2013年06月21日

イベント開催告知 2013年夏

久方ぶりにイベント告知をば。


2013年7月5日(金)開催
京都大学経営管理大学院
ファイナンス(あすかアセット)寄附講座開設記念シンポジウム
「高齢化時代の到来とリタイアメントマネジメント」
http://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/jp/news-events/events/410-pless-release20130705.html

2013年7月5日(金)開催
労働金庫連合会・中央労働金庫
企業年金セミナー「2013年、超高齢社会における『企業年金制度』を考える」
http://chuo.rokin.com/seminar/pdf/130520.pdf

2013年7月22日(月)、31日(水)開催
公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構
年金資金運用セミナー「資産運用におけるETF活用の可能性」
http://www.nensoken.or.jp/seminar/pdf/20130722_tokyo_seminar.pdf
http://www.nensoken.or.jp/seminar/pdf/20130731_osaka_seminar.pdf

2013年7月25日(木)開催
一般社団法人年金綜合研究所 
シンポジウム「社会保障・税番号制度について」
http://www.issopm.or.jp/news/13/06/130618116.html

2013年8月26日(月)、28日(水)、29日(木)開催
株式会社大和総研
退職給付会計セミナー「新会計基準の強制適用を目前に控えて」
http://www.dir.co.jp/consulting/personnel/retirement-benefit/information.html



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2013年06月19日

厚生年金基金の改正法案が可決したわけだが

ここ数年すっかり更新ペースが落ちている当BLOGだが、本件については言及せぬわけにはいくまい。

財政悪化の基金廃止 改正厚生年金保険法が成立 (日本経済新聞 電子版)
企業年金の一種である厚生年金基金の制度を見直す改正厚生年金保険法が19日午前の参院本会議で、自民、公明、民主各党などの賛成多数で可決、成立した。財政状況が悪化した基金に解散を促すのが柱。AIJ投資顧問による年金消失事件をきっかけに表面化した厚年基金の財政難問題に対応する。
(2013/6/19 NIKKEI.COM)

サラリーマン人生の殆どを厚生年金基金関連の業務に費やしてきた当BLOG管理人にとって、本法案の可決・成立は、環境の変化に適合できなかった者への諦観の念と、去り行く者への惜別の念がない交ぜとなった奇妙な感慨を胸中にもたらしている。

今更振り返っても詮無きことだが、バブル崩壊後の経済社会環境の変化に対する厚生年金基金の制度改正対応は、その時々の景況に足を引っ張られたこともあり、総じて実施のタイミングを欠いていた感がある。1990年代は資産運用における規制緩和(資産構成割合の自由化など)が急速に推し進められたものの、その一方で、資産運用さえ効率化すれば掛金増額しなくても財政が好転するという妄想を関係者に蔓延させ、掛金引上げという苦い良薬から目を背けさせたのではないだろうか。
また、2002年には、厚生年金基金のプラスアルファ部分に係る水準の引下げ(3割→1割)が実施された。これは、2000年以降の3年連続マイナス運用利回りに見舞われた激変期において、給付減額の余地を増やし財政健全化を図ることを目的とした措置であり、当時は「厚労省にしては随分と思い切ったものだ」と関係者の注目を集めたが、代行割れに対するいわば緩衝材(バッファー)の役目を果たしていたプラスアルファが薄くなった結果、後に代行割れを多数発生させる遠因となったものと当BLOG管理人は考える。

しかし、厚生年金基金が残したのは負の遺産ばかりではない。「年金資産の時価評価」「非継続基準の財政検証の導入」「受託者責任の明確化」など、確定給付企業年金にもれなく踏襲されているこれらの措置は、厚生年金基金が先進的に導入したものである。この他にも、厚生年金基金は時代の変遷とともにさまざまな制度改正を経ており、約半世紀にわたる厚生年金基金の歴史は、すなわちわが国企業年金の試行錯誤と進化の歴史であると言っても過言ではない。

