ところが、本年4月に国会提出された改正DC法案において個人型DCの加入対象の大幅拡充が措置されるに至り、金融機関の個人型DCに対する姿勢がようやく変わりつつある。こうした動きを受けて、個人型DCの運営管理機関の比較サイトもかつてないほど充実しつつある。今回は、そんな個人型DCの金融機関比較サイトを何件かご紹介しよう。
◆モーニングスター 個人型確定拠出年金の総合ポータルサイト (MORNINGSTAR)
・旧サイト

・新サイト

個人型DCの金融機関比較サイトの草分け的存在。「手数料水準」および「運用商品数」による比較が可能。開設当初は社会保険労務士の北村庄吾氏を前面に押し立てた構成だったが、情報更新の頻度にやや難があった。新サイトでは、更新がタイムリーに行われるようになり、情報の鮮度は格段に向上した。原則ログインが必要だが、ユーザー登録は誰でも無料で行える。個人型DCヲタクとしてはまずチェキラしておきたい。
◆個人型確定拠出年金 運営管理機関別手数料一覧 (DC協会)

DCアドバイザー資格を主宰するNPO法人DC協会(確定拠出年金教育・普及協会)による比較コーナー。「手数料水準」の比較が可能。開設は2015年1月と割と最近だが、昇順・降順の並べ替えができないなど検索性・比較性に欠けるのが難点。今後の操作性の改善・向上に期待したい。
◆個人型確定拠出年金ナビ (401k教育協会)

DCに関するアンケート調査等で定評のあるNPO法人401k教育協会(確定拠出年金教育協会)による、今月(2015年7月)設立されたばかりの比較サイト。「手数料水準」および「運用商品数」による比較が可能。手数料の昇順・降順の並べ替えが「加入時」「運用時」「受取時」等に細分化されるなど、より精緻な比較が可能。これまで個人型DCの手数料比較と言えば、運営管理手数料が0円という理由だけで「S●I証券」や「ス●ガ銀行」をバカの一つ覚えのように推奨するヘッポコWebサイト・ヘッポコFPが多数だったが、DCのような長期積立投資では時間の経過とともに信託報酬のインパクトが大きくなるため、信託報酬(残高比例)を踏まえた比較が可能な同サイトの利用価値は高いと言えよう。
