録記事は必見



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2009年04月27日

「『未納が増えると年金が破綻する』って誰が言った?」

物事を「素直」に見ることと「深く」見ることは矛盾しない

「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?
世界一わかりやすい経済の本 (扶桑社新書)

細野 真宏

扶桑社 2009-02
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昨今のメディアにおける年金議論は、問題の本質から外れ、瑣末な事象を取り上げた役所叩き・役人叩きに明け暮れている。こうした年金不安・年金不信の誤解を解消するための動きはさほど目新しいものではなく、過去には「年金の誤解」(堀勝洋)「年金問題 要点を教えて」(金子幸嗣)」などの名著が刊行された。しかし、前者は厚生省出身という経歴が、後者は著者の知名度の低さがそれぞれネックとなり、真っ当な主張が市井に浸透するのは至難の技であった。

そんな中刊行されのが本書。分かり易さを重視したレイアウトは、「これなら読めそうだ」と気軽に手に取らせる効果大。しかも内容もおおむね正鵠を射ており、物事を「素直」に見ることと「深く」見ることは矛盾しないことを示唆してくれる。同じ内容を、官公庁が周知すると「大本営発表」、官僚出身者が著すと「御用学者の戯言」などと貶められがちだが、本書は著名な予備校講師が手がけているので、そうした不当なバッシングは通用しない。何より、本書への反論が「細部を押さえていない」「官僚に丸め込まれた」「権丈教授の受け売り」「細野信者ウザイ」といった瑣末なものばかりで、正面きって正論で対抗する向きが皆無なあたりに、本書の完成度の高さがうかがえよう。
もちろん公的年金制度は現状のままで万全というわけではなく、課題はなお山積している。本書も、全ての課題に対して処方箋を用意しているわけではない。しかし、建設的な年金議論のスタートラインに立つためには、本書程度の知識は土台として不可欠である。いずれにせよ、官公庁のプレスリリースや官僚や専門家による難解な著作以上に、年金制度に関する誤解の解消に貢献してくれること必至の一冊。もっとも、本書に寄せられる多数の絶賛の声を聞くにつけ、同じ主張にも関わらず発言者によって信憑性に差異が生じるというのは、やや複雑な心境ではあるが(汗)。



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posted by tonny_管理人 at 12:59 | Comment(17) | TrackBack(17)
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2006年11月06日

「図解 年金のしくみ」第5版

公的・私的を問わない年金の入門書

図解 年金のしくみ図解 年金のしくみ―年金制度の問題点を理解するための論点40
みずほ総合研究所

東洋経済新報社 2006-10
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年金関係の書籍と聞くと、

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 ・専門家向けの「難解さと分厚さがステータス」本
   (→難しい事を分かり易く解説することの方が本当は難しい・・・)

・・・というパターンばかりで、一般向け、特に保険料を負担している我ら現役勤労世代に向けて公正に書かれた書籍は殆ど無いのが現状である。そんな数少ない例外の一つが本書。正しい情報をわかり易く伝えようという執筆陣(とりわけ、全体を監修している堀江奈保子主任研究員の手腕に依るところが大きいとみた)の意気込みが感じられ、実際本当にわかり易い仕上がりとなっている。制度概要から財政・運用まで、年金に関するあらゆるトピックが網羅されており、公的・私的を問わず「年金」の入門書としては掛け値なしに最高峰の一つに入る。本書の内容を少しでもかじっていれば、新聞や週刊誌の記事の大半がいかに的外れであるかが実感できよう。

なお第5版では、「公的年金の一元化」「離婚分割」「未納問題」が新たに手当てされている。その一方で、企業年金の「運用規制緩和」「財政危機」といった一昔前のトピックや「退職金制度」「財形制度」の記述が削除されている。このように、版によって盛り込まれるトピックに差異が生じるため、改訂版が出たからといって旧版を廃棄するような愚は犯さぬよう注意されたし。



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2006年01月03日

「会社の年金が危ない!」

タイトルに騙されるな! ホンネで語る企業年金

会社の年金が危ない―厚生年金基金・適格退職年金はこうして減らされるそして会社は行き詰まる会社の年金が危ない―厚生年金基金・適格退職年金はこうして減らされるそして会社は行き詰まる
奥村 佳史

生活情報センター 2004-05
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煽動的なタイトルに騙されてはいけない(最近多いねえ、この手の仰々しい題名)。中身は企業年金の加入員・受給者に向けた真っ当な解説書で、入門書としての分かり易さはかなりのもの。
本書の魅力は何と言っても部外者(公認会計士)ならではの歯に衣着せぬ本音トーク。まず前文からしてぶっ飛んでいる。
この本により、企業年金の給付減額から逃れることはできませんが、企業年金の仕組みと現状を理解することで給付減額にあきらめがつくかもしれません。企業年金に対して漠然とした不安や不信感を抱いているよりも、事情を理解して年金を減らされたけど仕方がないと考えたほうが楽しい毎日を過ごせることだけは間違いありません。
(以上、本書まえがきより抜粋)

こんな台詞、仕事ではとてもじゃないが言えねえ!

その他にも「代議員会の形骸ぶり」「相場の後追いになりがちな資産運用」といった業界の実情を本音ベースで構わずぶっちゃけており、業界人ならば顔をしかめつつもウンウンと頷ずかざるを得まい。全般的に給付削減や掛金引上げといった「後ろ向き」なトピックてんこ盛りにも関わらずワクワクしながら読み進められるのは、この種の書籍では異色である。知識をただ羅列しただけで悦に入ってるようでは、書籍としてもコンサルタントとしてもまだまだ半人前ということか(大いに反省)。

強いて本書に苦言を呈するならば、やはりタイトルの羊頭狗肉さか。コイツコイツみたいに危機やら不安やらを煽らないと本って売れないものなのだろうか?



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2005年11月28日

「年金これだけ心得帖」

ホントにこれだけで済んじゃう

年金これだけ心得帖年金これだけ心得帖
山口 聡

日本経済新聞社 2004-10
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公的年金制度の概要および2004年改正の概要が恐ろしいほどコンパクトにまとめられている。読破に1・2時間もかかるまい。しかも分かり易い。前川しんすけ氏の4コマ漫画&挿絵も味わい深くて秀逸。挿絵と4コマ漫画のみを眺めるだけでも、本書の内容がかなり把握できてしまうという不思議。もし自分が超初心者向けに年金セミナーを開催しろと言われたら、迷うことなく本書をテキストにする。年金のネの字も知らぬという向きにはイチオシの一冊!

それにしても、日頃はトホホな論説を掲載して恥じない大手新聞社(の記者)が斯くも上質な一冊を著すとは、ようやくわが国のマスメディアも年金問題の本質を理解しつつあるのだろうか? それ自体は素直に評価したい。もっとも、個々人はナイスガイであっても集団になると変節してしまうという日本人の性を如実に反映した職種なだけに、今後もその動向には注意したい。

なお、紙面では「401(k)マンセー!」「代行返上マンセー!」をことさら煽る日経新聞だが、自身はというと401(k)どころか代行返上もせず厚生年金基金を存続してたりする事はあまり知られていない(汗)。




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posted by tonny_管理人 at 23:22 | Comment(2) | TrackBack(0)
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2005年11月12日

「図解 年金のしくみ」

現役世代のための年金入門書

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