ともあれ、今般の法案成立を受けて、厚生年金基金はわが国の企業年金の表舞台から姿を消すことが規定路線となった。しかし、厚生年金基金が完全に消滅したとしても、厚生年金基金制度を通じて培われた企業年金運営のインフラやノウハウは、他の制度等でこれからも活用され、また更に洗練されていくことであろう。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/6/30): 有識者会議が打止めとなったわけだが



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2013年05月27日

企業年金の概況(2013年3月末)

毎年5月下旬に公表される「企業年金の受託概況」が、今年も信託協会生保協会JA全共連の連名によりリリースされた。

 ◆企業年金(確定給付型)の受託概況(平成25年3月末現在)
  ■信託協会のリリース
  ■生保協会のリリース
  ■JA全共連のリリース
 (注)上記3つのリリースはいずれも同じ内容。

上記によると、2013年3月末における企業年金(確定給付型)の受託概況は、厚生年金基金が基金数560件(前年度比▲17件)、加入員数426万人(前年度比▲14万人)、資産残高は28兆8,892億円(前年度比+1兆9,947億円)となった。基金数および加加入員数は引き続き減少傾向にあるものの、昨秋以降の円安・株高が幸いして資産残高は前年度比で約2兆円増加に転じた。もっとも、現在国会で審議されている改正法案が成立したら、またもや減少に転じるだろうが(汗)。
一方、2002年の制度施行以来、順調に普及してきた確定給付企業年金だが、2013年3月末時点では制度数14,991件(前年度比▲315件)、加入者数796万人(前年度比▲5万人)と、制度数・加入者数ともに初の減少となった。資産残高こそ50兆259億円(前年度比+4兆6,852億円)と続伸したが、適年移行という特需が無くなってからDBが伸び悩んでいる様が伺える。

また、昨年から運営管理機関連絡協議会、信託協会および生命保険協会の連名で公表が始まった「確定拠出年金(企業型)の統計概況(平成25年3月末現在)」によると、2013年3月末時点における確定拠出年金(企業型)の状況は、規約数4,221件(前年度比+85件)、資産額6兆7,610億円(前年度比7,847億円)、加入者数443万人(前年度比+20万人)となった。しかし、当BLOG管理人は、昨年も同じ感想を述べたが、確定給付と確定拠出でリリースを分ける意味はあるのかね?(汗)

 ◆確定拠出年金(企業型)の統計概況(平成25年3月末現在)
  ■信託協会のリリース
  ■生保協会のリリース
 (注)上記2つのリリースはいずれも同じ内容。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/5/26): 企業年金の受託概況(2012年3月末)



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2013年03月21日

2013年度の企業年金の予定利率

厚生労働省は3月21日、厚生年金基金および確定給付企業年金の財政検証に用いる2013年度の利率を告示した(厚生労働省告示第51〜53号、年企発第0321第1号)。継続基準に用いる予定利率の下限は0.8%非継続基準に用いる利率は2.13%となり、予定利率が自由化された1997年以降では史上最低の水準となった。当該利率の根拠となる国債の応募者平均利回りは、財務省Webサイトの「国債入札カレンダー」から入手できる。なお、各制度における下限予定利率の推移は以下のとおり。

◆継続基準の予定利率
 <年度> <厚年> <DB>   <算定根拠>
 1997年  4.0%   ──  10年国債応募者平均利回りの5年平均
 1998年  3.4%   ──        
 1999年  2.9%   ──        
 2000年  2.4%   ──        
 2001年  2.0%   ──        
 2002年  1.2%  1.2%  5年平均または1年平均のいずれか小さい率
 2003年  1.2%  1.2%       
 2004年  0.9%  0.9%       
 2005年  1.3%  1.3%       
 2006年  1.2%  1.2%       
 2007年  1.3%  1.3%       
 2008年  1.4%  1.4%       
 2009年  1.5%  1.5%       
 2010年  1.3%  1.3%       
 2011年  1.1%  1.1%       
 2012年  1.1%  1.1%       
 2013年  0.8%  0.8%       



非継続基準については、利率そのものは告示等で定められているものの、2003年以降は、当該利率に0.8〜1.2の調整率を乗ずることが可能となっている。非継続利率の推移は以下のとおり。

◆非継続基準の予定利率
 <年度> <厚年> <DB>   <算定根拠>
 1997年  4.75%   ──  20年国債応募者平均利回りの5年平均
 1998年  4.00%   ──  (小数点以下0.25揃え)
 1999年  3.50%   ──        
 2000年  3.00%   ──        
 2001年  2.75%   ──        
 2002年  2.50%  2.50%       
 2003年  2.23%  2.23%  (小数点以下0.25揃えを廃止)
 2004年  2.29%  2.29%  30年国債応募者平均利回りの5年平均
 2005年  2.20%  2.20%       
 2006年  2.17%  2.17%       
 2007年  2.20%  2.20%       
 2008年  2.27%  2.27%       
 2009年  2.44%  2.44%       
 2010年  2.38%  2.38%       
 2011年  2.32%  2.32%       
 2012年  2.24%  2.24%       
 2013年  2.13%  2.13%       



※参考資料
企業年金制度における各利率の設定基準(日本年金数理人会) (pdfファイル)
◆10年国債応募者平均利回り (当BLOG作成)
 keizoku-rate2013.jpg
◆20年・30年国債応募者平均利回り (当BLOG作成)
 hikeizoku-rate2013.jpg


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/3/26): 2012年度の企業年金の予定利率
The企業年金BLOG(2007/3/16): 企業年金の予定利率の算出根拠とは



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2013年02月19日

DBを貶すためなら詐欺師も担ぎ上げるってか

AIJ・浅川社長「損失取り戻そうと思っていた」 (日本経済新聞 電子版)
年金消失事件、インタビュー
AIJ投資顧問による巨額の年金消失事件が発覚してから24日で1年。詐欺容疑で公判中の同社社長・浅川和彦被告(60)が、日本経済新聞のインタビューに応じた。
(2013/2/19 NIKKEI.COM)

久々に噴飯ものの記事に出くわした。
上記のAIJ社長のインタビュー記事ではなく、それに付随した囲み記事が、である↓

制度のひずみも問題の背景に (日本経済新聞 電子版)
「厚年基金には損が出せないと思った」と浅川被告は損失隠しの理由を語った。運用成績の虚偽報告は許されないが、日本の年金制度のひずみも問題の背景にある。
日本の年金は、受給者に一定の利回りでの支払いを約束する確定給付型が中心。運用成績が予定利回りを下回ると、年金の財政が悪化する。
(中略)共通するのは相場が上がり続けることを前提とした古い年金の仕組み。米国などでは個人が運用先を選び、結果にも責任を持つ確定拠出型が主流になっている。
(2013/2/19 NIKKEI.COM)

日経新聞の「確定給付=旧態的」「確定拠出=先進的」という色眼鏡ぶりは相変わらず健在だが(汗)、記事ではとうとう、確定給付型制度がAIJを犯罪に走らせたかの如き妄言を振り撒くに至った・・・( ゚д゚)ポカーン
当然ながら、わが国の年金制度が給付建て(確定給付型:DB)中心であろうと掛金建て(確定拠出型:DC)中心であろうと、この手の金融詐欺を完全に撲滅することは不可能である。むしろ、記事にあるように「個人が運用先を選び、結果にも責任を持つ」DC制度こそ、AIJのような悪徳業者の存在はより深刻な社会問題につながりかねない。しかし、企業目線(債務とコストの軽減)からDC導入を囃し立てる日経新聞にしてみれば、DC加入者がそうしたリスクに晒されるのも「自己責任」の範疇なのだろう。DC加入者保護の視点が致命的なまでに欠落している。

それにしても、DB批判&DC礼讃のためなら詐欺師すら悲劇の主人公に仕立て上げんとするこの記事。何が制度のひずみだ。一番歪(ひず)んでいるのは、こんなクソ記事を世に晒して恥じない日経記者の頭の中身だろうに(汗)。


<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2010/4/27): 最近の日経新聞の企業年金記事の稚拙さを嗤う
The企業年金BLOG(2010/7/31): 積立不足額と新聞の注目度との相関は・・・!?
The企業年金BLOG(2010/10/3): 黒字といっても「質」は異なるのだが
The企業年金BLOG(2010/12/1): 日経ビジネスの企業年金記事はツッコミどころ満載
The企業年金BLOG(2012/3/7): AIJ事件発覚以降、妙にテンションの高いWebサイト2件



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2013年01月31日

2013年の最低責任準備金の利回り

遅れ馳せながら、本年も宜しくお願い致します。m(__)m

厚生労働省は昨年12月28日、厚生年金基金の最低責任準備金の算定に用いる2013年の利率を2.17%と告示した(厚生労働省告示第598号)。最低責任準備金に付与する利率は、厚生年金本体の実績に基づき設定されることとなっており、今回の利率は、2011年度における年金特別会計の厚生年金勘定にかかる積立金の運用実績に基づき定められたもの。なお、特例解散における最低責任準備金の分割納付に用いる利率も同日付で2.17%と告示された(厚生労働省告示第599号)。

厚生年金基金の代行部分の予定利率については、1999年9月までは一律5.5%という固定利率だったものの、1999年10月以降は、厚生年金本体の運用実績に準拠した変動利率を用いている。このとき、厚年基金の最低責任準備金の算定に用いる利率と厚生年金本体の実績利回りには最大1年9ヶ月の乖離(いわゆる「期ズレ」)が生じることが問題視されていたが、2009年度決算からは継続基準の財政検証および掛金計算において「調整金」を計上することにより期ズレを調整することが可能となっている。更に、現在開催中の「厚生年金基金制度に関する専門委員会」では、期ズレだけでなく0.875問題も解消した代行部分の完全中立化について議論されている。もっとも、この委員会での最大の争点は厚生年金基金の廃止だが(汗)。
最後に、1999年10月以降の付利利率の推移は以下のとおりである。


 <暦年>  <利率>
 1999年   4.66% ※10〜12月のみ
 2000年   4.15%
 2001年   3.62%
 2002年   3.22%
 2003年   1.99%
 2004年   0.21%
 2005年   4.91%
 2006年   2.73%
 2007年   6.82%
 2008年   3.10%
 2009年 ▲3.54%
 2010年 ▲6.83%
 2011年   7.54%
 2012年 ▲0.26%
 2013年   2.17%



<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2009/10/1): 10月1日は「転がし計算の日」に決まってるだろ
The企業年金BLOG(2006/12/14): 代行部分の予定利率は5.5%に非ず



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2012年11月01日

AIJ問題発覚以降の企業年金情勢について振り返る

11月が年金月間だからという訳ではないが、ここ数ヶ月サボり気味だったBLOG更新をぼちぼち再開しようと思う。再開に先立ち、本年2月にいわゆるAIJ問題が発覚して以降のわが国の企業年金情勢について、復習&リハビリがてら振り返ることとしたい。

2/24 AIJ問題発覚、AIJ投資顧問に対し1ヶ月の業務停止命令が下される
3/14 「厚生年金基金等の資産運用・財政運営に関する特別対策本部」設置
4/13 「厚生年金基金等の資産運用・財政運営に関する有識者会議」設置
7/ 6 有識者会議報告書の公表
7/13 厚生年金基金の資産運用規制見直しに係るパブリックコメント実施
7/27 厚生年金基金等の財政運営ルール見直しに係るパブリックコメント実施
8/29 AIJ被害基金に係る財政運営の特例措置が発出
9/26 厚生年金基金の資産運用規制見直しに係る改正省令・通知の公布・発出
9/26 厚生年金基金等の財政運営ルール見直しに係る改正通知の発出
9/28 第7回特別対策本部において厚生年金基金の廃止等が決定事項とされる
10/24 第13回社会保障審議会年金部会にて「厚生年金基金制度に関する専門委員会」の設置を決定

そして、企業年金とりわけ厚生年金基金を巡る議論の場は、今月より「厚生年金基金制度に関する専門委員会」に舞台を移すこととなる。第1回会合は11月2日に開催される。同委員会の動向は、当BLOGでも逐次チェキラしたい。


<参考資料>
AIJ企業年金1900億円消失問題がもっとわかるQ&A (All About)
厚生年金基金をめぐる昨今の諸情勢について (りそな企業年金研究所)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/3/7): AIJ事件発覚以降、妙にテンションの高いWebサイト2件
The企業年金BLOG(2012/6/30): 有識者会議が打止めとなったわけだが
The企業年金BLOG(2012/7/18): 厚生年金基金の資産運用規制見直しに係るパブリックコメント募集開始
The企業年金BLOG(2012/7/31): 企業年金の財政運営ルール見直しに係るパブリックコメント募集開始
The企業年金BLOG(2012/8/31): AIJ被害基金に係る財政運営の特例措置が発出



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2012年08月31日

AIJ被害基金に係る財政運営の特例措置が発出

7月27日付で募集開始されていた厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営ルールの見直しに関するパブリックコメントだが、このうち、AIJ投資顧問の被害を受けた厚生年金基金の特例措置に係る部分についてのみ意見および回答が公表された。
もっとも、寄せられた意見に対する回答は、殆どが「原案のとおりとさせていただきます」という木で鼻をくくったような内容だった。まあ、AIJ事件があれだけの大騒ぎに発展してしまった以上、行政としても徒な譲歩はできなかったのであろう。今回の結果公表とともに、当該特例措置に係る通知も併せて発出されている(平成24年8月29日年発0829第1号)。
なお、当パブコメのもう一つの論点である有識者会議を受けた財政運営基準等の一部見直しについては、今後審議会等での議論を経て順次提示される模様。

<参考資料>
AIJ投資顧問に投資残高のある厚生年金基金における財政運営についての特例的扱い等について (平成24年8月29日年発0829第1号)
厚生年金基金関連通知の一部改正に関する御意見募集(パブリックコメント)の結果について (e-Gov)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/7/31): 企業年金の財政運営ルール見直しに係るパブリックコメント募集開始
The企業年金BLOG(2012/3/7): AIJ事件発覚以降、妙にテンションの高いWebサイト2件



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2012年07月31日

企業年金の財政運営ルール見直しに係るパブリックコメント募集開始

そういえば、先日パブコメ募集が開始された、厚生年金基金の資産運用規制の見直しに続き、今度は厚生年金基金および確定給付企業年金の財政運営ルールの見直しに係るパブコメ募集が7月27日より開始された模様。
今般の内容はAIJ被害基金における決算の特例措置および予定利率引下げ・給付減額にかかるものであり、後者は当然ながら有識者会議報告での議論を反映した改正となっている。なお、有識者会議では最低責任準備金のあり方についても議論されていたが、こちらは法令改正を伴うことから、社会保障審議会等での議論を経ての改正となる模様である。パブコメで提示された改正内容のうち、主要なものの概要は以下の通り。


1.AIJ投資顧問への投資残高の平成23年度決算における取扱い
(1)決算提出期限(9月末)までに確定しない場合: 現金を除き全損計上
   投資残高が確定した年度の決算において収入として計上
(2)決算提出期限(9月末)までに確定した場合: 確定額を計上
   決算手続き上特段の理由がある場合は、上記(1)と同様の処理も可
  (平成23年度決算は全損、24年度決算で収入計上)

2.AIJ投資顧問への投資による損失額への掛金対応
(1)AIJの損失額に係る積立不足の償却期間を、最大20年から最大30年に延長
(2)特別掛金の段階引上げ償却では、引上げ期間を最大5年から最大10年に延長

3.有識者会議を受けた財政運営基準等の一部見直しについて
(1)予定利率の引下げを促進する措置
  予定利率引下げによる積立不足の償却期間を、最大20年から最大30年に延長
(2)給付減額の手続の明確化・簡素化
  @減額理由である「母体企業の経営悪化」および「掛金負担困難」を後者に一本化
  A受給者減額時に希望者に対して支給する一時金について、複数の選択肢を設け
   ることを認める。また、減額の対象を同意者のみとする場合は、当該一時金の
   措置を講じないこととする。
  B減額の選択肢を追加する規約変更であって、かつ、変更前後の総給付現価およ
   び各加入者・受給者の最低積立基準額が下がらない場合、給付減額として取り
   扱わないことを明示する。


<参考資料>
確定給付企業年金法施行規則及び関連通知並びに厚生年金基金関連通知の一部改正に関する御意見募集について (e-Gov)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/7/18): 厚生年金基金の資産運用規制見直しに係るパブリックコメント募集開始
The企業年金BLOG(2012/6/30): 有識者会議が打止めとなったわけだが



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2012年07月18日

厚生年金基金の資産運用規制見直しに係るパブリックコメント募集開始

そういえば、先日報告書が公表された「厚生年金基金等に関する資産運用・財政運営に関する有識者会議」での議論を踏まえ、厚生年金基金の資産運用規制の見直しに係るパブリックコメントが、7月13日より開始された模様。
資産運用規制における注目点といえば、先般のAIJ事件の発覚を受けて「1運用受託機関当たり●●%」といった上限が設けられるか否かにあったが、改正案を見た限りでは、「集中投資に関する方針」の策定が義務付けられているものの合理的理由があれば例外も認められるなど、現行の実務慣行におおむね配慮した内容となっている模様。パブコメで提示された改正内容のうち、主要なものの概要は以下の通り。


1.政策的資産構成割合
 政策アセット・ミクス(政策的資産構成割合)の策定義務化(現在は努力義務)
2.運用の基本方針
(1)運用基本方針の届出義務化(現在は届出不要)
(2)「集中投資に関する基本方針」の策定義務化
(3)オルタナティブ投資を行う場合の留意事項
  ・投資目的および投資割合等を運用基本方針に明記
  ・運用受託機関の選任にあたっての留意事項の明記
  ・運用商品の選定にあたっての確認事項の明記
3.運用の委託
(1)運用受託機関の選任におけるヒアリング対象の追加
(2)運用受託機関の評価における定量評価および定性評価項目の追加
4.運用コンサルタント等の利用
(1)運用コンサルタントは、金融商品取引法上の投資助言・代理業の登録者に限定
(2)運用コンサルタントと運用受託機関との契約関係の有無の確認義務化
5.研修等
 管理運用業務に携わる者の資産運用に係る研修の受講義務化
6.理事等の禁止行為
 基金役職員に対する、国家公務員倫理規程に準拠した倫理規程の制定義務化
7.資産運用委員会
(1)資産運用委員会の構成員への、金融・経済に関する学識経験者等の追加
(2)資産運用委員会の議事の「記録・保存」「代議員会への報告」「加入員等への周知」
  の義務化
8.その他
(1)「運用受託機関の選任・評価」「役職員の研修受講状況」等の代議員会への報告
  義務化
(2)「資産運用委員会の議事」の加入員および事業主への情報開示義務化


<参考資料>
『厚生年金基金規則及び「厚生年金基金の資産運用関係者の役割及び責任に関するガイドラインについて(通知)」等の一部改正について』に関する御意見募集について (e-Gov)

<関連エントリ>
The企業年金BLOG(2012/6/30): 有識者会議が打止めとなったわけだが



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posted by tonny_管理人 at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0)
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